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【戦場の】打ち抜け! 弓・弩全般スレ【主役!】
- 1 :世界@名無史さん:03/03/03 04:45
- 某スレで連弩ネタが盛り上がったので立ててみますた。
モンゴルの短弓、イギリスのロングボウ等、戦場を震撼させたのは常に弓!
分厚い鎧もダンボール同然に打ち抜く戦場の主役!
もまえら、古今東西の弓と弩を語れ!
- 2 :世界@名無史さん:03/03/03 04:48
- 所で弓って材質が重要らしいが、ゴムみたいに伸縮性の高い材質の方が僅かの力で威力を発揮したりとかするもんなのか?
オレには「威力がたらないのなら、単純に弓を長く弦を強くすればいいじゃん」とどーしても思ってしまうのだが、何故ロングボウが出て来る迄重量100キロの鎧がのさばったりしたんだ?
- 3 :世界@名無史さん:03/03/03 04:58
- ∩
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( ´Д`)// < 先生!こんなのを発見シマスタ!
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- 4 :世界@名無史さん:03/03/03 14:26
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巛∧ | |(ミ0ミ三)
<←─≪三 / ・ ミ○(゚Д゚ ノ ゝ
(_/\ X||半イ「||つ
( |TTア⌒Y
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\(/ / // /
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- 5 :コピペ:03/03/03 14:27
-
/ヽ∧∧
_∧ | (゚Д゚ )
( ゚ \←⊂ニ⌒^B|>
 ̄\ ヽ| . .__l ■
\ .\ノ( く  ̄\≡≡彡
( くJ ノ
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< < // _ / ノヽ
`//▽ // \",,
△ △ ▽
世界史AA作ろうYOより
http://academy.2ch.net/test/read.cgi/whis/1001164781/
- 6 :世界@名無史さん:03/03/03 15:10
- >>2
弓の構造上弦なんか強化しても威力は強くならんだろ。
- 7 :世界@名無史さん:03/03/03 19:30
- >>6
遊牧民の弓とかは弦に伸縮性のある動物の腱を使ってるから、ちったー意味あるんじゃないの?
- 8 :世界@名無史さん:03/03/03 19:43
- >>7
それは切れにくくて長持ちするためじゃないの?
- 9 :世界@名無史さん:03/03/03 19:46
- そもそも弓は弓が元に戻ろうとする力を利用するんだから、
弦の力が強いと力が矢に働かず相殺しあうはずでしょ。
- 10 :2:03/03/03 19:57
- >>9
パチンコのゴムを太くしたら射程距離は伸びるわけじゃん?
そういうつもりで『弦を強く』って言ったつもりだったんだが。
>>8
数的には極僅かで射程も短いが、弦の伸縮性のみを使って打ち出される弩とかもあったみたいだし、
弦自体に若干の伸縮性があった方がつごうがいいと思ったんだけど、そういうわけじゃないの?
- 11 :世界@名無史さん:03/03/03 20:05
- >>10
だから強くするのは弦じゃなくて弓のほうなんだよ。
手で引くかぎり引ける距離には限界が在るだろう?
鉄の弓と木の弓、同じ距離引くんならどっちが大きな力を蓄えられる?
同様に弓と弦ドッチが強化しやすい?
- 12 :世界@名無史さん:03/03/03 21:37
- 所でみなさん。鉄砲発明以前の物で、最高の弓・弩は何だと思います?
- 13 :世界@名無史さん:03/03/03 21:58
- >>12
いつの時点か、あと最高と判断する基準は何かによるけど
やっぱイングランドのロングボウだと信じたい(儲
- 14 :世界@名無史さん:03/03/03 22:07
- >手で引くかぎり引ける距離には限界が在るだろう?
まあこれの限界をなくしたのがラックレールつきのバリスタなわけだが
- 15 :世界@名無史さん:03/03/03 22:08
- >>12
和弓。
- 16 :世界@名無史さん:03/03/03 22:12
- 和弓についてだが、よく馬上であんなでかいもんひけたな。
どう考えても内陸アジア式の短弓のほうが効率的だと思うが。
- 17 :世界@名無史さん:03/03/03 22:17
- ところで弓矢の貫通力はたとえば槍や刀に比べてどのくらい上回ってるの?
データない?
- 18 :世界@名無史さん:03/03/03 22:20
- 前の天皇が死んだ時、式典報道に束帯を着た人達が出てきたが、
J隊の儀仗兵も伝統に則して束帯の武官バージョンにすればカコイイとオモタ
↓こういうのね
http://www.ssfuji.com/_kimono/dentou/dentou5/dentou.html
しかし、束帯着てるのに眼鏡かけたおっさんがいたのにはワラタ
- 19 :世界@名無史さん:03/03/03 22:21
- モンゴルあたりの短弓は伸縮性の高い動物性の材質を使ってたから、短くても威力があったんじゃないかと思うが。その究極の形がゴムを使うスリングショットだと思うが?
対して日本は大量の家畜を飼える環境になく、和弓は伸縮性の低い竹などの材質を使わざるをえなかった。故に威力を出すには長くするしかなかった。
そのあたりが理由じゃない?
- 20 :世界@名無史さん:03/03/03 22:28
- >>17
兜や鎧貫通したそうですよ。
戦前にも兜貫通できた人がいたそうです。
- 21 :17:03/03/03 22:37
- >>20
うん、槍や刀ではよろいはぶち抜けないから
矢の方が威力はあると思うんだが、なぜ矢の方が強いのかね?
よくわからんのですよ。
計算上は、「矢の運動エネルギー=弓を引いた分の張力」でいいのかな?
だとしたら槍で突き掛けた方が運動エネルギーは勝ると思うんだけど・・・
だれか、詳しい人いない?
- 22 :世界@名無史さん:03/03/03 22:43
- 一ケ所にかかるエネルギー量とスピードじゃないかな。
矢の速度って300〜400キロくらいっしょ? 槍や剣じゃこうはいかん。貫通力が高いのはそのへんが理由じゃないかねぇ。
- 23 :世界@名無史さん:03/03/03 22:48
- >>21
兜貫通するには三間必要といわれてるらしいです。
それ以下だと矢がぶれて貫通できないそうですから、力が一点に集まり易いのでは無いかと?
矢の羽に秘密がありそうですね。
- 24 :世界@名無史さん:03/03/03 22:49
- 和弓で上手い人が時速200キロ程度なんだが、
300〜400キロも出せる弓ってどんな弓なんだ?
- 25 :世界@名無史さん:03/03/03 22:54
- >>24
クロスボウの矢は秒速100メートル以上余裕であるらしいから、それで。
- 26 :世界@名無史さん:03/03/03 22:54
- >>19
モンゴルの弓は木と動物繊維革皮の複合弓でしょ?だったら究極の形は今のアーチェリーじゃないの?
アレは100m先を狙う競技もあるそうだけど。
>>24
戦国時代の弓は現在の二倍近い重さがあったそうです。
- 27 :世界@名無史さん:03/03/03 22:56
- >戦国時代の弓は現在の二倍近い重さがあったそうです。
で、戦国時代の弓なら300〜400キロ出せたの?
誰か実験したの?
- 28 :世界@名無史さん:03/03/03 22:56
- >>26
コンパクトでも威力がある、って意味でさ<究極はスリングショット
そういえばアーチェリーの矢って時速何キロくらい?
- 29 :世界@名無史さん:03/03/03 23:00
- アーチェリーは200〜240キロ。そのへんが人力で引ける弓矢の限界みたいだね。
- 30 :世界@名無史さん:03/03/03 23:04
- >昭和63年まで(財)生弓会[以降生弓会と省略]の理事長で、
>現名誉会長の前田充明先生(元文部省体育局長)の提唱で始められたこの研究活動は、
>平成3年、先ずスピードガン(野球の投球の速度を計測しているものと同等の物品)を購入することから始めました。
(中略)
>この10年近くの計測の結果、矢速の平均時速は例えば17キロの弓で射た場合、平均約170キロ、18キロの場合は約180キロの速度が出ます。
>もちろん、矢の重さや長さと弓の強さとの相関関係の数値です。
>言い換えれば、弓のポテンシャルエネルギーが矢の運動エネルギーに替わる比率ということになります。
>熟達の射手の場合は弓の強さより大きい数値がでました。
寒川泰寿:弓道に科学のメスを−本多流(財)生弓会の試み. 弓道, no.620, pp.26-27, Jan.2002.
この理論が正しければ30kgの弓なら300kでるはずですな。
- 31 :世界@名無史さん:03/03/03 23:06
- 30kgの弓を片手で支えてしかも矢をつがえて思いっ切り引いて正確に狙える奴なんているのか?
つーか、そんな化け物じみた弓に実用性があるのか?
- 32 :世界@名無史さん:03/03/03 23:06
- >>21
たぶん、弓が投射兵器だからだと思う。
こういう話では武器そのものに注意がいって用法のことを忘れがちなんだが、
戦場での弓は狙いをつけずに45度の角度で同時大量射撃するでしょ。
これらが放物線の頂点に達したのちに斜めに落下してくるので、
加速度が加わって貫通力がえらいことになってしまうんだと思う。
これが塔や高台からの射撃ならなおさら。
だから直射では貫通力はそんなにないんじゃないかなあ。
- 33 :世界@名無史さん:03/03/03 23:14
- >>30
ということは機械かなんかを使って123kgの弓で射れば衝撃波が発生するわけかw
- 34 :世界@名無史さん:03/03/03 23:27
- >>31
40kgの弓引ける人いるらしいけど
http://www.google.co.jp/search?q=cache:38da9PwvrfgC:www2.ocn.ne.jp/~monjiroh/7_bibouroku/ylog_035.html+%E5%BC%93%E5%8A%9B+40kg&hl=ja&lr=lang_ja&ie=UTF-8
- 35 :世界@名無史さん:03/03/03 23:36
- >>34
言いたかないけど兵士の使う兵器としての実用性は限りなくゼロに近いことを証明しただけだよ
- 36 :世界@名無史さん:03/03/03 23:36
- 結局弓の威力は人間の腕力に正比例するという事か。
んじゃ、何故ロングボウは戦場に革命をもたらしたんだ?
それ迄の弓は鎧に刃が立たなかったのか?
材質の変化とかなかったの?
それから、スリングショットの強力な奴だと初速が秒速100メートルの奴もあるらしいが、これは『玉』だからできたんか?
- 37 :世界@名無史さん:03/03/03 23:40
- >>んじゃ、何故ロングボウは戦場に革命をもたらしたんだ?
教科書レベルでもガイシュツだけれど、
「連射性で機械式を上回っていたから」に尽きるんじゃないの?
- 38 :世界@名無史さん:03/03/03 23:44
- >>36
フランス軍の弓は、威力はあっても連射の利かないクロスボウで、しかもあくまで騎兵の援護に過ぎなかった。
それに対して、連射が利いてそれなりに威力のあるロングボウを集中投入し、主力として使ったから。
要は、大量に投入した事がミソ。
- 39 :世界@名無史さん:03/03/03 23:46
- 『弓』の長さや強さの調整だけで戦闘に勝てるなら、鎧なんて発達しないし弩なんか初めからはお呼びじゃないんじゃない?
ロングボウとそれ以前の弓(機械式じゃない奴)の間で、何か違いがあったと思うんだけど、そういうのはなかったの?
- 40 :よぅ(・∀・):03/03/03 23:46
- one.hope@ezweb.ne.jp送ってね
- 41 :世界@名無史さん:03/03/03 23:49
- >>39
画期的だったのは戦術であって、ロングボウ自体ではない。
- 42 :(V)o¥o(V):03/03/03 23:57
- イギリスの長弓戦術の要点は、火力と障害の連携にある
歩兵の戦列が敵の機動発揮を阻止してこれを拘束し、
そこに大量の火力を集中することにより最終的に敵の突撃を破砕する
そのために最も有効な投射兵器が長弓だった
精度と射程に優れる弩はもともと野戦に適した兵器ではなく、
攻城戦において最も威力を発揮するよう発展した兵器である
このため、伝統的に発射速度の向上にはそれほど注意が払われなかった
連弩のような連発式の弩が兵器として一般化しなかったのは、
それが弩の固有の性質と相反していたからに他ならない
- 43 :世界@名無史さん:03/03/03 23:58
- バルタンキタ−!
- 44 :世界@名無史さん:03/03/03 23:59
- 衝撃力のみに頼る戦術から、きちんと火力で耕しておく戦術に変換したつーことだね。
それには火力部隊の大量動員が必要とされる。
機械式弓に対するメリット:曲射に適、機構が簡便、低コスト、民生利用が盛ん
短弓に対するメリット :長射程、大威力
という理由からこの大量動員にロングボウが選択されたんじゃないかな。
- 45 :つるめそ:03/03/04 00:04
- 古代弓に関する実験的研究
弓の発射エネルギーは、矢にあまり関係なく、弓の種類と引き幅のみで決まる
単純な丸木弓でも、20kgfの引っ張り力で初速200km/hくらいでるようです。このときの引き幅は50cm近くになっているけど…
問題は、弓の側が持つかどうか
多大な引っ張り力、大きな引き幅に対して弓が折れてしまっては意味がない
そこで、糸をまいて補強したり、複数の材料を貼りあわせてみたりする
引っ張った力を蓄えて発射エネルギーに変換するのは弓の方だから、弦の側は切れなければよし
- 46 :(V)o¥o(V):03/03/04 00:05
- >>44
イングランドの長弓戦術は防御戦術であり、火力で耕す突撃支援射撃や攻撃準備射撃とは違う
むしろ突撃破砕射撃に近い
中世ヨーロッパでは、まだ火力より衝撃力のほうが優位に立っていた
長弓戦術は基本的に防御でしか使えないため、戦術的な冗長性に欠け、
かつ大量の長弓兵を安定して供給することの困難性から、
イングランドを除けば普及していない
- 47 :世界@名無史さん:03/03/04 00:09
- モンゴルの場合は? あいつらは軽装騎兵の機動力で敵の突撃から身を守りつつ矢を大量に浴びせ、敵が混乱したら重装騎兵でとどめをさす、でいいんだっけ?
- 48 :名無しさん@英会話・トーク&トーク:03/03/04 00:13
- 実践的もなにも40kg弓が昔有ったのだが。
http://homepage3.nifty.com/MAY-WIND~2/homura-fujimarusan.htm
古墳時代から平安時代まで使われていた(らしい)丸木弓。
平安時代中期以降、盛んになった合成弓。
室町末期に考案された合成弓の改良版で、
現在も弓道で用いられている弓胎弓(ひごゆみ)。
以上の三つが日本の代表的な弓ッス。
それで、射程距離と有効射程距離ッスが、
丸木弓の射程距離は約300m、有効射程距離は約100m。
合成弓は350〜400m、有効射程距離は約200m。
弓胎弓は400〜450m、有効射程距離は約250m。
さらに、鎧兜を貫くには、有効射程距離よりもさらに近くに
寄らねばならなかったらしいッス。
もちろん、弓の重さや張力によって飛距離と威力は変わるッス。
上記の弓は、40〜70`ほどの重さッス。
弓道の初心者の弓の重さは10〜15`らしいッスから、
飛距離も速度も全然違うッス。
(現代の弓道の上級者が射る矢のスピードは毎秒約60メートル)
昔の武士が使用する弓は、現代の弓とは違うッス。
だから、少し弱々しいイメージがあるかも知れないッスが、
実は十分に殺傷能力の高い武器で、刀や槍に並ぶ武器だった
- 49 :世界@名無史さん:03/03/04 00:14
- >>45
ああ、そこでモンゴルあたりの合成弓の意味が出て来るわけですね。
材質が柔軟性に富んでいれば折れにくくなり、結果、短弓でも威力を発揮できて取り回しや連射性能もよくなる、と。
弓の進化とは則ち発射速度ではなく、速射性能の向上である、と。
- 50 :(V)o¥o(V):03/03/04 00:14
- 長弓はそれを扱う兵士の育成コストが弩兵に比べて格段に大きい
このためイングランドは長弓兵を育成するために多大な努力を払わざるを得なかった
弩なら数時間程度の教練で基本的な操作は可能だが、
長弓兵は少年の頃から厳しい訓練を積まねばならなかった
複雑な機構を備える弩は工業製品であり、工業の発達した
ドイツやイタリアで大量に生産された
中世ヨーロッパにおいてこれらの地方が有数の弩兵の供給源となったのは
偶然ではない
一方、イングランドには弩を量産できる工業基盤がなく、
もともと狩猟具である長弓に頼らざるを得なかった
- 51 :山野野衾 ◆UJr4Al4ZYM :03/03/04 00:18
- >48
>実は十分に殺傷能力の高い武器で、刀や槍に並ぶ武器だった
実は並ぶどころか合戦の主体はほとんど弓矢であったという説があります。描写や
絵画史料を見ても目立つのは矢ばかりで、馬上の武者が長刀を弓で逸らせている場
面もあります。(馬上で使用した武器は専ら弓矢ばかりでした)
- 52 :世界@名無史さん:03/03/04 00:20
- おいおい、連弩はあれは連射の効く弩というよりはむしろ、連射の効く弓じゃないのか?
だってあれ、両腕や足を使って弦を引いたり滑車をつかったりはしてない。片手で「カシャカシャカシャ」とレバーを往復させる奴で、実際威力も大した事はなかったぞ?
- 53 :(V)o¥o(V):03/03/04 00:26
- >>52
その通り
発射速度を優先する代償に威力や射程が低下してしまったことが
連弩が兵器としては駄目駄目である最大の要因と言える
- 54 :つるめそ:03/03/04 00:31
- >>49
どうも実験的に検討すると、引っ張った力を発射エネルギーに変える効率は、細く、短く、軽い弓ほど大きいようです。
大きくて重い弓だと、引っ張られた状態から元に戻ろうとする時に、自身の大きさ、重さゆえに無駄なエネルギーを使ってしまうから
ということで、弓の効果の第一義を初速、それを得るための発射エネルギーもとめるならば、
細くて、小さくて、軽くて、いっぱい引っ張ることができて、それでいて折れない、ということになるようです
絵画資料などに現れるモンゴル騎兵の弓など、その典型になるのでしょう
- 55 :17:03/03/04 00:37
- >>32
その説明、よくあるけどウソじゃないの?
だって矢が放物線の頂点に達した時点で運動エネルギーは0になるから
結局、射出時の運動エネルギー<インパクト時の運動エネルギーにはならんでしょ。
両辺はイコール、もしくは空気抵抗などでむしろエネルギーは減衰するでしょ。
放物線を描いて飛ばすのは、飛距離を伸ばすためでは?
塔や高台はもともと高いから位置エネルギーがあるんだね。
>>30
それ、あんまり意味ないらしいですよ。
ttp://www.jfast1.net/~kuma/yumidangi/3-8.html
- 56 :世界@名無史さん:03/03/04 00:38
- >>54
短弓ほど高速で貫通力は高く
長弓ほど低速で飛距離が長いそうですね。
- 57 :17:03/03/04 00:42
- >>55
「運動エネルギーは0になる」って見なおしたらちょっと変だな・・・
まあ、いいか。
- 58 :世界@名無史さん:03/03/04 00:43
- 日本の甲冑というのは、弓矢を防げなかったのだろうか?
甲冑の防御力というのは刀槍の白兵戦や石礫のみに備えたもので、
弓矢の射撃に対してはないのと同じ?
それとも、威力を減じられるだけでも意味はあるのか?
- 59 :つるめそ:03/03/04 00:43
- >>56
飛距離は、矢が同じならやはり初速に関係すると思われます
発射時点で弓から矢に伝えられるエネルギーが矢の運動エネルギーのすべてですから
もし、長弓のほうが飛距離が長い、ということがあるのなら、矢の側の飛翔安定性に起因するのでしょう
- 60 :山野野衾 ◆UJr4Al4ZYM :03/03/04 00:46
- >58
母衣(ほろ)という袋が戦国期の絵画に出てくるでしょう。あの頃になると
竹の籠に袋をかぶせたものとなっていましたが本来はマント状のものでした。
風をはらんで矢の威力を減じたものです。
それと矢をくらって死んだのはほとんどの場合急所に食らった人でした。眉
間とか首筋とか。
- 61 :52:03/03/04 00:47
- >>53
連弩の用途、オレは『古代のサブマシンガン説』なんだがどーだ?
射程20メートル程度で鎧兜には刃が立たない。そういうのしか記録・発掘されてないのは意図的にそういうのしか作られなかったからだと見ているんだが。
つまり忠臣蔵よろしく屋内にいる普段着の敵を不意打ちする場合、鎧の貫通能力や射程距離は必要無い。城壁に設置されていたという記録もあるが、要するに塹壕戦用に開発されたサブマシンガンと使い方は同じ。
近接戦闘で敵を倒す為に、ひたすら速射性能に特化した武器。それが連弩の正体だったと見ているんだが。
弩の速射性能向上を企図→連弩開発→速射性能を維持しようとすると威力面で弓に近付いてしまう→割り切って速射性能の高い弓として使用→弓に比べコストが高く故障率も高い→野戦での使用を諦め近接戦での使用に特化。ひたすら速射性能のみ追求。威力は著しく後退→
古代において鎧はあまり普及しておらず、鎧に刃が立たなくてもそこそこ使える→戦国時代以降細々とだが数世紀継承される。時々孔明のような変わり者現れ、野戦に使おうと小細工を試みては挫折→次第に鎧が普及→無用の長物となり消滅。
という経緯を連弩は辿ったものと妄想するがどーだろ。
- 62 :44:03/03/04 00:47
- なるほど。
長弓はむしろ防御火力だったのか。
また、高練度兵向きの兵器だったのか。
しかし、イングランドが長弓を機動的に運用して攻撃準備射撃を行った例はないのか?
それともあくまで陣地とセットでないと脆弱すぎて使えなかったのだろうか?
- 63 :52:03/03/04 00:55
- >>54
てーことは、やっぱ弓の究極の形態はスリングショットってー事になってこんかい?
強い奴だと初速が秒速100メートルって聞くが、もしゴムが東南アジア原産とかで、スリングショットに矢をつがえて使う事を誰か思い付いてたら、アジアの軍事バランスは随分かわった、とかね(w
- 64 :17:03/03/04 00:57
- >>58
多分、入射角がよろいの曲面に垂直に近くならなければ
弾くことができたんじゃないかと思うけど。
>>62
対スコットランドでは攻撃的に使ったかも。
- 65 :(V)o¥o(V):03/03/04 01:05
- >>61
連弩は「夜盗の道具」とも言われ、凶器としてはともかく兵器としての価値は低い
威力や射程では弩に劣り、近距離での射撃では弓よりも使い勝手が悪い
戦国期の秦は弩兵の近接自衛用に弓兵と組み合わせて運用していた
確かに近距離で鎧を着用していない相手に矢継ぎ早に矢を浴びせるような用途ならば
有効だったろうが、兵器としては高価なうえに極めて限定された状況でしか
使えなかっただろう
>>62
百年戦争においてイングランドがフランスに対して勝利した野戦は
ほとんどの場合でイングランド軍は防御戦術を採っている
唯一の例外はアジャンクールだが、この時でもイングランドの長弓兵は
防御的な運用をされており、攻撃準備射撃で長弓が格別威力を発揮したという
事例は存在しない
長弓兵に限らず投射兵科は近接戦闘に巻き込まれると非常に脆弱で、
そのため陣地や他兵科の掩護が常に必要とされていた
- 66 :世界@名無史さん:03/03/04 01:09
- >>59
矢に注目するって新しい視点ですね。
ググって見ましたが弓とちがってあまり情報があつまりませんね。
それでも弓や射術などの目的に応じて数種類あるそうですね。
遠距離様ほど細くなるようですね
- 67 :世界@名無史さん:03/03/04 01:15
- >>63
逆に弾き弓とか弾弓とかの名で
弦に当て皮して石弾を撃った例はあるけどね。
これは「もっこ帯」などの投石帯の発展型かな。
手投げの石弾など投射兵器全般についても話が広がるとうれしい。
つうかスリングショットだと弦部で矢を保持できないから狙いが付けられないんじゃ?
弦部で矢を保持できるように当て木をかますと、矢とパチンコのあいのこみたいのができるな。
□\
□ \
←ーーー)ーーーーーーー⊂〓
□ /
□/
↑伸縮性のある紐材をびよーんと引っ張って矢をつがえる
↑弦部は変形しない
- 68 :52:03/03/04 01:15
- >>65
そう? 『カシャカシャカシャ』とレバーを前後させるだけで打てるわけだから秒間一発位の発射性能はあり、近距離じゃ弓なんぞよりはだいぶん使えたと思うが。
盗賊の道具としてはうってつけじゃん。
「金を出せ!」って押し入った家の人間を脅し、連弩を突き付ける。いきなり床の横に立ててあった護身用の剣で相手が切り掛かって来る……。
こういうシュチエーションで弓や弩を使えば、一発かわされたらジ・エンド。けど連弩だったらカシャカシャッと連射できるから心配無し。まさか家の人間が昼夜鎧を着ているはずもないから威力もいらん。
どーよ。結構使えない? まぁ、主力武器にはなりようもないけどね……。
- 69 :58:03/03/04 01:16
- >>60
あの母衣というものは矢避けではなく、
狩った首を持ち運ぶためのもので、
特に防御力はない。という記述を見たことがあるのだけれど。
HEAT弾を防御するスペースドアーマーならともかく、
運動エネルギーだけの矢を布切れだけでどこまで防げるのだろう。
よく言われるように、弓矢こそが火器以前の主力兵器だったのなら、
それに甲冑が無力なら、なぜ甲冑は火器普及まで存続し得たのか?
という疑問が出てくる。
この矛と盾の関係の詳細をご存じの方はおられぬか?
- 70 :世界@名無史さん:03/03/04 01:21
- >>67
そういえば、『南北アメリカ大陸に旧大陸に匹敵する文明があったら』スレで、スリングショットにダーツつがえて……って話をした事あったな〜。
けどダーツじゃなくて普通に矢を使った方がよかったね、やっぱ(w けどこれなら拳銃よろしく隠し持てて便利かも。暗器や護身用にも使えて便利そうだ。
- 71 :世界@名無史さん:03/03/04 01:24
- >>70
そんな事いったらエアガンだって秒速100mでるよ。w
0.25gしかないから比較は出来ないけど。
- 72 :(V)o¥o(V):03/03/04 01:24
- >>68
「夜盗の道具」と言われたのは、恐らくはそのような用途で使用されたり、
暗殺に用いられたりすることが多かったからだと思われる
ただしこれが戦場で使えるかどうかとは別問題で、複雑な構造故の信頼性の問題や
装填作業の手間等を考えれば弓のほうが有効だっただろう
- 73 :世界@名無史さん:03/03/04 01:27
- >>71
いやまぁ、人力で、ってとこが重要という事で(w
- 74 :世界@名無史さん:03/03/04 01:35
- >>69
甲冑が衰退したのは小銃弾が貫通するようになってからだよね?
弓矢は甲冑で防げたとして考えてみる。
逆に考えると、弓は装甲を要求したとも言えるわけで、
おそらく大多数を占めたはずの非装甲の敵に対しては
弓が十分な効果を持っていたことを示しているんじゃないかな。
- 75 :17:03/03/04 01:35
- >>65
その『投射兵科は近接戦闘に巻き込まれると非常に脆弱』という考え方は、
実はヨーロッパの白兵主義が産んだ思い込みだったのではないかと
主張しているひともいるよ。
確かに、接近すればするほど投射武器の破壊力も命中率も上昇するわけだし、
奇襲でもかけない限りは危険過ぎて接近できないな。
ヨーロッパ以外の戦闘では至近距離で投射武器の応酬をするのも普通だし。
>>69
日本の戦国時代でも
「素肌者」とよばれる甲冑を着ない戦闘員が
全軍の3、4割いたといわれてるな。
- 76 :(V)o¥o(V):03/03/04 01:38
- >>69
甲冑は矢に正貫されれば防ぎきれないが、斜めに入れば貫通を防ぐことを期待できるし、
負傷しても鎧が矢の貫入を防いで軽度ですむ可能性もある
また、白兵戦においては甲冑を着ているか着ていないかは文字通り生死に関わる
射撃と白兵は連携して行われるものであり、どちらか一方にだけ備えればよいという
ものではない
母衣はまあ、一種のファッションだな
鎌倉時代の屏風絵には母衣を頭から被って矢を防ぐ騎馬武者の絵があるが、
気休め以上の効果があったとは思えない
- 77 :世界@名無史さん:03/03/04 01:40
- う〜む、結構鎧きない奴は多かったのか。ま、鉄高いしね。
んじゃ、連弩って何世紀位迄生き残ってたんだっけ? 明代あたりまではあったんだっけか?
- 78 :世界@名無史さん:03/03/04 01:46
- >>75
しかし連弩みたいな高価で複雑で主武器にはなりえない武器が何世紀も継承されたのは、近接戦で投擲部隊を守る事が相当困難だった事の裏返しじゃないか?
相当後の時代迄甲冑の類いの普及率が低かったとしたら、連弩は防御武器として結構重宝されてたと考える事もできる気がするが……。
- 79 :(V)o¥o(V):03/03/04 01:47
- >>75
近世以前の一般的な突撃距離は100メートル強であり、
その距離を躍進するのに30秒とかからない
この僅かな距離と時間で突撃の衝撃力を投射兵器だけではまず防げない
投射兵科が単独で突撃する敵を撃破したという戦例は皆無ではないが極めて少ない
例えば、バノックバーンで歩兵の支援を受けていなかったイングランドの長弓兵は
スコットランドの騎兵に撃破されている
この教訓からイングランドの長弓兵は歩兵や下馬騎兵の掩護を受けるようになった
- 80 :(V)o¥o(V):03/03/04 01:57
- 火力だけで突撃を破砕するとなると、圧倒的な火力の集中が必要となる
これが可能になったのは、19世紀末から20世紀初頭にかけての植民地戦争と
それに続く第1次大戦で機関銃が実用化するのを待たなければならない
ピラミッドの戦でマムルーク騎兵と戦ったフランス軍方陣の外周に位置する兵士は着剣して
騎兵の突撃に備えていたし、機関銃が持ち込まれるまで、ヨーロッパ列強の植民地獲得の尖兵となった
兵士たちは、弾幕を突破してきた原住民の伝統的な戦士との白兵戦を強要されていた
- 81 :58:03/03/04 02:04
- >>74
「幕府歩兵隊」によると、戦国以来の甲冑で小銃に撃たれると、
砕かれた装甲が人体に食い込んで傷を深く悲惨にする……という記述があった。
マスケット銃の弾丸を防ぐために必要な装甲厚は、5ミリぐらいだったっけ。
50メートルの射距離で弓矢を止めるためには、どのぐらいの装甲が要るのだろうか。
弓矢が装甲の必要を生じ、それゆえに甲冑は火器普及まで生き延びた……
と信じたいのだけれど、どうなのだろうか。
>>75
しかし甲冑を用意できない人間というのは、下級兵士では?
>>76
なるほど。互いの交戦距離が近いからかな……。
しかしマスケット銃の戦闘は、射程距離が100m程度で発射速度は毎分5発程度。
一発の威力に、よほど大きな差があったということだろうか。
- 82 :17:03/03/04 02:06
- >>79
欧米人が突撃に対し、その実際の破壊力以上の
恐怖心を持っていたから起こったこと。
何も突撃してきた相手を一回の射撃で全滅させる必要はない。
落ち着いて斉射で先陣を崩せば突撃はそれでストップ。
でも、この議論は不毛かもしれん。
弓部隊が敵兵に直面して展開する余裕があれば必ず陣地構築を行うだろうし、
攻撃側が突撃するのは、弓側の準備が整ってない時に決まっているから。
もし、陣地構築がない平原で同数の騎馬隊と弓隊が展開して
ヨーイドンで戦いを始めたら、ってそんな戦いあるわけないね。
(俺は、その場合は弓が勝つと思うが、無論異論はあるだろう)
- 83 :世界@名無史さん:03/03/04 02:10
- >>81
軽装騎兵(主武器は弓)は文字道理軽装で、突撃・近接戦闘を生業とする重装騎兵(主武器は槍)は分厚い鎧を着込んで突撃したわけだから、
やっぱ鎧は刀槍でやり合う為の物だったんじゃないかなァ。打撃武器とかが進化したのだって剣じゃ鎧に刃がたたなくなったからで、鎧が際立って効力を発揮したのはやっぱ剣や槍だったんじゃないかなぁ。
- 84 :世界@名無史さん:03/03/04 02:14
- >>82
そう言えば旧帝国陸軍で騎兵の本質とはなんぞや? と言った教官が突然窓ガラスをたたき割り、兵士をびびらせた上で「これだ(不意をついてびびらせることだ)」つったってエピソードがあるな。
- 85 :世界@名無史さん:03/03/04 02:19
- >>82
思い出した。なぜジャンヌダルクが活躍したかって、夜襲その他の不意打ちをイングランドのロングボウ部隊に多用する戦法を使ったかららしい。
素人の直感が玄人の固定観念をぶちこわすいい例だな。てゆーかそれ迄の連中、「騎士とは!」とかいって真正面からバカみたいに突進を繰り返したんだろーな(w
- 86 :17:03/03/04 02:29
- しかし、弓って思ったより速いもんだね。
初速が200キロか。
ちょっと試しにそのエネルギーについてJ計算してみるか。
ジュール=初速×初速×弾頭重量÷2000
参考; ttp://homepage3.nifty.com/sweeper/gun/burret/burret2.htm
だれか、ロングボウや戦闘用和弓の矢尻の正確な重量知らない?
- 87 :世界@名無史さん:03/03/04 02:38
- >>83
>>やっぱ鎧は刀槍でやり合う為の物だったんじゃないかなァ
時代、場所によっては異なると思いますよ。
例えば本朝戦国後期には、南蛮胴がもてはやされました。
「止める」鎧から「逸らす」鎧に…種子島を中心とした飛び道具に対抗することを
主眼としていることからと思われます。
最も、兵卒にまで誂えるわけにはいきませんけどねw
ちょいとスレ違いになりましたが、飛び道具ということで、ひとつご容赦。
参考
ttp://www.rakuten.co.jp/yoroi/118275/126354/127705/
ttps://www2.habi.ne.jp/center/product.asp?dept_id=2003&pf_id=yoroi010
うわ、高ェ…
- 88 :17:03/03/04 02:38
- >>83 >>85
基本的に100年戦争以前の戦争は
貴族の娯楽・スポーツだったと見なすことができるようだ。
領地をかけて、身代金制度というルールにのっとり
いざとなったら捕虜になればいい。
で、終わった後一緒に晩餐会なんか開いちゃったりする。
相手に必要以上の怪我をさせないために
剣や槍で、分厚い鎧の上から叩き合う。
弓や石弓は不測の事態が起こるし、使ったら興ざめなので使わない。
西洋では甲冑は剣や槍を防ぐのが最大の目的だったろう。
- 89 :世界@名無史さん:03/03/04 02:39
- 所でテレビでよくやる、矢を剣で防ぐのって実際は可能なんかね?
プロ野球選手だって、160キロ以上の球だとボールにバットを当てる事さえできねーのに(w
- 90 :世界@名無史さん:03/03/04 02:45
- >>88
なんか元冦以前の日本の戦争とよく似てるね。のどかというか、いい時代だったんだなァ。
そういう所にいきなり言葉も通じなければ怪し気な怪物を崇拝する、戦争のルールさえわきまえない異民族が攻めて来たら、殆ど宇宙人襲来って風に感じられたんだろーねー。
ジャンヌダルクなんか、「おいおいネェちゃん、それをやっちゃあお終いよ?」って感じられたかも(w
- 91 :58:03/03/04 02:50
- >>89
それは自分も気になる。
しかし矢は遠方から影を引きながら飛んでくるし(認識する時間が長く取れる)、
ヒットさせられる部分も長いから……実際、どのぐらいやっていたのだろう。
- 92 :世界@名無史さん:03/03/04 02:54
- >>89
http://www.tanteifile.com
山木にでも頼んでみましょう(笑)
- 93 :世界@名無史さん:03/03/04 02:58
- >>91
そういう意味では、盾は結構有効な防具だったんじゃないかなぁ。
鎧だと100キロを超える重装甲でも矢を防ぎきる事ができない。しかし盾だったら全身を満遍なくおおう必要がなく、かなり分厚くできる筈……。
バットや剣で矢を落とすのは無理でも、盾で受ける事なら結構できたと思うけど。
- 94 :世界@名無史さん:03/03/04 03:04
- そこでギリシャ・ローマの密集方陣が出て来るんじゃない?
盾をズダーと並べて矢を防ぎ、槍を並べて突進するっていう、アレ。
で、更にこれに対抗する戦術としてパルティアンショットが出て来る。
ローマ軍に突っ込まれる前に騎馬の優勢な機動力を生かして距離を取り、ついでに一発かます、という(w
- 95 :世界@名無史さん:03/03/04 03:43
- 銃が弓矢にとって代わったのはどうしてなの?
やれホイールロックだの拳銃だのフリントロックだのが出てくるころには
弓や弩にはないメリットがあるのは分かるけど、初期の小銃って
速射性でも弓に劣るし扱いやすさも弩に劣ると思うんだけど。
威嚇の道具として使っていったらそのうち性能が向上していったってことなの?
- 96 :世界@名無史さん:03/03/04 03:54
- そしてそれを弓や弩の代わりに使ってやろうって発想が生まれて、実際に弓や弩を越えるところにまでこじつけられるもんなんでしょうか?
- 97 :世界@名無史さん:03/03/04 04:11
- 殺傷力の差じゃないかな。
クロスボウで鳥を撃ったりすると殺しきれずに時々矢鴨とかいってテレビに出るけど、
鉄砲だったらまずそういう事はないみたいよ。某狩猟スレにいって見た事あるけど。
矢だと当たっても矢尻じたいが栓になってあまり出血せず、世程あたり所が悪くなければ死にはしない。時々矢が刺さったまま逃げてく鹿とかいるらしい(^^;
けど、鉄砲だったら一発でショック死しちゃうらしいからね。
それに鉛球の毒もあるし……。そのへんが差になったんじゃないかな。
とりあえず、火縄銃と和弓の比較でもしてみようか?
- 98 :世界@名無史さん:03/03/04 04:37
- 某 研 来 襲 の 予 感
- 99 :58:03/03/04 04:45
- 単純に運動エネルギーで比較しても、
弓矢(矢の重さ50グラム・初速60メートル)
小銃(弾丸の重さ30グラム・初速200メートル)
とすると(数字はいい加減……特に小銃の初速と矢の重さ)、
小銃の破壊力はごく単純に運動エネルギーを計算しても6倍……かな?
- 100 :17:03/03/04 05:24
- 参考↓
ttp://wwater.hp.infoseek.co.jp/html/text_arrow.htm
- 101 :世界@名無史さん:03/03/04 05:31
- >>98
土井
- 102 :(´-ω-`):03/03/04 05:48
- http://homepage3.nifty.com/digikei/ten.html
おちんちんが熱くなるよ。
- 103 :つるめそ:03/03/04 08:48
- 弓そのものの話に終始してごめんなさい
>>63
67の指摘の通りだと思います。
矢を飛翔体として安定させるためにはある程度の長さが必要になってきますが、スリングだとこれを保持できない
弓では、弓本体がガイドの役割も果たしているので保持できます
したがって、短距離の威力だけを考えればスリングに軍配が上がっても、長距離性、安定性では弓の方が上かと
弦にゴムなどを使うと、振動などによって弓の復元力がダイレクトに伝わらず無駄です
- 104 :つるめそ:03/03/04 08:59
- >>66
安定する矢は、矢柄がまっすぐ、発射時に曲がったりゆがまない、矢尻と矢柄のバランスが取れている、矢羽
などが条件になってくると思います。矢柄自体は軽くて丈夫なもの。矢尻もあまり重すぎず、大きすぎないもの(重量バランスと空気抵抗)
矢羽は非常に重要です
>>86
石器時代の狩猟用石鏃で1〜5g前後
戦闘用とされる大型石鏃は5〜10g
青銅製の矢尻で3〜10g
鉄製のものでも3〜15gくらい(以上、日本の事例)
日本や中国の古代でも用いられている大型の鉄製の矢尻には50gなんてのもあるようです
>>89
200km/h出る場合もあるのはあくまで初速なので
回転する球ではないのでどんどん減速していきます
前レスであったように、放物線射撃なら、最高点に達した後は自由落下運動になりますし
- 105 :世界@名無史さん:03/03/04 12:29
- 弓は腕力無いと使えないだろうが。
義経みたいに弱い弓を飾りに持ってるだけでは、大将はできても
兵隊ができないわな。
- 106 :山野野衾 ◆UJr4Al4ZYM :03/03/04 12:42
- >>69
空気をはらんだ布を射る実験の写真を10年以上前に見た記憶があるのですが、う
ろ覚えです。ただ「二重に幕が下りているので射殺せない」という記述あり。
>>95
威嚇の力が侮れなかった、言い換えればそれ自体の威力が問題とされなくても良か
ったというのは確か。97さんの御意見ももっともですが17世紀になっても弓と
鉄砲どちらが有利かという論争が我が国にはありました。
- 107 :世界@名無史さん:03/03/04 14:50
- >>104
連弩ネタ蒸し返しで恐縮だけど(汗)
確か発掘された楚の連弩はスリング(動物の腱かなにか)の反発力だけで射撃するしかけだったらしい。
大形・強力な奴ならともかく、威力を必要とせず、できれば僅かな力で幾らかでも殺傷力を向上させたい連弩なんかだと、スリングは結構有用な選択肢だったんじゃないかな。
それとも連弩の場合、照準その他の機構は『弩』だから、スリングでもわりかし真直ぐに射撃できたのかな? どう思います? やっぱ短距離せの殺傷力と速射性の向上の両立を狙ったチョイスだった?
- 108 :世界@名無史さん:03/03/04 15:17
- あ、ロングボウの話し見てふと思ったけど、長篠の戦いって別に鉄砲三段撃ちとかしなくても(主武器が仮に和弓でも)結局武田騎馬軍は信長に負けてたんだね。
しっかり陣形を整え、多数の弓or鉄砲を揃えた投擲部隊に正面から突撃かますのはハナから自殺行為だったわけだ。武田の連中て優秀ってイメージ強いけど、意外と阿呆だったんか?
- 109 :世界@名無史さん:03/03/04 16:02
- 鏃の形ってあんまり威力に関係ないの?
- 110 :世界@名無史さん:03/03/04 16:31
- 弓の達人
http://academy.2ch.net/test/read.cgi/whis/1023344825/l50
- 111 :世界@名無史さん:03/03/04 21:52
- 連弩についてよく分かるサイトのURLキボンヌ
- 112 :世界@名無史さん:03/03/04 21:59
- 連弩が役に立ちそうなケース思いついた。
海戦で矢じりに火をつけて相手の船を狙うというのはどうだろう?
- 113 :世界@名無史さん:03/03/04 22:55
- >>112
射程20mで?
そこまで近づいたら燃やすより、乗り込む又は乗り込まれる準備をした方が良いのでは?
つーかそれ以前に、どの段階でどうやって矢尻に火をつけるのよ?
- 114 :山野野衾 ◆UJr4Al4ZYM :03/03/04 23:24
- >108
長篠で行われたのが鉄砲の三段撃ちなどでは無く三人一組で放つというものであっ
た場合、考案するまでも無く飛び道具の持ち主が2〜3人揃えば試されるものであ
ったろうという研究者も居ますね。
なお武田側は柵の役割については合戦前に気付いていました。それでも飛び込まざ
るをえない状況に追い込まれていたという事でしょう。武田信玄東征時にあれをや
らせる架空戦記小説がありますが果たしてあの時期に成功したものかどうか。はな
はだ疑問です。
- 115 :(V)o¥o(V):03/03/05 00:22
- 連弩が戦闘で使用された最後の記録は、太平天国の乱でにおいて
イギリス軍が暴徒から鹵獲した武器の中に木製で精巧な構造を備えた
連発式のクロスボウがあり、弱い貫通力を補うために
矢には毒が塗られていたという
このことから、少なくとも19世紀中頃まで連弩は製造され、
実用されていたと思われる
ただし、構造が複雑でありながら貫通力の低さと短い射程は
連弩が極めて限定された状況でしか使用できなかったことを示している
これは、武器としてはともかく兵器としては致命的な欠点だった
- 116 :17:03/03/06 00:36
- http://science.2ch.net/test/read.cgi/sci/1045448430/461-484
弓矢の貫通力に関して、
やはり「曲射だから加速度が付く」という説明はありえないようだ。
貫通力は直射>曲射だね。
なぜ弓の貫通力が槍をはるかに凌ぐのかについては
>>22さん >>23さんの説明が正しいだろう。
何より武器のエネルギーは「速度×重量」ではなく、
「速度の二乗×重量」で計算されるから、200キロ出る弓のほうが
圧倒的に優れているわけだ。
槍で突きかけるスピードは良く分からないが、
具志堅用高のジャブを計測したら時速30キロしかなかったという話からすれば
まあ比較にはならないだろう。
それからエネルギー伝導率も弓矢が上なのだろう。
槍はぶつかった時に反力で腕がエネルギーを逃がしてしまうが
矢はダイレクトに力が伝わるからね。
- 117 :世界@名無史さん:03/03/06 06:06
- 打撃兵器と矢では重量が段違いだから、
「弓の貫通力が槍をはるかに凌ぐ」かどうかは疑問だなあ。
- 118 :17:03/03/06 07:19
- >>117
ちょっと空気が読めてないレスだな。
そもそも、
>打撃兵器と矢では重量が段違いだから、
>「弓の貫通力が槍をはるかに凌ぐ」かどうかは疑問だなあ。
この『だから』っていう接続詞の使い方、論理がおかしいよ。
「疑問だなあ」も何も、
事実として槍や剣では貫通できない甲冑を弓矢(特にロングボウ)は
ぶち抜くことができるじゃないか。
おれは逆に「重い槍や剣よりも軽い矢に破壊力があるのはなぜか?」
という疑問から出発してその理由について検証してんだけど?>>17-23辺り
- 119 :世界@名無史さん:03/03/06 09:06
- >>117
貫通と打撃を勘違いしていると思われ
- 120 :e=mv^2:03/03/06 09:13
- 槍の重量を5、速度を50とする。(過大評価)
矢の重量を1、速度を200とする。
槍=5×50^2=12500
矢=1×200^2=40000
あとはコストか。兵に見せかけた人形に矢を射かけさせ、ってのもあったし
打撃武器なら頭に食らったら死ぬし
- 121 :どういう場合に矢≦槍となるか:03/03/06 10:47
- 矢の初速をa、矢の重量をm、
打撃兵器の打撃速度をb、打撃兵器の重量をn、(力の掛かる面積が矢と同等な打撃兵器とする)
a>b>0、n>m>0として考えてみる。
射距や天候などで速度が減衰するのをaに変数p(0<p<1)をかけることで表すとすると、
矢の着弾時の速度はap、着弾時のエネルギーは(ap)^2*mとなる。
一方、打撃兵器のエネルギーはb^2*nであって、
(ap)^2*m≦b^2*nを成り立たせるためには
↓
中略(藁
↓
p≦{√(b^2*n/m)}/a
であればよいって出たんだけど計算間違ってないかなあ・・なんかおかしい気がするw
>>116で言及されている反力も考えに入れてません。ええ。
式の組み方とか記号の使い方を勘違いしてたらスマソ
- 122 :121:03/03/06 10:53
- 相対速度も無視してるなあ。
まあいいか。
- 123 :世界@名無史さん:03/03/06 10:54
- よくよく考えればツルハシ系の武器を使えば、簡単に金属製の鎧なんか貫通するよな
武器の形状でやっぱ違うんだな
9mmパラベラム弾よりもライフル弾の方が貫通力はあるし
- 124 :世界@名無史さん:03/03/06 11:20
- >>123
ツルハシは振りかぶらないといかんけどね。
- 125 :世界@名無史さん:03/03/06 13:01
- >>121
減衰がほぼないと考えられる近距離直射の場合はp=1と考えればいいのか?
- 126 :世界@名無史さん:03/03/06 13:31
- 長篠の鉄砲三段撃ちは大嘘。
弓を使っても同様の効果があったろうことは既に研究者によって
指摘されている。
「鉄砲と日本人」読め!!
- 127 :世界@名無史さん:03/03/06 13:39
- >>126
鈴木信者か
あの人、室町時代の軍記物の記述をバッサリ切り落としてるから胡散臭い
騎射についてはどうなの?
このスレ的に
- 128 :世界@名無史さん:03/03/06 15:52
- 騎射といえばパルティアン・ショット
| ピャッ
∩∧∧ ./
_∧ 弋( ゚Д゚) /
( ゚ \ \ つ
 ̄\ \4| ./(_
\ ._/ノ \≡≡彡
( くJ ノ
/| ノー―\_ ノ
< < // _ / ノヽ
`//▽ // \",,
△ △ ▽
」
\ ./ヽ ヘ
\ / ノ/ ノ
〇"⌒( ゚A゚)
(/(/⌒\)\)
世界史AA作ろうYO!スレより。
- 129 :世界@名無史さん:03/03/07 15:27
- 考えてみると騎射ってあんまし実用的じゃない気がしない?
白兵戦での騎馬の衝撃力ならともかく、弓を使ったら的がでかくて伏せたりもできない分騎馬の方が不利じゃない?
機動力は確かに高いし(近代以前最速の兵科だった筈)重装騎兵より有効な局面も多そうだけど、けどそれで世界征服できる程決定的に有効な物だったのかなァ。
誰か騎射部隊の戦術について説明してけろ〜。
あ、パルティアンショットなら有効性は判る。盾と槍を並べて突っ込んで来る歩兵主体のローマに対して、逃げながら(一定の距離をとりながら)アウトレンジから矢を射る戦法は有効そうだ。
- 130 :世界@名無史さん:03/03/07 15:31
- 戦闘用ツルハシって実際あったよーな(w
中国の戟なんかも、パッと見戦闘用ツルハシとして使えそうだがどうなん?
けどま、リーチが長い弓に比べればそんなに有効でもなさそう。主力武器になれなかったのはそのへんが理由だな。
しかしそうなると、何で槍なんぞが幅を利かせてたんかな。あれってへたくそは突くんじゃなくて殴るんでしょ?(w
- 131 :世界@名無史さん:03/03/07 15:46
- 槍は、集団で槍衾を作ることに意味があるんじゃないかな。
全員が高価な全身金属鎧を装備しているわけでもないし。
重装騎兵も馬がやられれば弱い。
- 132 :AIRSHIP:03/03/07 16:40
- 鏃の形状が議論に成っていないと思います、鏃の形状には刺又状の切り裂きを目的と
した物や、槌状の鎧内の肉体に打撃を与える物、釘状に成って貫通を主目的にした物
反しが付いて抜けなくなり行動の自由を奪う物等が在り其れによっても変化します。
ヨーロッパの胸甲騎兵のキュイラスは、銃の発展によって一時廃止されていた物が、
白兵戦の時歩兵の銃剣や騎兵のサーベル,槍騎兵の槍と渡り合うのに必要であると認
められ復活しました。 私の持っているフランス騎兵の胸甲の前面は厚い所で5mm程
有り,角度によってはマスケット銃の丸弾を弾くと思われます。
また、弓が当たった時,鎧が運動したり回転したりした場合は,鏃が逸れて刺さらな
い事は十分に考えられる事です。 母衣ですが、莚を濡らして垂らしておくと矢が貫
通できない事が史書に載っています。 柔らかく,揺れる物は矢柄に絡んで運動エネ
ルギーを奪って貫通できない様です。 この事からも母衣は,有効な矢の防具であっ
たと考えられます。
- 133 :(V)o¥o(V):03/03/07 18:45
- 弓騎兵は、敵に投射兵科がいないような状況を除けば戦場で有力な兵科ではなかった
弓騎兵の主動性を覆す兵科は存在しなかったが、
同時に騎射では歩兵の隊列を崩すことはできなかったため、
野戦においては常に補助兵科の地位に甘んじなければならなかった
また、弓騎兵は攻城戦においてはほとんど役に立たなかった
圧倒的な兵力差があれば弓騎兵を主力兵科とすることは可能だったかもしれないが、
圧倒的な戦力集中を可能にするだけの弓騎兵を整備することは
ステップ系騎兵を除けば凄まじい困難を伴ったため、
ヨーロッパでも中国でもほとんど試みられなかった
このような事情から、弓騎兵は戦術的な兵科というよりむしろ戦略的に運用すべき兵科であり、
戦場や攻城戦で運用するには不経済な兵科だと考えられていた
このため、農耕民族において弓騎兵が戦術遂行において中核的な地位を占めたことは
ほとんどなかったし、数少ない例外も戦術的な役割より社会制度に大きく起因していた
- 134 :世界@名無史さん:03/03/07 19:43
- >>133
モンゴルの衝撃が大きかったのもそのためやね
- 135 :(V)o¥o(V):03/03/07 20:59
- >>134
その通り
そしてモンゴルの衝撃以後のヨーロッパで弓騎兵が発展しなかったのもそのためやね
- 136 :世界@名無史さん:03/03/07 22:40
- 騎射という戦術は軍の主力部隊を騎兵が占めるユーラシア中央部特有の戦術だったわけだ。
その他農耕地帯では騎兵の数は少なく、そのなけなしの騎兵はより劇的な効果をもたらしうる重装騎兵に限定されがちだったと。
弓騎兵はせいぜい、威力偵察と奇襲に特化した機動力偏重部隊と農耕地帯ではみなされてた?
所で、中国の歩兵部隊とモンゴルその他の騎兵部隊は主にどんな形で戦闘してたの? 無数の戦例があるのだろうけど、知らないもので(^^;
誰か教えて下さい〜。
追記>今日、ロードオブザリング見て来ました。いや〜、ちょっと騎兵強すぎ!(w しかし、中世ヨーロッパって設定なのに馬上からビャンビャン弓を撃ってたな〜。
まぁ、普通に『ポテト』とか食べてるし、トウモロコシ畑を歩くシーンもあるし、主人公タバコ吸ってる映画なので、そのあたりを深く追求してもしかたないとは思うけど(w
- 137 :世界@名無史さん:03/03/07 23:03
- >>136
>しかし、中世ヨーロッパって設定なのに
オイオイ、誰に聞いたんだ、それ。
原作の『指輪物語』は、トールキンが創作した「ミドルアース」
(『中つ国』と訳されてる)というオリジナルな世界が舞台だぞ。
ヨーロッパなんかじゃねーよ。
この世界での喫煙の習慣についても、ちゃんと原作の最初の方で
説明されてる。
- 138 :世界@名無史さん:03/03/07 23:40
- >>137
え? そうなの? ううむ、原作読まなきゃなァ。基本中の基本な小説でもあるし。
中世ヨーロッパってのはなんとなく、雰囲気がそうだからです(汗)
しかし今回出て来たローハンって国は、マジャール人というか、東方アジア系の騎馬民族の国って感じだったな〜(w
- 139 :リトル愚礼:03/03/08 02:47
- 騎射といえば・・・
ローマ(ただしビザンティン)のカタフラクトは
剣+槍+そして弓なんて重武装しとったなあ。
- 140 :世界@名無史さん:03/03/08 10:50
- カタクラフトのエロ画……じゃなくて詳細キボンヌ
- 141 :(V)o¥o(V):03/03/08 12:25
- カタフラクトはパルティア王国やササン朝ペルシアでステップ系騎兵の脅威をうけて
大規模自作農や地方領主によって発展した重装軽騎兵
これが5世紀頃にローマに導入されて騎兵の運用に大きな影響を及ぼし、
この結果ローマの伝統的な重騎兵のスタイルは衰退し消滅する
さらにフランク王国の重騎兵であるカバラリウスもカタフラクトの運用コンセプトを
概ね継承しており、その影響は10世紀頃まで続いた
- 142 :世界@名無史さん:03/03/08 12:39
- >>141
THX。
しかし槍と弓を同時装備って、どうやって持ってたんだろ?
カラビナみたいので、使わない方を背中にひっかけてたのかな。
- 143 :(V)o¥o(V):03/03/08 12:54
- >>142
カタフラクトの装備品リストは槍や剣といった近接戦闘兵器から
投槍や弓、打根等の投射兵器まで多種多様な兵器が並んでいる
一般にカタフラクトの運用は集団的なものではなかったため
その装備も状況に応じて使い分けられており、
五条大橋の弁慶のように全ての装備を持ち運んでいたわけではなかった
携行する装備は個人の好みや技量でほぼ固定化していたが、
作戦の目的に応じて若干の修正が加えらることもあった
ただし、フランク王国で野合に召集されたカバラリウスは
多岐にわたる兵器を携行するよう法的に義務づけられており、
そのような場合には輜重用の馬車で運搬されていた
- 144 :世界@名無史さん:03/03/08 14:28
- >138
映画の設定は知らないけど、原作ではローハンの人々は、元々は北方の騎馬民族だ
ったいうことになってます。
で、遠い昔の戦争の時に、友好関係にあったゴンドールに加勢した返礼に、ゴンド
ールの辺境の地を与えられたので、手狭になった北方の故地から移住してきた、と
いう設定です。
- 145 :世界@名無史さん:03/03/09 03:43
- ネタはないかネタは!(w
所で殆ど話題に出てないけど、弩(クロスボウ)ってどの程度使えたもんなの?
コストと速射性能が悪さで弓の補助的な役割しかできんかった?
- 146 :世界@名無史さん:03/03/09 03:46
- >>144
なんか、似たような話が中国史にあるよね。ウイグルだっけ?(w
- 147 :世界@名無史さん:03/03/09 06:29
- 匈奴じゃなかったか。前漢あたりの。
- 148 :世界@名無史さん:03/03/09 13:36
- 日本の弓の技術は世界の中でどれぐらいだったんですか?
- 149 :17:03/03/09 14:41
- しばらく
>>104
ありがとう。弓道でつかう矢の重さが24グラムだから
矢の重さは大体24+矢尻の重さでいいのかな?
>>121
ゴメン、悪いけどその計算あまり意味ないと思う(w
>>123 >>130
M16の方が貫通力があるのは、初速の違いのせいでしょ?
でも、ツルハシで鎧を貫通するのって結構難しいんじゃないかと思うんだよね。
中学の頃、学校の体育館ウラにそれこそ戦闘用ツルハシのような形状の
重い鉄パイプが落ちてたから、それで古いロッカーとか壊して遊んだんだよね。
『ハガーさん』とか言ってさ(年がばれるな・・・)
でも、誰がやってもロッカーをへこますことはできても
貫通することはできなかったな。
>>132
黒曜石の矢尻が鉄製よりも優れた貫通性を示すって本当なんでしょうか?
>>148
的に当てる技術なら世界一かも。
でも、戦闘の技術としてはあまり追求されてないと思います。
- 150 :世界@名無史さん:03/03/09 15:43
- >>149
日本刀もそうだけど、日本人って妙な方向に器用さを発揮する傾向が強いよね。
それが工業技術に行くようになって今の日本ができたわけでもあるけど……。
やっぱりこれって、異民族、特に強力な騎馬民族との抗争を経験してないのが影響してるんかね?
- 151 :世界@名無史さん:03/03/09 15:58
- >142しかし槍と弓を同時装備って、どうやって持ってたんだろ?
モンゴル騎兵は、やり数本と弓矢と楯をもって戦った。 いずれも毛皮など
主体に軽くて,小型で運動性に富む。 格闘は最後の段階でつねに距離(10メートもあれば十分)
をおいて正確強力な弓、手軽な投げやりで集団で攻撃する。 常に距離を
保てる状況でしか戦わない。 スピードが命なんだよ。
歩兵は敗者から調達し、消耗品てきに利用する。
城を攻めるときはカタパルトなど機械をつかって破壊する。
とにかく敵の弱みを突く。
まけたのは、海上(日本、インドネシア)、湿地(ヴェトナム、ポーランド)
補給のない砂漠(シリア)と弱点を無視して攻撃したところ。
でも同じ失敗をくりかえさないところが優秀だね。
- 152 :世界@名無史さん:03/03/09 16:26
- >>151
何か、敵軍に横っ腹を見せながら矢をいかけ高速で駆け抜けて行くイメージが(w 距離をつめようとしたらやっぱパルティアンショットが飛んで来たんだろうね〜。
農耕地帯の軍隊が対抗するには投擲部隊を中心に、両翼に騎兵を配して半包囲されないように戦うのがベターだたったろうね。
ただ、機動力の差があり過ぎるので、負けない戦いはできても勝つ事は不可能そう。偽装撤退から峡谷などの機動力をフルに活用できない場所に誘い込み、弓兵中心の伏兵で叩く位しか有効な戦術はなさそうだね。
あるいはしっかり陣形を組んだ弓部隊の所に、無理にでも突っ込まなきゃいけない状況を作って長篠の戦いよろしく撃破するか、位か。
ちょっと関係ないかもしれないけど、元冦の時日本軍はどうやって博多の土塁に元軍を引き寄せたんだろう。
上手くやったものだとは思うけど、かなり謎だね(w
- 153 :世界@名無史さん:03/03/09 16:47
- そう言えば投げ槍ってどの程度使える武器なの?
弓に比べればかさばるし貫通力も弱そうだしで、たいして使えない気がするんだが。
どーでもいいが、前に鯨銛の実物を見た時は驚いたね〜。こんなデカイ物を十メートル以上上空に投げ上げ、自由落下の力を借りて鯨の分厚い革をぶち抜くとか聞いて、
「うあ〜、やっぱ昔の人の身体能力はスゲー」と思った事あったが。そんな感じで投げ槍もかなり使えたの? 弓との住み分けはどんなだったん?
- 154 :17:03/03/09 16:56
- >>153
何度も言うけど『自由落下の力を借りて〜』は力学的にありえないって。
(>>116のリンク先をみて)
クロマニヨン人だったか、投げ槍の時に槍の柄の先を引っ掛けて投げる道具を使って
大型の獣を狩っていたらしい。
実際、現代人がこれを使うと狙いが正確になり、衝撃も10倍以上になるようだ。
テレビで実験してた。
- 155 :世界@名無史さん:03/03/09 17:05
- >>154
弓の場合はそうだけど、槍に関してはその限りじゃないんじゃない?
こー、イメージしてみてよ。人間の身体の構造上、前に投げるより上に投げ上げた方が力がこもりそうな気がしない? 物理学じゃなくて、運動生理学的に。
至近距離は勿論、すぐ目の前の目標に対しても、まっすぐ上に放り投げた方が力が出るって、確か鯨銛は説明されてたし。
- 156 :世界@名無史さん:03/03/09 17:06
- >投げ槍の時に槍の柄の先を引っ掛けて投げる道具
アトゥラトゥル(アトゥル・アトゥル)ってやつだね。
- 157 :世界@名無史さん:03/03/09 17:29
- >>156
それ使うと野球の投手とほぼ同じフォームから効率良く槍を投げられるので(アンダースローで放ってもかなり威力ありそう)初速百キロ位はいくのかな。
道具使った分遠心力も付くだろうから+αがあって……。初速何キロ位でたか、データない?
- 158 :(V)o¥o(V):03/03/09 17:46
- 農耕民族の軍隊がステップ系騎兵を野戦で打ち破ることはまず不可能で、
軍事的に対抗するためには、歴代中国王朝のように国境に要塞を建設し
その後背地域の都市を城壁で防護した上て一帯を焦土化して対抗するか、
東ローマがフン族に対して行ったような経済的な焦土作戦しかなかった
こうなると大型の攻城兵器を保有せず経済基盤が脆弱な遊牧民族には
対抗できなかった
ただし、1127年に開封を奪取した女真族やチンギスハンに率いられた
モンゴルのように、遊牧民が大規模な攻城戦に対応できるだけの組織と装備を
手にしていた場合には通用しなかったが、要塞に依存する防御と焦土作戦の連携は
概ね有効な防衛システムだった
このため、農耕民族がステップ系騎兵の侵略軍に自ら野戦を挑むことはまずなかった
- 159 :世界@名無史さん:03/03/09 18:27
- >>158
ん? それならどうやって武帝の時、漢帝国は匈奴をその根拠地まで攻め込んで撃破する事に成功してるの?
- 160 :世界@名無史さん:03/03/09 18:31
- >>159
甘粛回廊を制圧しての、チベットと蒙古平原の分断
…だったと思う
元が南宋を滅ぼしたのも、結局この二正面作戦でだったわけだし
むしろ例にあげるなら、李靖と李勣が突厥を完膚なきまでに叩き潰したことの方をあげるべきだと
- 161 :世界@名無史さん:03/03/09 19:02
- 今までの流れからすると、冊でも城壁でもいいから投擲部隊を多数含む農耕民の歩兵部隊にしっかり防御陣を固めさせ、そこへ騎馬軍に無理な突進を強いる状況を作り出せれば勝算はあったわけだ。
武帝の時は匈奴が根拠地にしてた山のあたりを制圧してやったら匈奴はネを上げたって聞いたけど、こういう傾向を利用したんかな?
ともかく農耕民が遊牧民に勝つ方策は、膨大な数の投擲部隊を揃え、しっかりとした防御陣を組み、その上で敵に無理な突進や不用意な先行を強いる状況を作り出す事に集約されると思うけどどう?
- 162 :(V)o¥o(V):03/03/09 19:15
- >漢帝国は匈奴をその根拠地まで攻め込んで撃破
中国の史書によると度々撃破されていると喧伝されてるのに匈奴は存在し続けた
これは、匈奴という遊牧民国家を軍事遠征によって滅ぼすことができなかったことを
意味している
そもそもステップ系騎兵は野戦で勝負を決するような戦い方はしないし、
土地に対する観念が農耕民族と違うため、有力な遠征軍が来れば土地を捨てることを
躊躇しない
そのような土地に遠征しても効果は期待できない
匈奴が東西に分裂したのも武帝の遠征の軍事圧力によるよりも、
漢のねばり強い外交交渉によるところのほうがはるかに大きい
- 163 :(V)o¥o(V):03/03/09 19:28
- 突厥もそうだが、中国歴代王朝のステップへの遠征はステップ地域の軍事的征圧よりも、
ステップと農耕地域の境界域の遊牧民の占領地の奪回や、デモンストレーションの
性格のほうが強い
結局、中国がステップ地域を併合して経営に成功した事例はほとんど存在しない
機動力に優れる遊牧民を戦場に捕捉しこれを撃滅するのは極めて困難であるし、
多大な軍事的努力を費やして土地を得たとしても、その土地から得るものは
ほとんどないため、軍事作戦自体が割に合わないからである
シルクロードでさえ、漢が軍事的に占領して交易路を維持するより、
遊牧民族の有力な部族に贈り物を贈って通行を保証させるほうが安上がりだった
この方法が遊牧民族と付き合うための最も現実的なスタイルだった
- 164 :世界@名無史さん:03/03/09 20:02
- 一見して非効率きわまりないように見える万里の長城も、遠征するよりは安上がりだったわけだ(w
所でふと思ったけど、中国王朝の力が強い時期、遊牧民の領域を切り崩す為に頂上や要塞が砂漠や草原に前進して建設される事ってあったの?
- 165 : :03/03/09 20:05
- ∧_∧∩ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
( ´∀`)/<先生!こんなのがありました!
_ / / / \___________
\⊂ノ ̄ ̄ ̄ ̄\
||\ \
||\|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||
|| || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||
http://saitama.gasuki.com/shinagawa/
- 166 :(V)o¥o(V):03/03/09 20:36
- >>163
両者の軍事バランスと戦術を考えればとても非効率とは言えないのだがな
そのようなことを言う人は地形を加工することの軍事的な意義を知らないのだろう
ステップ地域には農耕地域でいう軍事的な要点は存在しないため、
長城の前方地域としての前進陣地や戦闘前哨、外郭、警戒陣地程度しか建設されなかった
ただし、漢は天山南路沿いに幾つか兵站集積所となる都市を建設しており、
これらの都市に集積された物資が、戦闘というよりむしろ探検だった
漢の遠征を支えていた
これは、現地調達への依存から脱却して推進補給による兵站システムを
確立できたという点で要塞よりも興味深い
- 167 :(V)o¥o(V):03/03/09 20:38
- 失礼、>>163ではなく>>164だった
- 168 :世界@名無史さん:03/03/10 10:39
- アルバレストやクインクレーン、カタパルトもあり?
- 169 :世界@名無史さん:03/03/10 23:09
- >>168
ありでしょ
- 170 :世界@名無史さん:03/03/12 00:08
- >>93
むしろ逆では?
盾は腕に取り付けるから、あんまり重いと腕が上がらなくなる、手綱が引けない。
それに矢弾ってのは戦場においてはいつ、どこから飛んでくるか分からない、分かるように飛んでくる物は一度に大量に来るから防ぎきれない。
盾は白兵戦で、鎧こそが矢弾を防ぐ物では?
>>94
マケドニア・ファランクスやパイク兵の槍襖は斜め〜縦に立てた槍が矢弾をはじく効果があったそうな。
>>95
さんざん色んなスレで既出だけど、イングランドにおいては薔薇戦争で長弓兵同士で戦うことになってすっかり熟練長弓兵がいなくなって仕方なく小銃を大量導入したそうな。
それと小銃の威力についてだけど、当時の弾は鉛剥き出し、いわゆるダムダム弾で、これが発射時に溶けてそれが目標の体に食い込み、エライ事になったという。確か生存率2割だっけ?
- 171 :170:03/03/12 00:48
- ↑今更だがな。
>>145よ、それは難しい問題だ。
基本的に、野戦では長弓、攻城戦では弩だったそうだ。
ただ、中原においては長弓兵がいたという記憶はない。
熟練を要する長弓兵を育てる思想がなかったのか。
>>161
http://plaza4.mbn.or.jp/~tactic/ainj.htm
↑にあるように、狭い場所に誘い込むという手もアリ。
ただ、この例は十倍近いんだよな、兵力。
まぁ、モンゴル軍は十人が十人とも熟練の強者、イスラム側はただの傭兵、徴発兵も少なからなかったということで。
・・・苦しいな
- 172 :世界@名無史さん:03/03/12 02:38
- >>170
なるほど、短期間の消耗ならいずれ回復する見込みもあるかもしれんが
30年という長期間に渡って潰しあった結果、もはや過去のように
熟練長弓兵を大量に確保できなくなってしまったんですな
>>171
そのページ、バイバルスのバの字も無いなあ(w
- 173 :世界@名無史さん:03/03/12 07:33
- テーブルトークRPGのルールでは、ロングボウの方がクロスボウより
性能がいいように設定されていることが多い。
どうやらその背景には、英仏百年戦争のクレシー、ポワティエ、アジャ
ンクールの戦いで、英国のロングボウ部隊がフランスのクロスボウ部隊
に勝っていたから、というのがあるらしい。
- 174 :通りすがりの者:03/03/12 08:24
- 上の方で弓の「重さ」として議論されているのは、
「弓力」のことですよね?
- 175 :bloom:03/03/12 08:44
- http://www.agemasukudasai.com/bloom/
- 176 :170:03/03/12 23:30
- >>172
補足サンクス。
それとロングボウについてだが、ヨーロッパでは、有利も何もそんなモノを農民に装備させたら騎士達の立場が危うくなってしまうのが普及しなかった最大の原因。
騎士にとって天敵ともいえるロングボウ、それを扱う農民が一斉に反旗を翻したらどうなる事やら。
三十年戦争のドイツでは、祖国防衛のために蜂起した農民が、貴族の「武装する権利」を犯したということで罰せられています。
というわけで騎士達が自分たちの立場を脅かさない弩を求めていたのです。(弩なら誰でもすぐに使えますから)
それと、「長弓兵」になれるような立場の人間がいなかったこと。
傭兵達はチャランポラン、実は練度は低いです。ロングボウの訓練など、そんなストイックな訓練ができるならもっといい商売してます。(スイス人はともかく)
都市民はそもそも彼らは自分の街を守るために武装するのですから、野戦の備えなど考えません。
騎士達?飛び道具など臆病者の武器です。
要は、ニーズも供給者も(社会上の都合で)存在しなかったのです。
- 177 :(V)o¥o(V):03/03/13 00:10
- 騎士が最も脅威と見なしていた飛び道具は弩のほうだろう
産業後進国だったイングランドは弩を満足に供給できなかったために
長弓を主要な投射兵器としなければならなかった
長弓は弩に比べて射程や精度、威力で劣り、利点は発射速度だけだった
イングランドは長弓の数少ない利点を最大限に発揮するために長弓戦術を編み出した
いわば長弓戦術は投射兵器としては弩に劣る長弓を使わざるを得なかったイングランドの
窮余の策だったと言える
長弓戦術は、防御でしか使えない、大量の長弓兵を展開させなければならないために
小規模戦闘では威力を発揮できないという問題点を抱えており、
しかも長弓を扱う兵は骨格の変形をきたす程の訓練が要求されていた
産業の発達していたフランスやドイツ、イタリアでは、このようなストイックな
方法をとる必要はなかった
イングランドの農民の次男坊や三男坊には、長男の使用人になるか長弓兵になるかしか
選択肢がなかったのだ
イングランドの長弓は野戦ではほぼ無敵を誇ったが、それに対抗するために
長弓兵を手塩にかけて育てるより攻城戦に訴えるほうがはるかに安上がりだった
やがて大砲が野戦場に出現するようになると、長弓戦術の戦術的優位性は完全に消滅する
ことになる
- 178 :176=170:03/03/13 01:21
- バルタン閣下、むぅ、正面から論説がぶつかっていますな。
私も百年戦争以前はおっしゃるとおりだと思っています。
しかし(長弓の威力が実証された)百年戦争以後では私の認識は変わりません。
フランス軍はクレッシーやアジャンクールの教訓を生かしたようには思えませんでした。
(百年戦争時)特に攻城戦に執着していた様子はなかったと思います。
それ以後にはそもそも薔薇戦争で長弓兵そのものがなくなってしまいましたから。
そしてそれ以後弩は、完全に小銃によって取って代わられる。
それと、閣下のおっしゃる「射程や精度、威力で劣り」というのも疑問です。
精度は確かにその通りですが、弩は、水平撃ちのため射程が伸びるほどにその威力は落ちます。
長弓は斜め上に向かって撃ち上げるため、その位置エネルギーにより最大射程ギリギリまでその威力が保持されます。
弩でも撃ち上げればいいって?そんなやり方で相手に着弾させるのは職人芸、長弓兵じゃなきゃ出来ません。
- 179 :世界@名無史さん:03/03/13 02:39
- >>祖国防衛のために蜂起した農民が、貴族の
「武装する権利」を犯したということで罰せられています
なるほど……
のちの啓蒙思想における「革命権」にはそういう背景があるのね
「規律ある民兵は、自由な国家の安全にとって必要であるから、
人民が武器を保持し、また武装する権利は、これを侵してはならない」
アメリカ合衆国憲法修正第二条
- 180 :世界@名無史さん:03/03/13 03:26
- >>178
>その位置エネルギーにより最大射程ギリギリまでその威力が保持されます。
これはどうかと。。。
物理の勉強した事ありますか?
- 181 :とりとめもない長文スマソ:03/03/13 05:33
- 弓だろうと弩だろうと銃だろうと
最大射程=有効射程、なんて話は聞いたことないぞ?
いくら重力の助けがあっても空気抵抗で威力減衰するだろ。
矢って、もろに空気の影響受けそうだし。
むしろ、重力による加速<空気抵抗による減速、にならない?
だから威力は普通に考えれば弩の方が勝ったんじゃないか?
長弓は凄いって言っても腕力だけで弦を引っ張ってるのに対し、
弩は足に引っ掛けてグイッと引っ張ったり、
物によっては滑車を使って弦を引っ張ることができたわけだから。
しかも、弓は照準している間も腕から力を抜けないけど、
弩は矢をセットする時だけ弦を引っ張ってあとは固定しておけるから、
その分、強い弓が使えるよな。それに照準精度も上がる。
それに弩だって遠距離を狙う時は仰角をつけて撃ったんじゃないか?
銃だって遠距離射撃では角度をとって撃つんだから。
でないと、それこそ「届かない」「当たらない」ってことにならないか?
てか、実際の戦場では細かい照準なんかしないで
数にものを言わせて一斉射撃、というのが多かったんだろうな。
・・・ふと思ったんだけど、照尺のついた弩って存在したのかな?
長弓が弩より優れてたところは、
速射性と密集隊形がとりやすいってところかな・・・他にもあるかも知らんが。
でも、史実では長弓が活躍したんだから、
速射性ってのは大きなポイントだったんだろうね。
それに加えてイングランドの長弓部隊の異様に高い錬度もあるし。
以前聞いた話によるとイングランドの長弓射手には
右腕の長い人が何人もいたらしいけど、
これってさあ・・・源為朝(だったか?)がウヨウヨいたってことか!?
- 182 :(V)o¥o(V):03/03/13 07:52
- >>178
1356年のポワチエ戦以降、フランス軍は戦略を転換している
フランス軍は、野戦では勝てないイングランド軍に対して野戦を回避して
攻城戦と小規模な局地戦によって対抗するようになった
ほぼ半世紀後の1415年のアジャンクール戦は唯一の例外と言える
フランス軍は長弓戦術に対抗する試みを幾つか行っており、
ポワチエ戦で下馬騎兵による徒歩突撃が最も現実的な対抗策だとする
一応の結論を出している
薔薇戦争においてもイングランド騎士は主に下馬戦闘を行っており
この結論が間違ってなかったことを示している
弦を引くのに人力に頼る長弓と機械で行う弩とでは射程も精度も弩が有利
長弓だろうが弩だろうが仰角射撃ではまず当たらなかっただろう
イングランドの長弓が仰角射撃を行ったのは、長弓兵が突撃破砕において
狙撃していたのではなく、一定地域に射撃を集中する弾幕射撃を行っていたことを示している
イングランドの長弓兵に要求された最も重要な練度は精度ではなく発射速度だった
そして、弾幕射撃を行えるだけの良質の長弓兵を大量に揃えられたのは
イングランドだけだった
- 183 :山崎渉:03/03/13 12:56
- (^^)
- 184 :178=170:03/03/13 17:42
- >>180>>181
確かに言われてみれば「重力による加速<空気抵抗による減速」ですな。
私の論拠は「広角度から降ってくる矢が装甲を貫いた」という、どこぞで読んだ解説文でした。
どーも「広角度」というのが強調されていましたので勘違いしていたようです。スマソ
あと、「長弓の鏃の重さが破壊力を生んだ」という一文との合わせ技で・・・。「重い=落下」という消防レベルの連想でした。
>>181
確かに、遠距離では弩も少なからず仰角をつけていたと考えるのが普通ですね。
私が想像していたのは近代の砲撃における直接照準と間接照準でした。つまり「弩=直接照準」「長弓=間接照準」のイメージです。
↑で落下の勢いで破壊力は生み出せないのが分かったので45°以上の角度をつけることは無意味なのでこのイメージは×でしたね。
>>182
確かにフランス騎士も失敗に学ぶ能力が皆無なわけでなかったろうからそう考えるのは自然なのですが・・・、ソースきぼん。(どの資料にもフランス騎士=DQNとしか書いていないので<ベルトランやジャンヌをそんなに持ち上げたいんか?ヤレヤレ)
それと後半、なるほど、長弓兵が大きく仰角をつけられたのは弾幕射撃を行えたせいなんですな。
- 185 :179=170:03/03/13 17:42
- そもそも、漏れの主張したかったのは、何故百年戦争でハッキリ成果を上げた長弓兵をイギリス以外どこも養成しようとしなかったのはなぜか、ということなんです。
それに関しては>>170の意見は以前変わりません。
長弓兵は確かに戦術上の柔軟性に欠けていたかもしれませんが、それでは弩はどうだったでしょう。徒歩の弓兵とはそもそも野戦では防御以外には使いづらいモノでは?
そしてそのマイナスイメージはイングランドが長弓兵に頼りすぎたせいでは?
・・・レス読み返せば自分が論点をずらしていましたな<逝ってきます
逝く前に余談、イギリスでは、自由農民(ヨーマン)の地位がほかの地域に比べてかなり高かったようです。
長弓兵のなり手として優遇されたのか、地位が高かったから長弓の訓練に堪えられたのか。
- 186 :世界@名無史さん:03/03/13 18:26
- mage
- 187 :(V)o¥o(V):03/03/13 18:36
- >>184
ポワチエ戦でフランス騎兵が下馬突撃したという話は別段珍しくないが?
ソースも何も検索でもすればすぐ見つかる話だ
ベルトラン・デュ・ゲクランはポワチエ戦には参加していたと言われているが、
作戦指導には参画していない
彼がフランス軍の運用決定に関与するのはもうすこし後になってからなのだが
それが何故彼を持ち上げることになるのかな?
ジャンヌ・ダルクに至ってはこちらがヤレヤレなのだが(ヤレヤレ
弩は長弓に比べて兵の養成コストが格段に低い
この利点は小銃にも当てはまる
一方、長弓兵として使いものになるためには青春をドブに捨てる
覚悟が必要だった
イングランドが大量の長弓兵を安定的に供給でいたことと、
当時のイングランドが産業的に後進国であったこととは無関係ではない
イングランド以外で長弓が普及せず、弩が広く使われていたのは
両者の戦術的特性によるものではない
しかもフォルミニー戦のように野戦に大砲が持ち込まれるようになると、
長弓戦術の戦術的優位は消滅することになる
- 188 :世界@名無史さん:03/03/13 21:10
- >>185
>>長弓兵をイギリス以外どこも養成しようとしなかったのはなぜか
んと、バルタン氏とカブるんだけど、
弩ってさあ、装填とか発射の手順を新兵に叩き込むのは簡単だったんじゃない?
何日か何週間かわかんないけど
一通り訓練をしてやれば一人前にしてやれたんだと思う。
それに発射を器械に頼る分だけ
並みの腕と名人との差が少なかったんじゃないか?
で、そこそこの腕に訓練された射手を大量に揃えやすかった・・・
そういうことなんじゃないか?
一方、長弓の射手は・・・ねえ
イングランドの射手くらいの腕になろうと思ったら、
こりゃー何年修行しなきゃいけなかったんだろうなー・・・
だもんだから、いくらイングランドの長弓部隊が強かったからって、
他の国が「ほうほう、そうれならばウチもひとつ」という具合に
簡単には真似できなかったんだろうな。
でさ、ここでひとつ質問があるんだけど、
なんでイングランドは長弓射手を、
それも無茶な錬度の射手を大量に揃えられたの?
産業的に後進国だったというのがこの場合なぜ有利に働いたの?
だれか教えてくだちい。
- 189 :つるめそ:03/03/13 21:17
- 作戦運用などとは関係なく
射出時のエネルギーは、引っ張られて変形した弓が元に戻ろうとする力なので、機械力を用いる弩の方が上でしょう
弓を支える支点が安定してることでも、変換効率がよく有利なのでは
一方で、飛翔体としての矢、玉は、弓のほうが安定します。弓、弩はライフルではないので
発射物に回転運動を与えられない弓、弩では、重心の安定した長さで矢羽を持つ矢の方が安定します
滑腔砲弾のフィンと一緒。命中精度と、距離に対する初速の減衰に差が出るかと
弩用の矢もありますが、2枚羽根だったりして安定性にかけるように思われます
ということで、短射程の威力重視だったら弩、より射程を延ばして命中精度を高めるなら弓ということでしょうか
- 190 :184=170:03/03/13 21:19
- >>187
ああ、バルタン閣下、私が所望するソースとは、フランス軍が「攻城戦と小規模な局地戦によって対抗するようになった」の部分です。
言葉足らずでスマソ
どの本にも「フランス騎士はこの(クレッシー・ポワチエ)事実を認めようとせず・・・」なんて書いてあるもんで。
後半
その話を聞くと、戦闘機のパイロットを養成・維持するのに年間ン億もの金がかかるという話を思い出しました。
人こそ至高の宝なんですなぁ・・・。
白旗age
- 191 :世界@名無史さん:03/03/13 22:24
- >>189
俺もそう思う。長弓の有効射程距離は250mらしいから。
- 192 :ここの170:03/03/13 22:30
- >>188
わかりやすくかみ砕いていただいて感謝。
産業後進国だとなぜ長弓兵を養成できたかは、以下のようなことだと思います。
農家の次男三男職にあぶれる(農地継げないからね)
↓
都市に流れる
↓
(産業後進国だと)仕事がナイ!
↓
王様の長弓兵募集キャンペーン
↓
入隊!青春なんてクソ食らえ!
・・・ということではないかと。
あと、有利とは違いますが、>>177でバルタン閣下が指摘されたとおり、産業後進国には弩の大量生産はキツかったのではないかと。
>>189
おお、オモロイ!!
私の「長弓は最大射程ギリギリまでその威力を保持・・・」という説は全くの妄想ではなかったんですな。(理由は全然違うけど)
そう考えると弩って結構チグハグな特性を持ってますね。連射が出来ないのに短距離で威力を発揮、でも射程は長い・・・。
あと蛇足。
西洋弓は矢を回転させませんが、弓道やってる方はご存じの通り、日本やモンゴルの弓術は矢をひねってライフリング効果(で、よかったですよね?)を与えます。
矢のつがえかたが違うそうで(西洋弓は人差し指と中指で矢をはさんで、日本なんかは人差し指第二関節のあたりと親指で)
- 193 :188:03/03/13 23:09
- >>192
解説感謝。
そうかー。
貧乏国の次男坊三男坊は兵隊でしか身を立てられんかったんだ。
悲しい話よのう。結果的にはそれが幸いしたけどさ。
ところで産業後進国っていっても
弩の大量生産もできないくらいのヘタレ国家だったの?>当時の英
>>日本やモンゴルの弓術は矢をひねってライフリング効果
そういや、そんな射ち方してるのをテレビで見たことあるな。
そうすれば遠くまでまっすぐ飛ぶってことを
昔の人は経験的に知ってたんだろうけど、どのくらい効果があったんだろ?
>>189
そうか、矢羽がなけりゃ、そりゃーだめだよねえ。
ただ、羽が2枚と3枚じゃどれくらい違いがあったんだろう?
・・・いや、やっぱり2枚じゃ不安定かな・・・垂尾のない飛行機みたいなもんで。
えーと、ヨーロッパの話からずれて悪いけど、
金とやりあってた頃の南宋に
「しんび弓」だか「しんぴ弓」だかって弩が存在したらしい。
でさ、誰かこの弩の詳細を知らない?
もしくはそれを扱ったサイトがあれば紹介して欲しいんだけど・・・
- 194 :世界@名無史さん:03/03/13 23:17
- 面白い話やね〜。けど、鉄砲伝来以前の室町時代あたりで、既に寺子屋で庶民が勉強を学べるような経済状態まで日本が発展してたら、
日本中あっちこっちに弓道道場があって、「次男三男が身を立てるには、侍として取り立ててもらうしかないぞ?」とか親が言ってゾロゾロと弓道道場に子供達が通ってたら笑えるかも。
…………。そう言えば何で日本では弩が流行らなかったんだろう。イギリスと同じで工業水準が低かったの?
- 195 :世界@名無史さん:03/03/13 23:21
- >192
当方弓道経験者ですが、矢をひねると言うのは残念ながら聞いたことがありません。
和弓では、弓に対しひねりを与えるということをします。
その理由は弓に対する矢の位置によります。
和弓は基本的に左手に弓をもち、右手で弦を引きます。
このとき、弓に対して(自分から見て)右側に矢をつがえます。
(つまり、弓を持つ左手親指の上に矢が乗ります。)
そのため、放っておいたら右に飛んでいってしまうため、
左手親指側に力をかけてやることで弓をひねることでまっすぐ飛ぶようになります。
これに対し洋弓の場合、右手で弦を引く場合、弓に対して左側に矢をつがえます。
(つまり、弓を持つ左手手の甲の上方に矢が位置します。)
- 196 :ここの170:03/03/14 01:50
- >>193
英はリチャード1世なんか弩をうまく運用したことで有名でしたね。
もしや↑ヤシの暴政のせいで工業力がパーに?
後半ですが、「神臂弓」(しんぴきゅう)ですね。宋代の強力な弩です。
もともと神臂弓というのは、英雄岳飛の持つ三百余斤の強弓のことのようで、それにあやかったモノと思われます。
「造神臂弓法」なるそのものズバリの冊子が現存しているそうなので、かなり重要な兵器だったようで。
検索しますたが、日本語のページにいいのはありませんでした。
漢文の能力が必須と思われます。
http://www.contest.edu.tw/87/endshow/1/66/defence-h01.html
これが一番いいかと。
足りない漢文力で、銅(青銅?)製の弓に桑の木の弓床、麻縄の弦に和弓?と同じ長さの矢を使ったと読みました。(ホントにこれでいいのかな?)
(私の読解が正しければ)一番の特徴は矢が長いと言うことですから、>>189で指摘された弩の欠点を補うスゴい物のようですね。
西洋のクロスボウが弓を大きく、強くすることに腐心して、(ウィンチなどで手早く引くために)弓の引きを小さくしていったのとは対照的です。これも東西の科学力の差でしょうか。
>>194
その想像、ワラタ
日本での弩(”おおゆみ”と読む)は、「日本書紀」「続日本紀」に見られますが、そのころの弩は威力と射程はあったが、命中率が悪く、すさまじく高価(大鎧とほぼ同じ)だったため、とっととポッポナイナイされたようです。
弩兵100人(鎧無し)より装甲歩兵100人の方が魅力的ですもんね。
あとは日本の武士が弓術、騎射を能くした(おかげで弓兵のニーズが少なかった)のと、あとは都市を城壁で囲まなかったので必然的に(弩の本領)攻城戦の機会が少なかったことでしょうか。
>>195
ホンマですか。
しかし>>193さんも漏れと同じ覚えがあるそうだし、モンゴル弓では・・・。
いかん、ドツボにはまりそうだ。この件に関してのコメントはヤメ。
- 197 :世界@名無史さん:03/03/14 02:23
- 弩=素人の武器。弓=プロの武器……。
としたら、足軽が流行り工業力も相当なレベルに達していた戦国時代、もし鉄砲が伝来しないまま放っといたら、
日本でも弩が復活してたかも(w
- 198 :世界@名無史さん:03/03/14 06:58
- ノルマン征服からエドワード1世の頃まではイングランドでも弩兵の方が主流でしょう。
これについては、ガスコーニュやジェノヴァ、アラゴンの傭兵に大部分頼っていたのは確かだが、
英国が全く弩兵を自給できなかったわけではない。
(エドワード1世時代には、クロスボウ兵の1/3が英国兵であるような記録が残されている。)
裁判記録なんかにもうっかりクロスボウのトリガーが外れて人を殺しちゃった男の話なんかあるしね。
- 199 :198:03/03/14 07:19
- あと、ざっと過去レス見てのコメントなんですけど、
面白い論点がたくさんあったので、思いついたことだけダラダラと書くよ。
まず、「ロングボウ」という語が登場したのは薔薇戦争の頃。
中世には「弓」と「弩」の区別しかなかった。
この場合「弓」とは握りが一本木のもの。
ユーラシア遊牧民族に普遍的な合成弓は中世西欧では知られていなかった。
但し、「弩」には合成弓が用いられたのであり、
東方の影響を受けやすい地中海世界の弩兵の令名が高かったのもこの点で偶然ではないだろう。
じゃあ「ロングボウ」なる実体が無かったのかどうかというと、一説には
弦を胸元まで引く射法と、耳元まで引く射法があり、後者がいわゆるロングボウ的なタイプだと言う。
(これが本当かどうかわからないが。)
「弓」に比して「弩」ははっきりした進化を遂げた。
15世紀頃の鉄製弓の利用であり、これによって精度・威力ともに格段に向上したため、
「弩」は兵器として「弓」よりも長生きすることになったが、
同時に生産コストの向上が皮肉にも小銃への転換を促す理由の一つとなる。
意外なことだが、進化した「弩」は初期の小銃よりも高価だった。
一説には、16世紀初頭に「弩」からアルケブスへの転換を行ったのがスペインのゴンサルボ・デ・コルドバ。
英国ではエリザベス朝まで「弩」が用いられていた。
- 200 :つるめそ:03/03/14 08:38
- >>196
記紀の記述で言えば、ナガスネヒコなんかに関係するのかもしれませんが、弥生時代にも弩が確認されています
島根県(出雲!)の例は、ライフルの銃床の先っちょに穴をあけて丸木弓を固定したような構造のもの
工作技術なんか、同時期の中国のものと比べてとてもとても見劣りするものです。実際、撃てたのかどうか・・・
ほかにも、弩用の矢と思われるものが数例あります
日本で定着しなかった最大の原因は、発射装置の部分にあるのでは?
弥生時代の弩では、「機」の部分は見つかっていませんが、中国の例などから見て、複数の部品を組み合わせて作動させる仕組み
こうした「機械」を作る技術は、弥生時代以降、鉄砲伝来くらいまで日本には定着していなかったのでは?
- 201 :世界@名無史さん:03/03/14 18:08
- 元寇で弩を改めて見る頃には、それなりに日本の技術も
高くなってたと思うのだが、導入しようとは思わなかった
のかな?
- 202 :193:03/03/14 18:21
- >>196
わざわざサイトを探してもらって申し訳ない。感謝。
神臂弓って字だったのか。どんな意味なのかはわからんが。
そのサイトによると、弓より弩の方が遠くまで届くってなってるね。
弓256m、弩320m、神臂弓にいたっては500m先まで届くって。
この数字が有効射程距離なのか、
それとも「ヘロヘロ矢が届くだけ」ってことなのかは不明だけど。
でもなー、弓を12回撃つ間に弩は1回しか撃てないのはツライねー。
にしても「二枚重ねの鉄甲を打ち抜いた」って、すごいな神臂弓・・・
>>195
俺もなにか勘違いしてたみたいだな。ま、いいや。
右手で矢をひねるというのとは違って、
羽の取り付け方によって矢を回転させるってのを聞いたことあるんだけど
195さん、知らない?
もし知ってたら効果の程など、経験者として解説してほしいんだけど・・・
- 203 :193:03/03/15 09:06
- いろいろサイトを見て回ったら、
どこのサイトも、射程距離でも弩が勝ると書いてた。
んで、弩の矢羽はどうだったのか調べようとしたんだけど
どこもそれには触れてないんだよな。
しようがないから現代のクロスボウを調べてみると、
(写真を見る限り)3枚以上の羽がついた矢を使ってるのが多い。
昔の弩がどうだったのかは分からなかったけど、
構造的に3枚羽の矢をつがえるのはムリ、というわけでもないみたい。
てなわけで遠距離射撃では長弓有利とも言い切れないようで・・・
ちなみに、とある銃砲店(クロスボウも扱ってる)のサイトによると、
現代のクロスボウの威力は、
近距離の場合、22口径のライフル銃にも匹敵するのだとか。
>>195
自分で調べてみた結果、
和弓での矢の回転(自転)のさせ方、わかりますた。
鳥の羽を使うってのがポイントだったのですな。
でも、やっぱり経験者から生の解説を聞きたいでつ・・・
- 204 :193:03/03/15 09:23
- 書き忘れてた。
弩にはない弓の利点が速射性のほかにも存在したらしい。
それは「真下(城壁とか崖の下とか)に向かって射撃できる」ということ。
弩をあんまり下のほうへ向けると
矢が本体から落っこちちゃうから・・・だと。
- 205 :(V)o¥o(V) :03/03/15 11:17
- 長弓が弩より長射程だというのは、弩が標的を狙って水平に近い弾道で射撃していたのに対し、
弾幕による公算射撃を行うイングランドの長弓は個々の精度を気にする必要がなかったために
仰角射撃が可能であり、結果的に交戦距離で弩を上回ることになった
クレーシー戦の初期段階でイングランドの長弓兵がジャノヴァ弩兵を
圧倒できたもこのためだったと言われている
ただしこれは両者の戦術的特性を比較した場合であって、
純粋に技術的に比較するなら弩のほうが射程で長弓に勝る
百年戦争当時、発射速度が低い弩で弾幕射撃を行うという発想は生まれなかったが、
初期の大砲の中には中小口径の砲身を多数装備した多連装砲が見られることから、
弾幕射撃の発想自体はイングランドの専売特許ではなかったと思われる
- 206 :(V)o¥o(V):03/03/15 11:36
- >>184
ポワチエ戦以降に英仏間で生起した戦闘は主に攻城戦かそれに付随して発生している
それでも、後詰による大規模な戦闘は発生していない
攻城戦によってフランスが戦略的優位を確立した後に生起したフォルミニー戦以前に
フランスがイングランドに対して大規模な野戦を挑んだケースはほとんど存在しない
アジャンクールは唯一の例外であり、それでも長弓戦術に対するできる限りの対抗策が
試みられている
結局、これはイングランド軍が長弓兵を攻勢的に戦闘展開させるというこれまた長弓戦術では
唯一の例外と言える運用によって失敗しているが
- 207 :195:03/03/15 12:37
- 少し調べてみました。
下記ページに説明があるように、和弓で使用する矢は二本で一セットになっており、
羽の付け方によりそれぞれ早矢、乙矢とよびます。
そして二本を一手と呼んで一単位にして使用されます。(早矢、乙矢の順に引きます)
ttp://www9.ocn.ne.jp/~blue9102/qa_ya001.html
ですから弓道競技では、基本的に二・四・八・十二・二十本など
偶数本数を引くことで的中を競います。
また、羽の反る方向で分かると思いますが、早矢と乙矢では回転方向が異なり、
早矢は右回転、乙矢は左回転することになります。
回転の効果による軌道の安定については今まで皆さんが議論されていた通りです。
さて、一番肝心な経験者としての感想ですが、
射が失敗して矢の軌道がぶれた時、
(弦が離れた瞬間に矢に何らかの形で力を与えてしまった場合や、矢の方向がずれてしまっていた場合など)
羽が傷んでいると矢の軌道のブレがひどくなると思います。
ただ、きちんと引けている場合は羽がかなり傷んでいる場合でもまっすぐ飛んでいきます。
ですから実感としては、羽にはある程度、軌道を安定させる効果があるけれど、絶対的なものではない・・・といったところでしょうか。
- 208 :世界@名無史さん:03/03/15 13:44
- 矢はその形状から風の影響を受けやすいはずだが、
短弓と長弓の短い矢と長くても羽がしっかりしてる方ドッチ有利なのだろう。
後、日本は長弓ばかりと思われがちだが、南九州には短弓が伝わってたらしい。
それから、弓耳木倉(はずやり)と呼ばれる、弓の一端に槍穂を付けたものが、戦国時代に考案されていたそうだ。
これらの弓はどういう風に運用された興味がありますね。だれかご存じありませんか?
- 209 :195:03/03/15 15:05
- >207の件ですが、私が普段練習していた28m先の的を射る場合を書いています。
ですから、遠距離になれば軌道の安定の効果はもっと出てくると思います。
>208
>弓耳木倉(はずやり)と呼ばれる、弓の一端に槍穂を付けたものが、戦国時代に考案されていたそうだ。
弭(はず、弓の上下の弦をかける場所)に槍を付ける方法ですね。
打根術と言い、流派により残っているところはあるようです。
ttp://homepage2.nifty.com/insai/uchine.htm
HPにあるとおり、弓隊の接近戦での戦いに利用されたようです。
- 210 :(V)o¥o(V):03/03/15 19:07
- 長弓はその構造上の理由で矢の全長が長くならざるを得ず、
弩や合成弓のような全長の短い矢に比べて遠距離では
精度や威力が急速に低下すると聞いたことがあるが
- 211 :世界@名無史さん:03/03/15 19:10
- >>210
長弓で合成弓ってのも有るんだが。
- 212 :193:03/03/15 21:53
- >>195
丁寧な解説をしてくれてありがとう。
しかし鳥の羽の曲面を利用して矢を回転させるとは
昔の人も色々と工夫してますなあ。
また、少しくらい羽が痛んでてもどうにかなるってことは、
弩でも3枚羽の矢を使ってた可能性が高くならないかな・・・
「ちょっとくらい羽がひしゃげてもかまわん、装填しちまえ」って。
>>205
結局、発射速度の遅さがどこまでもアダになったというわけか>弩
不憫な兵器だな・・・
>打根術
ってさ、なんか銃剣みたいな発想だな。
どこまで実用性があったのか、それも気になるが。
しかし、そうまでして弓にこだわるんだから侍ってのも不思議な連中だね。
農耕民族のくせに騎射大好きで犬を射まくりだし。
- 213 :AIRSHIP:03/03/15 22:02
- 内根術は、内根と言う矢よりも弩に使うボルトに近い形状の物を使うので、弓耳槍と
は違う武術では有りませんか? 弓に使う矢の半分ほどの長さで、鏃ではなく槍先を
(長槍用の刃先の短い物)つけた形状の物です。 内根は、主に手で投げるジャべり
ンの役を果たし(ダーツのでかい物と言うべきか?)場合によっては、紐をつけて回
収を図ってもいます。 手で投げる他に、短弓を使って射る事も出来た様ですが、重
量が有る為射程は短かったようです。
- 214 :世界@名無史さん:03/03/15 23:00
- >210
どうなんでしょうね。どちらかというと、軽量で高初速なもののほうが、
遠距離での精度が劣るという気がしますが。
- 215 :ここの170:03/03/15 23:38
- >>198
エドワード1世で思い出しましたが、彼以前に(いわゆる)長弓兵&長弓戦術は存在しなかったのでした!
彼が初めて英軍にロングボウを採用し(弩の発射速度に不満を持っていたのでしょうか)、百年戦争で名高い(戦場に大量投入し、敵に突撃を許さない状況を作った上で、その手数と威力をもって敵を壊滅させる)長弓戦術を作り上げたのです。
その扱い方がエキセントリックでしかも画期的だったからこそ、「ロングボウ」なる分類が出来たんですね。
長弓戦術は大規模に運用することが肝要ですから、伝統的に王権の強いイングランド、そして「イングランドのユスティニアヌス」エド1がなければ生まれ得なかったかもしれません。
そしてエド1は「フォルカークの戦い」でロングボウ部隊を投入して長槍兵(広義のパイクかな?)を粉砕し、スコットランドを平定しました。(ブレイブハート観た?漏れは観てない)
フォルカークがAD1298でバラ戦争終結がAD1485だから、ナント!長弓兵の寿命わずか150年にもなりません!
ヨーロッパに彗星のごとく現れた選ばれし戦闘エリート、長弓兵。そのあまりにも儚い命運に、我々は涙を禁じ得ない・・・。
- 216 :ここの170:03/03/15 23:46
- >>210
ううむ、私は長い矢の方が安定すると思います。
まっすぐ進んでいる矢は、真ん前から風を受けているような物ですから、長い方が、何かの拍子で曲がってしまいそうになったとき矢柄が前から風を受けて、曲がるのを阻害されそうですが。
単純に、同じ長さの物が角度を変えるには、長い方がよりエネルギーが必要な気がしませんか?
- 217 :216:03/03/16 00:15
- 同じ長さ<×
同じ重さ<○
鬱だ氏のう・・・
- 218 :(V)o¥o(V):03/03/16 01:11
- フォルカーク戦での長弓兵は、スコットランドのスキルトロームへ突撃する騎兵のための
突撃支援射撃を行っている
スキルトロームは騎兵戦力で劣るスコットランドが騎兵突撃を粉砕するために編み出した
槍兵密集陣で、騎兵が何の支援も受けずにスキルトロームに突撃することは自殺行為に等しかった
長弓の支援射撃とそれに続く騎兵突撃により、ウィリアム・ウォーレスの槍兵は壊滅的な打撃を受けている
長弓は機動性に欠ける敵に対して高い威力を発揮できることを証明した
バノックバーンにおいて、スコットランド軍はスキルトロームを攻撃的に運用した
重槍兵密集陣を攻勢に投入するというロバート・ザ・ブルースの作戦は、
兵の練度と士気に大きく依存しており、スイス槍兵のような少数の例を除けば
戦史にもほとんど例を見ない
攻撃前進するスキルトロームによって騎兵突撃を撃破されたイングランド軍は、
これに対して長弓兵による射撃を試みようとしたが、スコットランド騎兵が
無防備な長弓兵を襲撃してこれを駆逐してしまい、イングランド軍は
壊滅的な損害を受けて潰走している
この二つの戦闘は、長弓兵は機動性に欠ける敵に対して高い威力を発揮できることと、
他兵科の掩護を受けなければ極めて脆弱であることを証明した
長弓戦術が確立したのはこの二つの教訓を得てからであり、ダブリン・ムーアが
その最初の事例となる
- 219 :世界@名無史さん:03/03/16 01:57
- >>214
小銃弾でもそうらしいね。
小口径高速弾は遠距離の狙撃に向いてないって聞いたことがある。
- 220 :(V)o¥o(V):03/03/16 03:03
- 例えば、7.62o小銃弾が5.56o小銃弾より遠距離での精度に劣るというのは、
銃弾重量よりも装薬量の違いに大きく起因する
故に小口径高速弾が遠距離狙撃に適さないというのは一面で真理ではあるが
普遍的な法則としては正確ではない
一般に徹甲弾は装薬量は径が小さいほど存速が大きく侵徹長を増大できる
徹甲弾や被帽付徹甲弾はその形状のために空気抵抗が大きく、
遠距離では砲弾存速が低下し精度と貫徹能力は低下する
その対策の一つとして開発されたのが低抵抗被帽付徹甲弾であるが、
離脱装弾筒付翼安定徹甲弾は装弾筒が離脱して弾芯のみが飛翔するため
徹甲弾や被帽付徹甲弾、低抵抗被帽付徹甲弾よりも径が小さい分
空気抵抗が低く、存速の低下が小さいため、遠距離での対装甲威力で
従来のスピン安定式徹甲弾をはるかに上回る
安定翼は横風の影響を受けやすいとも言われており、スピン安定式徹甲弾より
遠距離での命中精度がやや低下するが、これは安定要領の差異によるもので、
砲弾の口径、重量の違いによるものではない
この理屈が当てはまるなら、弩よりも長くそれ故に重い矢を発射する長弓が
遠距離で精度と威力で勝るとは考えにくい
- 221 :世界@名無史さん:03/03/16 05:18
- >220
離脱装弾筒付翼安定徹甲弾の存速の低下が小さい理由が、径が小さく空気
抵抗が小さいというということなら、
>弩よりも長くそれ故に重い矢を発射する長弓が
というのは全く無関係で、推定根拠になりませんね。
一般的には、例えば横風などにより同じ力を受けたときの影響は、軽量の
ものほど大きいのは当然だと思いますが。
ところで、離脱装弾筒付翼安定徹甲弾の場合、存速の低下が小さいという
だけなんですかね?初速自体も高くなりそうな気がします。
多少横風の影響を受けやすくなったとしても、それ以上に飛翔時間が短く
なれば問題ない、ということではないんでしょうか。
- 222 :221:03/03/16 05:43
- >220
補足です。
同じ弓を使う限り、矢の質量を半分にしても速度は高々sqrt(2)倍ですし、
仮に飛行中に横から同じ力を受けた場合には、質量に反比例する加速度
を受ける訳ですから、単に矢を軽くするだけではさして有利になるとは思
えません。弩のほうが遠距離まで威力を保っているとすれば、矢の違いで
なく、(V)o¥o(V)氏自身が182で書かれているように、
>弦を引くのに人力に頼る長弓と機械で行う弩
という、弓に蓄えられる発射エネルギー自体の違いが効いているではない
でしょうか。
話は違いますが、弓矢程度の速度の場合、打撃力に一番効く物理量はなん
なのでしょうか?(現代の戦車砲ほどの速度になると、命中時の現象自体
が違うんでしょうが。)
エネルギーであれば、弓が決まれば決まってしまいますし、運動量であれ
ばある程度重い矢の方が良いということになりますよね。
- 223 :(V)o¥o(V):03/03/16 07:58
- 220は装薬量が同じ場合の比較であるから、そんなこと言われても困るんだが
同じ装薬量で打ち出された軽い弾体が重い弾体より遠距離で精度が落ちるというのは
聞いたことがないが
- 224 :(V)o¥o(V):03/03/16 08:22
- 確かに射距離を延ばすことと精度を上げることは相反する要素だから
どちらが有利かは一概には決めつけられないだろうし、
砲弾や銃弾と弓矢を同列に論ずるのは無理がある罠
- 225 :世界@名無史さん:03/03/16 08:50
- 弓の場合、鎧に対する貫通力を考えると打撃には鏃の硬さと鋭さも影響するのではなかろうか。
おそらく人体に対してはある程度の速度があれば鏃をさほど選ばずとも貫通するだろうが・・・
- 226 :例の170:03/03/16 10:33
- >>225
イングランド長弓兵の鏃は、銑鉄(十分な脱炭がされず堅くて脆い鋼)製だったとか。
>>149
鏃で思い出しましたが、私も黒曜石の鏃は、貫通力が鋼の物より勝ると聞きました。実験もなされたとか。
- 227 :世界@名無史さん:03/03/16 14:00
- >>221
>打撃力に一番効く物理量
効くっていう表現はおかしいですが、
運動量しかありません。
矢の質量m、速度vとすれば、mvです。
で、この運動量は空気抵抗が無いと仮定するなら
弓から与えられる力に等しいです
(本当は、運動量の時間変化率が力ですが)
また、この運動量を効率良く打撃力に変換するには
矢の素材、形状も問題になるとは思いますが。
- 228 :221:03/03/16 18:58
- >227
運動量が問題なら、同じ発射エネルギーで大きな打撃力を得るには、矢が重い方
が有利ということになりますね。
そのかわり、初速が低くなる分だけ射程が短くなるなどのデメリットがある、と。
(221では「飛翔中の外乱の影響」だけに目がいって、一番肝心なところが抜け
てますね。間抜けなことで失礼しました。)
- 229 :世界@名無史さん:03/03/16 21:13
-
ttp://www2s.biglobe.ne.jp/~isomichi/Japanese-data/Back%20of%20Topics/32.Why%20Mongolian%20Bow%20set%20arrow%20on%20right%20side.htm
>矢を弓の右か左か、どちらに番えるかの問題です。下図参照。
>馬を走らせると当然向かい風を受けます。その向かい風で矢が落ちない番え方でなければなりません。
>モンゴル弓は弓の右に矢を番えるので殆ど問題は無いといえます。
>それに反し、洋弓では左に番えるため前方からの風に弱く走りながら射つことはできません。
>もう1つは、引き手(弓手・右手)の取り掛け方法です。
>モンゴル弓の系統である和弓の取りかけを見ると、親指に弦を掛けその親指に人差し指と中指を添えます。下図左参照。
>このようにすると矢を人差し指で弓に押し付けるようになります。
>押し付けなくても矢が前方に落ちないような働きをし矢を安定させます。
>それに反し洋弓は人差し指、中指それに薬指の3本で取りかけます。
>下図右参照。これでは指で強く挟まない限り横方向の保持作用は働きません。
ここら辺の射技の差もヨーロッパで騎射が発達しなかった理由と思われ。
- 230 :世界@名無史さん:03/03/17 01:44
- そういや、中国じゃどの程度騎射って行われたの?
- 231 :例の170:03/03/17 21:14
- 中原では周の時代に「胡服騎射」といいまして、遊牧民に備えるため渋々ズボンをはき、騎射をするようになったそうです。
その後は、(おそらく)>>133で語られているとおりの扱いだったかと。
- 232 :世界@名無史さん:03/03/17 21:37
- わざわざ『(おそらく)』と書くところに言い知れぬ悲しみを見た。
- 233 :例の170:03/03/20 20:05
- >>231の補足。
「胡服騎射」以前は戦車(いわゆるシャリオット)を使ってました。
それと胡服(ズボン)は、ローマでもそうでしたが、遊牧民、すなわち野蛮人の服装として馬鹿にされていました。
ズボン履いていないと、内股が擦れて痛くて仕方がないはずなんですが、マケドニアのヘタイロイなんかはギリシア系の短衣で馬乗っています。
そこまで嫌だったんでしょうか・・・。
>>214〜>>228
そもそも、弩の太矢と長弓の矢のどちらが重いのでしょうか。
私はどちらも同じ程度に思えますが、そこからまず議論した方がいいかと。
それと、横風や前進のための空気抵抗ばかりでなく、矢が上下に弧を描いて飛ぶときの矢柄のたわみも考えた方がいいと思います。いや、むしろそちらの方が重要ではないかと。(銃弾はたわみませんから)
>>227の最後の素材、形状っていうのはこのことですよね?
- 234 :世界@名無史さん:03/03/20 20:51
- 昨日おとといくらいから、
世界史板全体的にあまりレスがつかなくなってる。
みんな、弓やボウガンどころではないと思われ。
- 235 :例の170:03/03/20 21:05
- >>234
黙ってろ。
- 236 :世界@名無史さん:03/03/20 23:05
- ほら、あんたと俺しかいないじゃねーかw
>>226貫通力が鋼の物より勝ると聞きました。
それって鋼じゃなくて鉄や青銅じゃなかったっけ?
- 237 :世界@名無史さん:03/04/07 21:09
- .
- 238 :世界@名無史さん:03/04/08 14:43
- 漫画のベルセルクでガッツが使っているような機関銃のようなスピードで矢を撃ち出す弩って無かったんでしょうか?
まあ、無かったんだと思いますが・・・。
ああいう弩って作ること可能なんですかね? ガッツぐらいの筋力があれば使用可能とか・・・
- 239 :世界@名無史さん:03/04/08 16:17
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- 240 :世界◎名無史さん:03/04/08 20:56
- >>238
あれって連弩じゃないの?
- 241 :例の170 ◆vBOFA0jTOg :03/04/08 21:56
- >>238
(ベルセルク読んでないけど)
漏れも連弩だと思うけど、相当な威力と描写されている(よね?)から、実際に作るにはスぺツナズナイフのようにバネ仕掛けで作る必要があるんじゃないかな。
連弩は、威力の問題から毒を塗らなきゃ戦場じゃ使い物にならなかったそうだから。
連弩について詳しくは>>52->>78,>>107->>115を参照に。
- 242 :238:03/04/09 09:25
- このスレ 一応全部読んだんですが、中国の連弩は威力・射撃速度ともに
ガッツの連弩には大きく劣ると思ったので・・・。超強力な金属製の弓を引き絞る
レバーを、高速で回転させることのできる百人力の持ち主が使うことを前提に
してなら、ああいう武器を作れないかなあ・・・と想像したのですが・・・。
- 243 :AIRSHIP:03/04/14 19:28
- 4月19日に、上野で流鏑馬と弓射の実演が有るそうです。 せっかくの機会なので
見に入ってみたら。 地下鉄の構内にポスターが貼ってあったので、間違いないと思
われます。
- 244 :山崎渉:03/04/17 09:26
- (^^)
- 245 :世界@名無史さん:03/04/18 19:14
- >243
詳しい情報教えてー
- 246 :bloom:03/04/18 19:16
- http://www2.leverage.jp/start/
- 247 :世界@名無史さん:03/04/18 19:52
- このスレの末、ロコウをも穿つ能わずだな・・・
最初はすごい勢いだったが。
- 248 :世界@名無史さん:03/04/18 19:57
- 強弩の末勢
- 249 :山崎渉:03/04/20 04:38
- ∧_∧
( ^^ )< ぬるぽ(^^)
- 250 :世界@名無史さん:03/04/20 15:36
- age
- 251 :世界@名無史さん:03/04/27 16:11
- 保守
- 252 :世界@名無史さん:03/04/27 18:20
- 216>>
矢の質量と材質が大事だよ。
矢は飛んでる間に尺取り虫みたいに
ぐねぐねうねってるんだよ。
そのエネルギーをきれいに一定にするには
材料を均一に作らないといけない。
今はジュラルミンの筒にカーボン繊維を張っている。
重ければ重いほど安定はするけど矢飛びは悪くなる。
矢を離す瞬間に引き手の指をとられる初心者は
重い矢を使った方がいい点を取れたりする。
- 253 :世界@名無史さん:03/04/28 15:20
- >229
無風状態だと
人差し指、中指、薬指で弦をとりかけて、
矢を弓の左側に乗せる
西洋式の方が安定してるんだよね。
何故かというと、右手で弦を引くと
必ず真上から見て右回転の力が弦に掛かるから。
- 254 :世界@名無史さん:03/05/10 17:44
- 保守
- 255 :世界@名無史さん:03/05/16 17:54
- そういえば、弾弓ってどういう握り方してるの?
弓と同じ様に弾だけ指で押さえてるのでしょうか?革ごと握り込んでいるのでしょうか?
- 256 :世界@名無史さん:03/05/17 04:15
- 先日、ディスカバリーチャンネルでロングボウの話が出てた。
イングランドでは下層階級の娯楽として、ロングボウ競技を
積極的に奨励してたとかなんとか。
だもんでロングボウ兵の確保が容易だったらしい。
- 257 :世界@名無史さん:03/05/18 16:16
- 娯楽…にしてはかなりつらそうだな。
強制娯楽?
日本の国技は相撲だ!といって5歳以上20歳以下の男性全員に稽古を義務づけたら…
- 258 :世界@名無史さん:03/05/22 00:12
- 保全age
- 259 :山崎渉:03/05/22 00:47
- ━―━―━―━―━―━―━―━―━[JR山崎駅(^^)]━―━―━―━―━―━―━―━―━―
- 260 :世界@名無史さん:03/05/25 07:53
- .
- 261 :世界@名無史さん:03/05/27 15:55
- 弩の名産地は高句麗・新羅だ。出土も多い。新羅は手持ちの弩を持った弩兵団数千を
擁し、さらに城に設置する弩、車付き弩を備えた。投石器もあり。唐は新羅の弩の優秀さ
を聞き、来唐していた職人に千歩の弩を作らせようとした。できた弩は六十歩しか届かな
かったという。職人曰く「私にも理由はわかりません。木のせいじゃないですか」
日本は新羅と高句麗から弩を導入して配備した・・・とされていたが、99年に弥生時代
の遺跡から弩が出てびっくりした。試作品の射程は30m。真正弥生職人の作ならもっと
飛ばせるかもしれない。弩は奈良・平安初期には頼りになる制式装備であった。手弩、
すなわち手持ち式が多数だが、大型の弩(設置式か車付きかは不明)もあった。大型の
弩については新羅・唐にもない秀れものだというが、自称なので真偽のほどはなんとも。
- 262 :山崎渉:03/05/28 14:59
- ∧_∧
ピュ.ー ( ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
=〔~∪ ̄ ̄〕
= ◎――◎ 山崎渉
- 263 :世界@名無史さん:03/06/03 21:55
- age
- 264 :世界@名無史さん:03/06/18 20:18
- b
- 265 :世界@名無史さん:03/07/09 19:01
- 日本ではどうして弩が定着しなかったんだろうね
- 266 :世界@名無史さん:03/07/09 20:25
- 正式な軍制がなかったから作るの面倒臭かった
- 267 :世界@名無史さん:03/07/12 11:10
- 正式な軍制がなかった飛鳥時代にも使われていたから、それはどうだろう。
弩が弓より高価だったことと、技術者随行での集団運用を前提にしていた
ことが原因じゃないだろうか。
会戦がなくなって軍事行動が警察行動的に退化(?)した平安時代後期に、
弩は衰退したのだという説が、何かの本にあったはず。
- 268 :267:03/07/12 11:15
- ああ、まあ、266と言ってることはほぼ同じなんだけどね。
軍制は必要があれば作るだろうし、現に必要な制度を作っていたから凄い古代にも
弩があったのだろうと俺は思う。
- 269 :世界@名無史さん:03/07/12 11:23
- あくまでもイメージだけど、弩の方が弓よりも使用に個々の専門的訓練は少なくて済む。
つーことは大規模に兵卒を動員する場合は弩を使う事になる。
日本ではそれを考慮しなければならないほどの大動員が無かった(無くなっていった)から弩自体が不要になった?
- 270 :世界@名無史さん:03/07/14 17:19
- NAVER見てると、
「韓国の弓がアジアで一番だった。射程距離150m。モンゴルよりも優れていた。日本の弓はおもちゃ」
とか言ってるけど、じっさいどうなんすか?
- 271 :例の170 ◆vBOFA0jTOg :03/07/14 21:46
- >270
その”射程距離”が限界射程(矢が届く限界)か、有効射程(殺傷力が認められる距離)かで大分
変わりますが、トルコ弓は特殊な矢を使えば最高600mまで届き、普通に使われる矢を使っても
400m届く。
和弓の最終形態、弓胎弓は限界射程およそ300mだそうな。
- 272 :270:03/07/14 22:37
- 軍事用の矢を使えば射程距離300mとも言ってた
- 273 :世界@名無史さん:03/07/14 22:43
- 関幸彦「武士の誕生」によると、寛平六年に新羅の海賊二千五百が四十五隻で
対馬に上陸した。対馬守文屋善友が二千の兵で迎撃した。日本軍は楯を並べて
弩による射撃戦を行った。新羅軍は弓と楯を用いたらしい。
日本軍は射殺三百ニ人、拿捕十一隻、戦利品多数の戦果をあげて完勝した。
この時代の兵士は士気の低い徴集兵だから、実際に射撃戦で戦ったのだと思う。
おそらく新羅人の戦術が拙劣で、密集して正面から接近するような真似をしたの
だろう。しかし、弩の威力と命中率も凄かったのだろうよ。
- 274 :世界@名無史さん:03/07/14 22:53
- >>272 なぜ軍事用の矢で射程距離が伸びるのだろうか。むしろ短くならないか。
- 275 :270:03/07/14 23:33
- http://bbs.enjoykorea.naver.co.jp/jphoto/read.php?id=enjoyjapan_13&nid=14814&work=list&st=&sw=&cp=4
軍事用云々の話はここで見た。翻訳がイマイチで分かりにくいけど。
- 276 :山崎 渉:03/07/15 12:29
-
__∧_∧_
|( ^^ )| <寝るぽ(^^)
|\⌒⌒⌒\
\ |⌒⌒⌒~| 山崎渉
~ ̄ ̄ ̄ ̄
- 277 :なまえをいれてください:03/07/17 19:35
- ハッキリ言ってアメリカなどの多民族国家では黒人の方がアジア人よりもずっと立場は上だよ。
貧弱で弱弱しく、アグレッシブさに欠け、醜いアジア人は黒人のストレス解消のいい的。
黒人は有名スポーツ選手、ミュージシャンを多数輩出してるし、アジア人はかなり彼らに見下されている。
(黒人は白人には頭があがらないため日系料理天などの日本人店員相手に威張り散らしてストレス解消する。
また、日本女はすぐヤラせてくれる肉便器としてとおっている。
「○ドルでどうだ?(俺を買え)」と逆売春を持ちかける黒人男性も多い。)
彼らの見ていないところでこそこそ陰口しか叩けない日本人は滑稽。
- 278 :世界@名無史さん:03/07/20 14:07
- >>273
射殺302人は凄いな。
- 279 :世界@名無史さん:03/07/20 15:31
- 画像集!
http://www.sexpixbox.com/pleasant/dx/index.html
- 280 :世界@名無史さん:03/07/23 14:02
- 日本・モンゴル・中国の弓の射程距離ってどれくらいだったんですか?
- 281 :_:03/07/23 14:06
- http://homepage.mac.com/hiroyuki44/
- 282 :_:03/07/23 14:14
- http://homepage.mac.com/hiroyuki44/jaz08.html
- 283 :日本@名無史さん:03/08/12 16:37
- >>273
俺もその本少し読んだことあるけど、小野春風が海岸線防備の為に
大量の弩と専門のエキスパートを配備するべきだと意見してたらしいね
ただ、なぜ日本では弩が廃れたのかは謎が残る。
- 284 :世界@名無史さん:03/08/26 22:37
- age
- 285 :世界@名無史さん:03/08/27 00:07
- >>31 >>34-35
>>30の文脈だと〜kgって弓の重さじゃなくて張力の事だから。
- 286 :世界@名無史さん:03/08/29 21:52
- >>283
一撃必殺なら弩だけど、弾幕状に撃ちまくるなら和弓でしょう。
粗末なものならその辺の材料でいくらでも作れるし、それこそ「数撃ちゃあたる」で・・・
それで、戦術的に弩は淘汰されていったと・・・
- 287 :怨霊 ◆NRtIkON8C2 :03/08/30 00:15
- >>286
耕戦の士が原則の中国(漢まで)では、
弓より扱いが楽で訓練時間が少なくて済む弩の方が主流になった。
訓練時間をたっぷり取る職業戦士が主流となった日本では、
戦闘での有効性から弓を取った。
こんな感じかな・・・?
- 288 :世界@名無史さん:03/08/30 18:08
- 微妙にスレ違いかもしれないけど、日本人が毒矢を使わなかったのも不思議。
武士道の影響なんだろうか?
- 289 :世界@名無史さん:03/09/01 18:25
- 北の方では毒矢使ってたらしいが………
あっこはもう日本だかどうだか。
- 290 :日本@名無史さん:03/09/06 12:32
- 九戸の乱に参加したアイヌ人が毒矢を使ってるのを見て
日本人は物珍しがったらしい
- 291 :世界@名無史さん:03/09/06 12:36
- >>288
室町、戦国なんて武士道もへったくれも無かった罠。
食い物での毒殺には皆用心していたのに、なんでだろうね。
- 292 :世界@名無史さん:03/09/06 12:43
- >>288
毒矢は取り扱いが難しいからじゃないかな?
- 293 :世界@名無史さん:03/09/07 18:10
- 九戸の乱は日本史上初の毒矢の撃ち合いがあったそうな。
松前の連れてきたアイヌはともかく九戸も毒矢使ってたということか。
それとも九戸軍にアイヌがいたのか。
- 294 :世界@名無史さん:03/09/08 02:55
- >>89
3年ほどアーチェリーやってました。
超亀レスですが、矢を剣で落とすについて。
何年か前に遊んでみましたが、結論から言って一応可能です。
使用弓は36ポンド、矢は競技用のグラスカーボン(もちろん鏃なし)。
射手が見えている(発射位置と動作が見える)、
わずかでも角度を作れる、得物が片手で振れる、
得物がそんなに長かったり重かったりしない、
そこそこ動きやすいなら、払い落としのみで距離20mで秒1射、
かわすのもありでなら距離15mぐらい、秒2射づつぐらいまでは対応可能でした。
条件は一応上から重要だと思った順です。
五輪書を読んで銃は弾が見えないが弓は矢の軌跡が見える、大きな違いだ、
みたいな事が書いてあったんでゴーグルとかつけて友人に射ってもらいました。
バカですねw
- 295 :世界@名無史さん:03/09/09 21:28
- 狩猟の場合は獲物に傷を負わせただけでは逃げられることがあるから
毒を塗っておいた方が良いけど、
戦の場合では矢に毒が塗ってあろうがなかろうが、
当れば戦えなくなるのには変わりないし、
仮に厚い鎧を着ていて矢が刺さっても平気だとすれば、
その矢に毒が塗ってあったとしても別にどうということは無いだろうからなあ。
それなら手間がかかる割にあまり効果的じゃない毒矢なんて使って
後から何か言われるより、
普通の矢を沢山用意して戦った方が強いし安いし気持ちよく戦えたんじゃないのか。
- 296 :世界@名無史さん:03/09/18 17:00
- 材料調達やら製薬のコストも考えると狩猟、いいとこ暗殺用ぐらいにしか
ならんかもしれんですね。それこそ忍者伝説チックな。
「武田の緩鏃」なんかはお手軽かつ実効果ありそうな外道テクですが。
- 297 :世界@名無史さん :03/09/20 20:45
- 広○苑第四版でこんなの見つけたよ。
「弩師」(どし・おおゆみのし)って言葉なんだけど、
律令制のもとに太宰府とか辺境の要害諸国とかに配置された、
文字通り弩(おおゆみ)に長けた兵士なんだそうな。
おおゆみ自体はそういう時代のちょっとした
時期だけに用いられたって記述は別の本に確かに
あるけど、使われてた時には案外評価されてたのかも。
でも・・・だとすると、どうしてすぐに衰退したのかが
ますます謎だ・・・。
>>288殿、>>292殿
ヨーロッパとかでも、毒矢はあんまり普及しなかったらしいね。
その理由は
「(毒矢を)使う本人が死にやすい」
からだった、って某AoEサイトのチャットログで
見たことあるよ。今でもそのページ残ってるし。
日本でもそういう理由があって使われなかった・・・のかは
分からないけど、モノ自体が相当危険だったからっていうのも
あるんじゃないのかな?
- 298 :世界@名無史さん:03/09/21 23:18
- 南米やアフリカではクラーレなる矢毒が使われてたようだが、
これは狩猟用みたいだな。
人にも効くが。
- 299 :298:03/09/21 23:23
- 訂正
南米やアフリカ → 南米
- 300 :世界@名無史さん:03/10/06 17:20
- 300ゲット
- 301 :世界@名無史さん:03/10/14 04:43
- 狩猟用の仕掛け弓にも弩が使われていたね。
ワイヤーが引っ張られると引き金が外れて発射、ってな仕掛けのね。
- 302 :世界@名無史さん:03/11/08 11:58
- ベトコンもそれ仕掛けて飴兵イパーイ狩ったね
ところでランボーが放ってた鏃が「弾頭」の矢って
実在した矢なのアレ?
- 303 :世界@名無史さん:03/11/10 03:29
- >>89
第二時大戦時に流行った急降下爆撃ですけど、
船に対して急降下爆撃があった場合、
あの爆弾は結構撃ち落せた様子です。
来る方向があらかじめわかっていて、
更に自分に向かって飛んでくるので打ち落とす時間があったので
機関銃で撃つと爆弾にあたったそうです。
だから、それなりに達人ならば出きるかもしれないかなと。
- 304 :世界@名無史さん:03/11/10 11:22
- >>303
ソースは?
- 305 :世界@名無史さん:03/11/11 05:22
- さりげなく剣豪な294がいるスレはここですか?
- 306 :世界@名無史さん:03/11/14 19:30
- >305 ここですねー。さりげなく無視されてますが、この294は
私にはとてもとても有用でした。
- 307 :世界@名無史さん:03/11/28 20:17
- トルコ三大文明展逝ってきたのですが、
オスマン・トルコの所でゼフギルなる弓術用指輪が展示されてました。
矢離れを良くするために親指に付けてたそうです。
ルビー等の宝石の飾りがついてました。
鐙も展示してありましたが、宝石だらけで実用性には疑問符
つきまくりの一品でした。(まあ実用目的でつくった筈がないが)
- 308 :世界@名無史さん:03/12/07 22:56
- 「ロビン・フッド」に、
密猟者を捕まえたら、二度と狩り(弓矢)が出来ないように指を切り落とす
という話が登場してくるのだが、本当だろうか?
- 309 :世界@名無史さん:03/12/08 18:02
- >308
百年戦争ではフランス軍が捕虜になったイングランドのロングボウ兵に対して
二度と弓を引けないように右手の一指し指と中指を切ったそうな。
イングランド兵は戦いの前に、切れるものなら切って見ろと!
人差し指と中指を立てて相手を挑発したとのこと。
なんでもこれが、勝利のVサインの始まりという話があります。
- 310 :世界@名無史さん:03/12/09 14:22
- たしかモンゴルでもやってたような>指切り
- 311 :世界@名無史さん:03/12/10 08:26
- >310
モンゴルの場合は親指でしょうか?
- 312 :世界@名無史さん:03/12/13 18:46
- ロバート・デ・ニーロ主演のアカデミー賞映画「ミッション」の
場面に、(おそらくパラグアイの)インディオが
地面にあお向けになり、両足で弓を支えて手で弦を引いて火矢を射る
場面がありました。
おそらく不意打ちのシーンなので常時あの体勢で射るようではなさそうでしたが
珍しかったので印象に残っています。
- 313 :世界@名無史さん:03/12/13 18:55
- >>312
どうでもいいことだけど、「ミッション」って撮影賞しか撮ってないような気がするけど。
- 314 :308:03/12/13 19:51
- 遅レスですまぬ。サンクス。
- 315 :某研究者:03/12/13 20:23
- 弓の威力等と言っても八人張りの弓等も有り
イングランドのロングボウも強化弓や合成弓では無く単弓だろうから
弓の性能等より所詮腕力が物を言うのかも知れないが
力をより効率的に伝えられるのは強化弓であると言う事なのだろうか
- 316 :某研究者:03/12/13 20:27
- 同じコストの少数のロングボウ兵と大量のクロスボウ兵では
どちらが強いのかだろうが
クロスボウ側が射程を生かせばロングボウ側が敗れる可能性も
有ると言う事かも知れぬし
万一接近戦に持ち込まれれば数の差でロングボウ側の負けだろうか
- 317 :世界@名無史さん:03/12/14 11:54
- 相変わらず読みにくい文章だな。
展開場所、目的、後続の有無などの要因が大きいから
なんともいえず、一般論としては316ぐらいのことしか
言えないだろ。それから弓の威力はもちろん張力に依存するが、
鏃によってもかなり変わる。
イングランドも緩鏃で負傷の手当てを
しにくくするようなことしてた伝承もあるし。
- 318 :世界@名無史さん:03/12/15 14:56
- >>312
「HERO」でもそんな弓が出てきたね。矢は普通のを使ってたが。
- 319 :世界@名無史さん:03/12/15 16:00
- 同じコストって、例えば冒険を200人連れてきて100人ずつに分けて、
一ヶ月間、或いは、1年間、10年間、双方にそれぞれ弓とクロスボウを習わせて、
その後対決したらどちらが勝つか?
という風に比べないと。
初めて冒険にレスしたかも。
- 320 :世界@名無史さん:03/12/15 16:35
- とりあえずこの冒険のレスの仮定では
どちらにしろロングボウ負けてるんだが。
- 321 :世界@名無史さん:03/12/21 21:54
- >>309
挑発なら、
「ファッ○・ユー」の方じゃないの?裏返しのピース・サインは挑発のサインらしいですよ。
>>312
なんかクロスボーの機構を省いて人間をはめ込んだみたいね・・。
>>294,305,306
>>294の腕前や蛮勇にも感心するが、
こないだテレビでスタントマンのヒトが
アーチェリーの矢を掴み取りしたり、最後には口でキャッチしてました・・。
- 322 :世界@名無史さん:03/12/21 23:38
- >>321
>こないだテレビでスタントマンのヒトが
>アーチェリーの矢を掴み取りしたり、最後には口でキャッチしてました・・。
ありゃヤラセ。ワイヤーで吊って軌道を確定させてた。
- 323 :世界@名無史さん:03/12/23 18:41
- ところで、現代では弓矢を持ち歩いても
銃刀法にひっかかったり
「武器携帯」と見なされることはあるのかな。
アーチェリーや弓道の弓具となるとまた話が違うだろうけど・・・
- 324 :世界@名無史さん:03/12/23 18:46
- 少なくとも永田町とかで持ち歩いてたら質問とか任意同行はありえると思う。
- 325 :世界@名無史さん:03/12/24 00:36
- とりあえず弓術を行う施設以外での使用は禁止されているはずです。
- 326 :世界@名無史さん:03/12/24 22:08
- おもちゃみたいな石弓を自作しちゃいけないの?(弦がゴムとか、弓の部分が竹を曲げただけとか)。
- 327 :世界@名無史さん:04/01/08 00:41
- 矢でなく球を放つ模型の弓が売られているのを見たことあるが。
ゲーム用とは思うけど。
- 328 :世界@名無史さん:04/01/08 00:58
- そういえば第二次世界大戦中にイギリスのある軍事専門家が
真剣に長弓兵の復活を提案したという話を本で読んだ気がする。
それだけ武器として優れていたということか?
現代歩兵の戦闘は50メートルから300メートル以内で行われるから
確かに市街戦ではある程度役に立ちそうだがやはり無謀。
- 329 :世界@名無史さん:04/01/08 20:06
- 狙撃用ボーガンは、特殊部隊御用達だったような気が(潜入工作時に使用するための)。
- 330 :世界@名無史さん:04/01/09 01:41
- 素人質問ですびばせんが・・・
ランボーU・Vで登場した弾頭(?)付きの矢は実在するのでしょうか、あれは?
- 331 :例の170 ◆vBOFA0jTOg :04/01/10 00:26
- カフカス山脈のダイラム人は、黒い水を詰めた筒を投槍にくくりつけて使用してたという話ならあるが。
- 332 :世界@名無史さん:04/01/18 01:30
- >>328
二次大戦? マスケット全盛時代の話なら知ってるが、射撃姿勢
が変わった二次大戦でその意見は信じがたい。時代の間違いの
ような気が・・・
- 333 :世界@名無史さん:04/01/19 22:30
- つかさ。
ワールシュタットの時って、どういう戦法つかったかしらんが、
蒙古の短弓で、プレートメール打ち抜けたのか?
- 334 :例の170 ◆vBOFA0jTOg :04/01/19 22:44
- >>333
あの時代はまだチェインメイルだぞよ。
プレートメイルでも、何十発も百発も当たればそのうち一本二本は
スキマに入ったり角度が合ったりして貫通するだろうけど。
- 335 :世界@名無史さん:04/01/19 23:21
- >>334
何年ぐらいからプレートメイルなんだね?
- 336 :例の170 ◆vBOFA0jTOg :04/01/20 00:12
- >>335
大体14世紀前〜中期から1525年あたりまで。
始まった14世紀前〜中期はドイツで鋼鉄の精錬法が発明されたのと大体一致する。
やっぱりこの事例など、ヨーロッパの金属加工技術が板金鎧を造るための技術水準を
満たすようになってからみたいだ。
終わりの1525年はパヴィアの戦いで装甲重騎兵が時代遅れだと言うことが示された年。
- 337 :世界@名無史さん:04/01/20 02:28
- 長弓やマスケットで狙い撃ちされたんでしょうね
装甲重騎兵は。
- 338 :333:04/01/20 13:38
- どうもありがとうございます。
勉強になりますた。
- 339 :糞スレイマン大帝:04/01/20 16:44
- >>333
蒙古の短弓といって侮るなかれ、
張力はロングボウより強い弓もあった。
詳しいことは新紀元社とかオスプレイの
薄い本に書いてあります。
それにプレートアーマーも無敵じゃないし。
本当はもう知ってるんだろ?
- 340 :333:04/01/20 19:02
- >>339
イヤ、知らなかったっす。
釣りとかで言ったつもりでは・・
- 341 :例の170 ◆vBOFA0jTOg :04/01/20 22:10
- >>339
まぁ彼らの鏃は骨製が多かったんで、期待されるほど貫通力が無かったそうだが。
しかし、ロングボウが武器としては何の変哲もない、特に強力な物でもないのは結構
見逃されてるよなぁ…。
- 342 :世界@名無史さん:04/01/20 23:36
- 骨鏃でチェインメイル貫けるの?
チェインって鉄製だろ?
- 343 :例の170 ◆vBOFA0jTOg :04/01/20 23:51
- ちょっと待った、ワールシュタットの時点では普通に銑鉄鏃だったかも…。
- 344 :糞スレイマン大帝:04/01/21 14:17
- >>341氏
わしが読んだオスプレイの薄いヤツには
鏃の部分は焼き入れした鉄だとか書いて
有ったのだけど、もっと詳しく書いて有
る奴あったら皆にも教えてタモレ。
- 345 :糞スレイマン大帝:04/01/21 14:22
- 補足
私メの本棚には今手に入るような
書籍しか無いもので
新紀元社の本とかは嘘ばっかなの
でセウか?
- 346 :見物人:04/01/21 18:03
- 信憑性の薄い本には、日本の足軽が使う和弓もロングボウと運動エネルギ-は変わらないような事書いてありましたが。
イギリスのロングボウマンの鏃は一種の鉄甲矢だったんでしょうか?
新紀元社 100年戦争のフランス軍では、杭などによるバリケ−ドで馬が前進せずそこに撃ち込まれ、主に馬が傷つき、混乱したところで歩兵の餌食になったらしいんですよ。
メン・アット・ア−ムズ戦術もアジャンク−ルでおこなわれているんですね。
結局、このころの飛び道具は防御的な要素が強そうですね。
ロングボウが激強かったとゆうより、イングランドのバリケ−ドに突撃させた戦術が功を奏したような感じですな。
- 347 :山野野衾 ◆UJr4Al4ZYM :04/01/21 18:05
- それ自体の威力より・・・というのであればまるで長篠の合戦ですね。
- 348 :見物人:04/01/21 19:11
- そういえば似てますね
だいたいあの時代って、夜は100M先なんか何も見えないと思うんですよ。
飛び道具はどっちかとゆうと混乱させたり心理的恐怖によって騎士や兵卒を身動きできなくさせたんじゃないのかな-と勝手な想像ですが。
弓矢の時代は指揮系統が不安定ですからね。士気を下げるだけでも相当な効果でしょうけど。
当たる当たらない別として矢がいっぱいまとまって降ってきたら怖いですよ。
僕だったら逃げたいですね。
- 349 :例の170 ◆vBOFA0jTOg :04/01/21 21:34
- >>344
…色々記憶を辿ってみたが、どーもヘロドトスのスキタイ族の描写とかと混同してたっぽ。
モンゴル帝国への旅行記で知られている修道士プラノ・カルピニによると、狩りや鎧のない
相手用の矢を持っていたそうだが…。
ついでに、彼らは鏑矢も使ったそうな。カルピニも銀製の物を挙げている。
>>345
”オスプレイの薄いヤツ”私には、オスプレイの本は非常に信頼性が高いように思われました。
ただ、武装云々に限らずこの手の、近代以前の軍事本はほぼ例外なくデタラメ半分ですので、
数を読むしかありませんね…(´д`)y━・~~~
- 350 :世界@名無史さん:04/01/21 22:37
- >346
>足軽が使う和弓もロングボウと運動エネルギ-は変わらないような
弓本体と弦の復元力と引き幅によって矢に伝えられるエネルギー量が決まるはず。
トルコ遊牧民の合成弓なんかは射的用のおもちゃみたいな小さな弓ですが、
到達射程は400メートルに達するとか。
肝心の和弓とロングボウですが、
和弓は概ね竹(と蔓と漆)、ロングボウはイチイとか樫らしいです。
引き幅は、矢の長さ−(鏃部分+α)ぐらいですが、
引き方の関係で和弓の方が同じ体格だと30センチ程長く引くことになります。
復元力は竹の方が高く重量に対する強度もあるので
足軽用の和弓の長さが大弓より短いといっても、
この前提だと衝撃力に関しては和弓の方に分があるのかな、と。
実際の殺傷能力は鏃や連射能力、連度、人数、
相手側の要因も含めるなら鎧とかも考慮しないといけないだろうから
他にも議論の余地はありそうですが。
- 351 :糞スレイマン大帝:04/01/22 11:44
- まあ大体 弓というのは現在の規格の元に
作られる兵器とは違い、個人の技量や腕力
等で個別に作られている部分があるような
気がしますね。
特に和弓なんかは義経の弓と為朝の強弓で
は全く別物の性能でしょ。
製法や張力だけでは弓の威力はわからない
ということでは350氏と同意見です。
- 352 :例の170 ◆vBOFA0jTOg :04/01/22 21:50
- >>349
>モンゴル帝国への旅行記で知られている修道士プラノ・カルピニ
やべ、カルピニじゃなくてルブルクのウィリアムだった。
- 353 :世界@名無史さん:04/01/29 12:19
- どこに書けばいいのか分からないからここに書く。
ディスカバリーチャンネルでやってる「伝説の戦い」見た人いる?
今週はアジャンクールの戦いをやっている。
内容は
1.イングランドが長弓兵を大量に雇ったのは、金が無かったから。従卒騎士1人分で2人の弓兵が雇える
2.使い捨ての矢じりは粗悪な鉄製であり、鋼鉄の鎧を貫く威力は無かった
3.長弓兵は1分間に5万本以上の矢の雨を降らせたが、あまり効果は無かった。事実、矢の雨は戦闘の最初の10分程度しか行われていない
4.仏軍の敗因の一つは、連携作戦を貴族が拒否したことにある。当時の戦闘の目的は勝つことではなく、身代金だった
5.突撃した仏軍騎兵は数百騎程度。鎧をつけない馬に矢が当たり、騎士は振り落とされ馬は見方の戦列に突入し混乱を招いた
6.身代金目的の貴族は、イングランド戦列に近づくとその大半が身分の低い弓兵であることに気づき混乱が起こった
7.アジャンクールの地質は粘土状で、雨でひどくぬかるんでいた
8.鎧を着た騎士は、転倒すると泥が鎧に粘着し起き上がれなくなった。そのまま窒息してしまった者も多い。当然ながら英弓兵は鎧なんて着ていない
9.仏軍の陣地から英軍の陣地にかけての地形は大きな漏斗状になっていて、殺到した仏軍騎士の間で将棋倒しが起こった
10.ヘンリー5世は勝利が確信できず、捕らえた捕虜を下級の兵(つまり弓兵)に処刑させた。
というもの。
イングランドの勝利に貢献した長弓兵は弓よりも短剣と鎚で活躍し、それ以上に地形が大きな要因となった。
- 354 :世界@名無史さん:04/01/29 14:00
- やっぱ弓って役立たずだったんだね・・・
- 355 :名無し見学者:04/01/29 21:47
- >>353
あれを見てふと思ったのですが、フランス軍って騎兵から歩兵まで全員が板金鎧を着用していたのでしょうか。
同じ鋼の鎧といっても、鎖帷子と板金鎧とではかなり違うような気がするのですが。
後、回廊の入り口でパニック起こしていたのでは、そもそも交戦可能距離まで近づけないような気がします。
- 356 :例の170 ◆vBOFA0jTOg :04/01/29 22:18
- >>353
まぁ所詮TVじゃこんなもんか。
1.馬鹿馬鹿しい。優れた射手を育成するのにどれだけの時間と労力を必要すると思ってるんだ。
2.長弓兵の鏃に使われていたのは、硬いが脆い銑鉄。銑鉄というのは鋼鉄を精錬する途上の、鉄を
高炉で溶かし、大量に炭素を添加した状態であり、これに高熱を加えることで脱炭して鋼鉄が出来
上がる。そもそも鏃に必要なのは単純な硬度であり、武器その他に必要な剛性や耐食性といった、
優れた鉄鋼が持つ性能は必要ない。
3.10分も撃ちゃもういらんわい。ボクサーがただの3分間でどれだけ苦労してるか分かってんかね?
5.騎士はしっかりと馬鎧を着けさせてたハズだぞ。それでもやっぱり馬は数少ない馬鎧を貫通した
矢で混乱を引き起こしたようだが。
>長弓兵は弓よりも短剣と鎚で活躍し
そもそも英国の”長弓兵”とは歩兵の総称で、その中の長弓射手は1/3程度っつー事実を隠してる
あたりが悪質だな。
まぁ英軍の勝因は坂やらぬかるみやらっつーか、仏軍が追撃戦と油断してまんまとクレシーまんま
な舞台に飛び込んでくれたおかげっつ事は正しいんだが。
>>355
騎兵っつーかこの時代の重装騎士は馬に至るまで板金鎧、歩兵はたいてい鎖帷子やコートオブプレート、
あるいは板金の胴丸とかだったはず。
- 357 :世界@名無史さん:04/01/29 23:58
- >>356
弓兵の扱いが低かったのは本当じゃないの?
弩は宗教上イタリアの傭兵しか使わなかったようだし、イングランドでも弓兵は最下級の扱いだったし。
番組の中では従卒騎士の雇い賃が12ペンスで、弓兵が6ペンスだといっていた(数字は違うかも。でも半額だったのは確か)。
英軍の兵力は、全軍が7000人で内弓兵が5500人だと算出していた。対する仏軍は2万人。
2に関しては当時の矢を再現し、その速度を測って同じ速度で厚さ2センチの鋼鉄の板にぶつける実験をしていた。見事に先端がグニャって曲がってたよ。
怪しい場面もあったけどね。直前の再現VTRでは馬は鎧を着けていたのに、5の再現では着けてなかったり。
- 358 :怨霊 ◆NRtIkON8C2 :04/01/30 00:14
- >>357
この辺シロートなんでアレだけど、当時の板金鎧って厚さ2センチあったの?
あと>>356が正しければ、騎士にはあまり刺さらなくても歩兵にはかなり効いたんじゃない?
- 359 :世界@名無史さん:04/01/30 00:57
- >>358
2mmの間違いでしょ。
番組見てればわかるが、当時の現場や一次資料を実際にあたって専門家が
検証してるんだから歴史オタの脳内妄想よりは説得力あると思うよ。
- 360 :見物人:04/01/30 21:01
- 僕もmmの間違いだと思いますね。鎧で2センチってことは絶対ありえないですね。
第2次世界大戦のタイガ−戦車の前面装甲が10センチぐらいですからね。
2センチだと20mmだから、だいたい1号戦車か2号戦車の装甲に匹敵してしまいますね。
- 361 :例の170 ◆vBOFA0jTOg :04/01/31 01:19
- >>357
>弩は宗教上イタリアの傭兵しか使わなかったようだし、
当時のフランスでは弓・弩以外のスポーツを禁止する法令まで出されているから、そんな決まり
とっくの昔に死文化してたみたいだぞよ。
>イングランドでも弓兵は最下級の扱いだったし。
だからぁ、イングランドが弓兵いったってそれは楯持ち兵やら長鉾兵などの歩兵の総称なんだ
ってばよ。歩兵が最下級なのは当たり前じゃないか。
>番組の中では従卒騎士の雇い賃が12ペンスで、弓兵が6ペンスだといっていた
だから、訓練なぞを計算に含めれば賃金が半額でも長弓射手に掛かってるコストは大変な
モンなんだって。
>2に関しては当時の矢を再現し、その速度を測って同じ速度で厚さ2センチの鋼鉄の板にぶつける実験をしていた。見事に先端がグニャって曲がってたよ。
2cmっつーのは流石になんかの間違いだと思うが、そりゃ真っ正面からの一撃を弾き返せない
ようじゃ誰も高い金出してクソ重い板金鎧なぞ着けんて。
矢を嵐のごとく降らせることで、矢が鎧の隙間に滑り込む僅かな可能性を期待するもんなんだから。
- 362 :357:04/01/31 03:16
- ごめん。見直したら鎧の厚さは2ミリの間違いだった。申し訳ない。
>>361
長弓射手の育成ってそんなにコストかかるの?
重い鎧着て剣を振り回す騎士の育成のほうがよっぽど時間と金がかかると思うが。
- 363 :世界@名無史さん:04/01/31 03:28
- 甲冑・馬。まぁ、これだけ考えても騎士の方がコスト高そうだな
- 364 :世界@名無史さん:04/01/31 10:46
- 番組では王が兵士一人一人を雇っているのではなく、王と契約してる諸侯が
自費で手持ちの兵を出してるみたいだったけど。それなら雇い賃が安い弓兵の
ほうが王としてはいいんじゃないの?
- 365 :例の170 ◆vBOFA0jTOg :04/01/31 22:09
- コストっつぅ言い方が悪かったか。
英仏両軍の長弓兵に課せられた厳しい訓練と技術検査に税制面での優遇、必要ならば鎧の支給、
弓術を奨励する法令など、そーいったものを金換算するのは正直自分には無理。
要するに、優れた長弓射手を育成するにはdでもない手間と時間が掛かるから、給料や装備の金
が足りんからて重装騎兵の分を弓兵で補おうとしてもそうはイカンという罠。
ジャン2世はクレシーの敗北を受けて長弓射手を自国でも育成しようとしたが、それが成果を
挙げるのは百年戦争後期のアジャンクール以後。戦場を馬で移動し、下馬して戦うこれらの
乗馬弓兵は非常な成果を挙げたが、それでもフランスが集められた乗馬弓兵は8000を越えること
はなかった。
- 366 :世界@名無史さん:04/01/31 22:20
- 今の流れとの関連性は皆無なのですが、
クラッススを破ったスレナスが施した弓の改良が
弓なりを二つにし、両端に鉄片を付け、弓弦を強いものにした
とローマ人の物語にあるのですが、
弓なりが二つの弓ってどのようなものなのでしょうか?
御教授頂けたら幸いです。
- 367 :例の170 ◆vBOFA0jTOg :04/01/31 22:42
- >>366
きっとこういうのを指してるんだと思ふ。
:\
: \
: )←
: .(
: )←
: /
:/
それにしても、このタイプの弓はギリシア古典時代からクレタやスキタイの弓兵が
使ってたはずなんだが。
- 368 :366:04/02/01 11:09
- 有難うございます。
- 369 :見物人:04/02/01 20:41
- はっきりしている事は重装甲兵より射手(ビル等で武装した兵士含めた)のほうが
圧倒的に多かったのは確かなようですね。だいたい割合にして7対1-10たい1
手元には新紀元社の本しかないのでこれ以上の事は今のとこ僕には言えませんね。
新紀元社のばら戦争 装甲騎士の時代 17ぺ−ジに詳しく出てます。
重装甲兵の装備も身分の高い騎士とはかなり違います。
表紙に出ている馬に乗ってるのが身分の高い人、旗持ってるのが一般的な重装甲兵のようです。
- 370 :世界@名無史さん:04/02/02 21:31
- >>361
弓を持たない弓兵がいたというのか。珍説だなあ。
ナイフマンもパイクマンもみんなアーチャーですか。
- 371 :あんまり詳しくないんだが:04/02/02 22:11
- 和弓やってる経験から言わせて貰えば、訓練にかかる時間(あくまで時間だけ)はあまりかからないと思う。
もちろん、狙って当てるのならば何年も訓練する必要はあるし、何年訓練しても当てられない奴は当てられない。というか走ってる相手に当てることが可能なのか想像できない。
だけど戦場で上に向かって射るだけならば数週間あれば十分だ。
だからこそ兵士はみんな弓を持とうとしたんじゃないかね。そして兵士はみんなまとめてアーチャーと呼ばれるようになったとか。
- 372 :名無し見学者:04/02/03 01:41
- >>371
自分もあまり弓には詳しくないのですが、矢を上に向かって射て、走っている敵の上に落ちるようにしたり、数秒
おきに射たりするのは、ちょっと数週間の訓練ではできそうに無い気がするんですが・・・。
少なくとも自分には、やってみろといわれてもやる自信ないです。
あと些細なことですが、>>370の方、百年戦争時に長槍兵はまだ存在しなかったと記憶しています。
- 373 :世界@名無史さん:04/02/03 06:30
- >>372
素人の藻前でも、最新の洋弓なら一時間で即席戦士になれるぞ。
照準とかは弓がやってくれるから、一定まで弦を引いて弓を持ってる手を
ガッチリ固めれば矢は前に飛んでくしな。
- 374 :世界@名無史さん:04/02/03 14:13
- >>371は「狙わずに大勢でぽんぽん45度曲射するのなら素人さん歓迎」
>>372は「直射でも難しいのに曲射and速射で狙って当てるなんてデキネーヨヽ(`Д´)ノウワァァン」
>>373は「洋弓なら>>372が直射してもそこそこ使える」
というふうに微妙にずれてゆくような。
>>372よ、当てなくていいんだぞ。
下手な鉄砲も数(回数じゃなくて人数)撃ちゃ当たるんだ。
- 375 :世界@名無史さん:04/02/03 16:13
- あまり知られてないが、日本の弓は2メートル以上あるから
先端に刃物をつけて槍のように使用する事も可能なのである。
実際にそういう術もあった。打根術である。
銃剣と発想が似てるが、こちらの方が古い。
よって、日本の弓が最強である。
- 376 :世界@名無史さん:04/02/03 17:29
- >>375
はず槍で戦闘なんて、ほとんど気休めだって。
- 377 :見物人:04/02/03 19:42
- ま-僕の発言も含めて、中世の事は話半分でかんがえたほうがいいですよ。
特に年金もらって弓練習してるだけの人なんて100人いるのかな-と。
何千人も上手だったわけじゃなくて、上手い人が小隊長やってたんじゃないですかね。
新紀元社の本の話だとクロスボウの100000本の矢を作るのに必要な鉄は250KG
プレ−トアーマ-だと、だいたい10着ですか。
そんなに鉄はなかったはずなんですよ。日本も西洋も何万の兵士にチェインメイルや金属の具足を与えられる鉄が。
このへん詳しい人いないのかな?
- 378 :怨霊 ◆NRtIkON8C2 :04/02/03 19:48
- オタの妄想を承知で言うと、
矢がプレートメイルに効かないが、
全員がプレートメイルを装備できているとは限らない(というかできない)
プレートメイル着てないヤツにはやっぱり効果絶大?
- 379 :世界@名無史さん:04/02/03 20:10
- 一般兵士や傭兵は、ブリタガイン(鉄片を留めた鎧を布で包む、他にも種類多い)
を着込んでいるわけで、プレートメール(板金鎧)は着ないと思う。
クロスボウ(石弓)のボルト(太い矢)の木の部分は、殆どただ同然。
(距離にもよるだろうが、ボルトは貫通性能が高かったので、板金鎧にも有効だった)
ボルトの矢先の鉄は部分は、潰した鎧や鍋などの、再利用だと思われる。
この時代の軍隊は職人を同伴しているので、現場で効率よくやったと思われる。
- 380 :例の170 ◆vBOFA0jTOg :04/02/03 22:46
- >>353
ちょっと資料読みかえしてみたんだが、ああそういうことだったんだな。
バラ戦争時には、腕や指が奇形化するほど厳しい訓練を積み、騎士の兜の覗き穴を
狙って打ち抜くほどの腕と一分間に10発も撃てる速射能力を併せ持った優れた長弓
射手だけでなく、弓の訓練は十人前程度しか受けてない長鉾兵や盾持兵も、長弓を
持ち出して射撃戦に参加することもままあったのだが、こういうのはアジャンクールの
時代からあったという趣旨で、そしてその番組での長弓兵は、一般に想起される達人級
の技術を持った射手よりも、後者の”とりあえず弓を使ってる歩兵”の事を指している
という事か。それなら納得だ。
- 381 :世界@名無史さん :04/02/05 18:57
- クロスボウの矢はよく”bolt”とか”quarrel”とか言われて、しかも
クォーラルは「四角い鏃のボルト」とか言われてる。
個人的に同じじゃないか?とか思ってるんだが・・・どうなんだろう。
- 382 :世界@名無史さん:04/02/06 01:33
- アーヴァレストってどんなもんよ?
- 383 :世界@名無史さん:04/02/06 19:11
- >>381
これ? 確かに四角いね。
ttp://198.144.2.125/Crossbows/Full/quarrels.jpg
ところでハンガリーの伝統芸を見てハァハァしる。
ttp://www.atarn.org/magyar/video/Hungarian.WMV
- 384 :381:04/02/07 20:51
- >>383
おお、画像サンクス。アドも”quarrels”だなw
おそらくそれは戦闘用だと思うが・・・。
>>382
”arbalest”だからアルバレストだ、ってのはおいといて。
ググれば結構出てくるぞ、この中世イタリアのクロスボウw
ゲームネタも多いが・・・。
で、弩はドイツ語だと”armblust”(スペル不安)だそうだが、
たぶんアルバレストからきてるんだろうな、と推測してみる。
- 385 :NMR:04/02/10 20:20
- ここで取り上げているのは間違いなくアジャンクールの戦い(1415)でしょうか?
クレシー(1346)の戦い以後、フランス軍も騎士そのものより
馬の方が長弓に弱いことに気づいて、下馬の騎士をかなり使っているんですが?
もちろん、一部の騎士は乗馬して運用してはいましたが。
# 下馬した騎士、矢には強くても重い鎧での移動で相当疲労した。
それから、クレシー(1346)、ポアティエ(1356)の戦いで有効性を実証された
長弓部隊をイギリス側が大量に雇うのは当然と思いますが。
で、地形に関していえば、イギリス側があらかじめ有利な地形を選んだわけで、
逆に障碍物のない平野では長弓部隊は騎兵に圧倒されたでしょう。
混雑による圧死に関してはスコットランドとのダプリン・ムーアの戦い(1332)
でもあったことなので、これもイギリス側は計算に入れていた可能性ありますね。
問題は、以下にしてフランス側から攻撃させるかということでしたね。
しかし3度も同じ手に引っかかるとはねえ。
- 386 :世界@名無史さん:04/02/10 23:34
- >>385
・・・で?
今更誰でも知ってることを得意げにカキコして何がしたいわけ?
- 387 :世界@名無史さん:04/02/11 09:56
- >>31>>34>>35
お前ら勘違いしすぎ。
30sとか40sとかって話は、弓自体の重さの話じゃなくて、「引張り」の強さの話だよ。
弓を30sの力で引っ張れば300kmの発射速度が得られるという意味でしょ。
- 388 :世界@名無史さん:04/02/11 13:25
- ふーむ。
170氏とは違う視点でそのTV番組に突っ込んでみる。>353
まず。
鉄鏃と鎧の組成、製造方法は?
双方の値段は?
厚さ2mm金属鎧の全身鎧の重さは?
馬を含めた着用率は?
…と考えてみる。
矢が2mm厚鋼鉄板を貫く必要は無さそう。なぜなら。
矢に耐えられる重装甲の兵でフランス全軍が構成されているわけではないから。
コストの問題や戦術的な必要から、軽装備の者も多い(はず)。
重装甲の騎兵隊はそれだけで完結できる軍隊ではないから、
弓で支援の軽装兵を倒す、或いは動きを制限できれば
重装兵の突撃を頓挫させられる。
貫通しないという実験も疑問だけどね。
某スレの某研じゃないけど、そのTVの説を唱えた人に重い鎧を着せて
矢の雨の中を歩かせてみたいところ。
- 389 :世界@名無史さん:04/02/11 15:53
- >>387
それ位判るわボケ。
空気抵抗で理屈どおり時速300kgなんてでねーよ
- 390 :世界@名無史さん:04/02/11 17:33
- >389
- 391 :世界@名無史さん:04/02/11 18:46
- >>389
387はこのスレ最高の馬鹿であることに疑問の余地はないが
そういう下品なレスを返すところを見ればあんたも同類のようだな。
- 392 :世界@名無史さん:04/02/11 18:59
- え、突っ込みどころはそこじゃないだろ
時速300kg
- 393 :世界@名無史さん:04/02/11 20:24
- 時速0.3dで飛ぶ矢
すごいのかどうか良くわからん
- 394 :世界@名無史さん:04/02/12 18:13
- 時速300kgはスゴすぎるだろ。新しい発見だ。
発射速度に空気抵抗とか言ってるし(w
- 395 :世界@名無史さん:04/02/12 18:59
- 弦にかかる空気抵抗に違いない
- 396 :NMR:04/02/12 19:24
- >>385
でいいたかったのは、クレシー、ポアティエ、アジャンクールの戦いを
通して見ると
フランス側は当初は純粋な騎士の突撃に頼ったが、次には下馬した騎士との
組み合わせた運用に移っていること。
騎士よりも馬の方が弓に傷つけられ易かったことがその理由の一つ。
馬の装甲といっても(人間のものと比較すると)限界あるし。
# 落馬すれば騎士の方もダメージ受ける可能性高いし。
また、長弓兵の前の杭や穴などの障碍物を避けるにも騎士が下馬した方が有利。
しかし、騎士が下馬してしまえば若干強い歩兵と変わりなくなるわけで、
更に転倒でもすれば普通の歩兵でも対処できますね。
イギリスの長弓戦術は、(騎士の装甲貫くのは困難でも)騎士の長所である
機動力を奪うには成功したんじゃないですか?
ちなみにイギリス側は長弓部隊だけでなく、下馬した騎士との組み合わせで
防御を固めていますね。
# アジャンクールの戦いは双方睨み合いが続いた挙げ句、イギリス側が前進
# はじめたので例外ですが。
- 397 :世界@名無史さん:04/02/12 23:27
- >>389
思いっきりワラタお前最高だ、考えてできる事じゃねえな
391も良い味出してる
- 398 :NMR:04/02/13 19:15
- しばらく前の話題ですが、プレートメイルに関して
>>336
で
>大体14世紀前〜中期から1525年あたりまで。
>終わりの1525年はパヴィアの戦いで装甲重騎兵が時代遅れだと言うことが示された年。
はじまりはともかく、終りはもっと後です。
16世紀後半、ピストル騎兵が登場して以降、同じ騎兵の中で装甲重騎兵より
ピストル騎兵の方が有効(コスト面も含め)ということで、最終的に装甲
重騎兵の時代が終った。
というのも、当時の小銃は貫通力はともかく、再装填に時間がかかったので、
騎兵による突撃には弱かったからです。発射後に騎兵の突撃を防ぐ障碍物や
パイク部隊の後ろに隠れる必要あったためです。
それにしても、ピストル騎兵に対応する中世の部隊といえば乗馬弓兵だけれども、
中世ヨーロッパでは騎乗したまま戦闘する乗馬弓兵、余り活躍していませんね。
# 下馬してから戦闘する弓兵はともかく。
- 399 :世界@名無史さん:04/02/13 19:43
- >中世ヨーロッパでは騎乗したまま戦闘する乗馬弓兵、余り活躍していませんね。
騎乗したまま正確に弓を撃つには、名人芸的な技術が要求されるからね。
ハッキリ言って部隊と呼べるほどの数を揃えられない
- 400 :NMR:04/02/13 19:51
- >>399
モンゴルでは乗馬弓兵活躍していますね。
# 彼らは下馬して射撃したわけではないですね。
複合弓が馬上で扱い易かったためか?
中世ヨーロッパでは複合弓が発達しなかったと聞いていますが。
- 401 :世界@名無史さん:04/02/13 19:54
- >>377
>そんなに鉄はなかったはずなんですよ。日本も西洋も何万の兵士にチェインメイルや金属の具足を与えられる鉄が。
>このへん詳しい人いないのかな?
確かに産業革命以前では鉄の生産がかなり少なく鉄自体が貴重品だったけど、15世紀以降の日本の鉄生産は
西洋の1国家に比べたら非常に多かったはずですよ。
戦国時代に日本に来た西洋の商人も「日本に鉄を輸出するのは無理。ニューカッスルに石炭を輸出するのと
同じぐらい愚かな行為」って言ってるし。ちなみに鉄の農具や工具の普及も日本の方が早かった。
- 402 :世界@名無史さん:04/02/13 19:56
- 16〜17世紀の鋼鉄製品生産のトップは
確か日本とスウェーデンだったかな。
- 403 :世界@名無史さん:04/02/13 19:58
- >>400
モンゴルのコンポジットボウは騎乗射撃に特化したものがあるって
どこかで聞いたことが・・・
- 404 :世界@名無史さん:04/02/13 23:04
- ピストルって騎兵槍の延長みたいなものなんじゃないだろーか。
弓みたいな長距離射撃は期待出来ないけど、
オテガルに、槍を突き出す感覚で発射出来る飛び道具という感じ。
やっぱ、馬を使う戦闘ってなかなかイメージでき無いなぁ…。
詳しい人降臨しないかな。
- 405 :例の170 ◆vBOFA0jTOg :04/02/13 23:34
- >>398
>16世紀後半、ピストル騎兵が登場して以降、同じ騎兵の中で装甲重騎兵より
>ピストル騎兵の方が有効(コスト面も含め)ということで、
いや、対騎兵ならともかくピストル騎兵は歩兵への打撃力が劣っている。
んで、ピストル騎兵は槍騎兵を、火器と戦術の発達がプレートメイルを駆逐したと考察するわけだが。
>それにしても、ピストル騎兵に対応する中世の部隊といえば乗馬弓兵だけれども、
いや、ピストル騎兵の銃の射程は極めて短く、カラコール戦術も火力と射程が足りないせいで騎兵に
しか効果が上がらなかった。
グスタフアドルフの発砲&突撃戦術などを踏まえるなら、投槍と剣で武装した古代の騎兵こそその
位置づけにふさわしいだろう。
>中世ヨーロッパでは騎乗したまま戦闘する乗馬弓兵、余り活躍していませんね。
ハンガリーのクマン人と十字軍国家の現地人部隊ぐらいかね。
優れた弩があるのにわざわざ騎兵に弓持たせる意味が見いだせなかったんだろう。
弓騎兵は数を揃えてこそ意味がある、少なくては徒歩弓兵の火力に圧倒されるだけだから馬の数を
それほど揃えられたワケでもない欧州では運用する価値も低かったといえよう。l
- 406 :世界@名無史さん:04/02/15 05:57
- 別スレから頂いたもんじゃが。
http://www1.neweb.ne.jp/wb/kaname/ahund/manual/manual%20HBC.htm
15世紀の武術本に乗馬弩兵との戦い方が記載されてるって事は、
それなにり需要・運用の価値があったから。とは捕らえれないでしょうか?
- 407 :例の170 ◆vBOFA0jTOg :04/02/15 22:04
- >>406
明らかにゲテモノっつーか決闘用の武器であるところの”デュエリングシールド”
(ソード・シールド)や、ハンディキャップが付いている”男対女”の項目を見ると、
実戦用の武術というより、決闘やトーナメントに供された本のような気がする、それ。
- 408 :世界@名無史さん:04/02/16 03:52
- 武術本だし決闘用の事も書くんじゃねえか?
西洋の武術書ではなく兵法書じゃないと参考になんないかねえ。
- 409 :NMR:04/02/16 18:31
- >>377
>そんなに鉄はなかったはずなんですよ。日本も西洋も何万の兵士にチェインメイルや金属の具足を与えられる鉄が。
>>401
>確かに産業革命以前では鉄の生産がかなり少なく鉄自体が貴重品だったけど、
というのは何かおかしい。
11-13 世紀に西ヨーロッパで農業革命が起きるのだが、
その要因の一つは鉄の農機具の普及。
また、この時代には水力利用盛んで、鉄の生産量も向上した。
少し後になるけれども、15世紀に大砲が石の弾丸から鉄の弾丸に変わったのも、
水力利用により鋳鉄の大量生産が可能になったため。
武器に関していえば、むしろ加工コストその他の問題ではないかな。
全身を覆うプレートメール(板金鎧)、可動部分の作成とか、
各個人の体格にあわせて製作するとか、他には重量増やさず強度を高くする
ため、加工コストがえらく高くついたのでは?
# 胴体、頭だけの部分装甲ならかなり安く済んだろうが。
それから、フルプレートメール(板金鎧)、着用も乗馬も一人じゃあ
できないので、従者がいるはずで、その分のコストもかかる。
- 410 :NMR:04/02/16 18:51
- >>405
>いや、対騎兵ならともかくピストル騎兵は歩兵への打撃力が劣っている。
これは良いんですが、
>んで、ピストル騎兵は槍騎兵を、火器と戦術の発達がプレートメイルを駆逐したと考察するわけだが。
パヴィアの戦いの後でも板金鎧(プレートアーマー?)は消滅せず、
16世紀後半のユグノー戦争の頃にピストル騎兵と対抗して
一時板金鎧が強化されたが重くなり過ぎて、
またコストもピストル騎兵の方が安いので
板金鎧を着た騎士が終りを告げた。
# 騎兵の歩兵に対する突撃力のためのグスタフアドルフの
# 革新はさらに1,2世代後。
資料
バート・S・ホール
『火器の誕生とヨーロッパの戦争』
"History of the art of war, vol.4"
by Hans Delbrueck
- 411 :世界@名無史さん:04/02/16 19:40
- マルコ・ポーロが伝えるところによると、
モンゴル騎馬兵の装備する矢には2種類あるとのこと。
「弓一つに対して矢は60本である。
- 412 :世界@名無史さん:04/02/16 19:48
- マルコ・ポーロが伝えるところによると、
モンゴル騎馬兵の装備する矢には2種類あるとのこと。
それによると、弓一つに対して矢は60本装備していた。
うち半分の30本は遠矢用で鏃が小さく、追撃用に使われた。
残り半分の30本は近接戦闘用で鏃が重く大きいもので、
近くの敵の顔に深傷を負わせ、弓弦を切り、大損害を与えるものだったとのこと。
- 413 :世界@名無史さん:04/02/16 19:50
- >411
ああ、打ち損じがー!(汗
- 414 :世界@名無史さん:04/02/17 01:12
- >>409
>確かに産業革命以前では鉄の生産がかなり少なく鉄自体が貴重品だったけど、
>というのは何かおかしい。
これはちょっと難癖くさいなぁ
17世紀前半の瑞典の鉄鋼輸出量が4000dで欧州1って記録があったけど
産業革命以後に比較したらこれは確かに物凄く少ない量だろう。
>武器に関していえば、むしろ加工コストその他の問題ではないかな
加工に手間隙の掛からん当時のハルバートなんかも、壊れた所をわざわざツギしたりしてまで
ケチケチ使ってる。15〜16世紀に鉄の生産がかなり増加したのは事実だけど、やっぱ当時の鉄は
それなりに貴重だったと思うんだよネ。
- 415 :世界@名無史さん:04/02/17 01:16
- >16世紀後半のユグノー戦争の頃にピストル騎兵と対抗して
>一時板金鎧が強化されたが重くなり過ぎて
要するにそれが「槍騎兵駆逐の過程」でしょ
170氏を擁護する気は無いケド、槍騎兵がピストル騎兵に徹底的に打ち負かされたのは
事実だよね。だから欠点のあるピストル騎兵も普及したわけだし。
- 416 :世界@名無史さん:04/02/17 07:41
- 槍騎兵がピストル騎兵とぶつかって負けたから、じゃーないだろう。
歩兵の火力が増大のほうが致命的じゃないのか?
重騎兵は
歩兵の火力が高まる>槍の距離に入れなくなる>重装甲化>廃れる
ピストル騎兵は
歩兵の火力が高まる>槍が届かないのでピストルを使う>ウマー
はいすんません。珍説です。
- 417 :世界@名無史さん:04/02/17 14:46
- >>412
征矢と尖矢か。
- 418 :NMR:04/02/17 19:25
- >>414
>加工に手間隙の掛からん当時のハルバートなんかも、壊れた所をわざわざツギしたりしてまで
>ケチケチ使ってる。15〜16世紀に鉄の生産がかなり増加したのは事実だけど、やっぱ当時の鉄は
>それなりに貴重だったと思うんだよネ。
何と比較するかによるでしょう。
古代ローマと比較すれば、少なくとも同程度には鉄の生産量あっただろうし、
元に戻って、
>>377
>そんなに鉄はなかったはずなんですよ。日本も西洋も何万の兵士にチェインメイルや金属の具足を与えられる鉄が。
その古代ローマでは数十万の兵士に(装甲も含め)装備を支給している。
大きな違いは古代ローマは歩兵中心で中世ヨーロッパは騎兵中心なので、
持ち運べる装備の重量が中世ヨーロッパの方が大きかった。
- 419 :NMR:04/02/17 19:50
- >>353
>9.仏軍の陣地から英軍の陣地にかけての地形は大きな漏斗状になっていて、殺到した仏軍騎士の間で将棋倒しが起こった
アジャンクールの戦いの地形図をみると前線の幅は 500m 程度で、
仏軍の陣地から地形は大きな漏斗状になっている。
http://www.aginc.net/battle/battle-map.htm
この前線に2万人の兵士が殺到すれば将棋だおしが起きても不思議ではない。
地面がぬかるんでいたことと、フランス軍の騎士がイギリス軍の
下馬した騎士を狙ったことを考慮するとむしろ混乱を避ける方がよほどの
統率必要としたのではないか?
前進してきた長弓部隊が杭で自衛する前に、
フランス軍の騎士が突撃で排除するなり、
その後でも予備部隊を迂回させて後方から
攻撃するなりしないと、フランス側の数の優位はかえって邪魔になる。
じゃあ、フランス側がなぜ突撃したかといえば
やはり長弓の一斉射撃に我慢し切れなくなったのですかね。
- 420 :例の170 ◆vBOFA0jTOg :04/02/17 22:40
- >>410
正しく全身を覆うプレートアーマーと、キュイラッソ等の半甲冑の類は区別しました
ので。膝下が無いだけだろが、区別する意味が分からんといわれれば言い返す
言葉ももありませんが。
それに、クロムウェルの鉄騎隊など、半甲冑を着けた重騎兵は19世紀までまだまだ
第一線で活躍していました。もっとも、その重要性は”騎士の時代”とは比べるべくも
ありませんが…。
>>412
プラノ・カルピニは鏃を塩水で焼き入れして、さらに大抵の兵は予備の弓を1〜2張
用意してたと。特に前者はカルピニもモンゴルに対抗するためヨーロッパでも真似
するよう薦めている。
>>419
資料によって違いが激しいが、英軍の総勢は12000から疫病により8000〜4000に
減ってたという。英側も囮作戦で挑発したのだが、それ以上に仏軍がその数的優位
を頼みにしたというか、ここで勝負を決めんと焦ったのだろう。もっとも英軍はこの
快勝にもかかわらず一時撤退してるから、英軍の内情は本気でヤバかったようだ。
この勝利の原因はとかく仏軍のマヌケさのみに還元されやすいが、ヘンリー5世の
勇気ある作戦には忘れずに敬意を表したい。
- 421 :NMR:04/02/18 18:53
- 以前の話題ですが、
>>356
>5.騎士はしっかりと馬鎧を着けさせてたハズだぞ。それでもやっぱり馬は数少ない馬鎧を貫通した
矢で混乱を引き起こしたようだが。
http://www.humanities-interactive.org/medieval/chivalry/ex018_11a.html
によると、当初の馬鎧はキルト、次に革。
完全な鋼鉄の馬鎧は 1450 年ごろに現れたとあります。
この記述を信じれば、アジャンクール(1415)年当時の馬鎧では
長弓を防ぎ切れなかったでしょう。
- 422 :NMR:04/02/18 19:40
- >>420
>正しく全身を覆うプレートアーマーと、キュイラッソ等の半甲冑の類は区別しました
>ので。膝下が無いだけだろが、区別する意味が分からんといわれれば言い返す
>言葉ももありませんが。
私が書いたことは『火器の誕生とヨーロッパの戦争』の受け売りですが、
http://www.humanities-interactive.org/medieval/chivalry/
などでも 1600 年ごろまで全身を覆うプレートアーマーは製造されていました。
ただし、これが実戦用か、トーナメントとかパレード用かという問題はありますが。
そこで、
http://www.humanities-interactive.org/medieval/chivalry/
の記述をかいつまんで翻訳すると
「当初は騎士は銃を軽視していた。というのも扱いが難しく騒音が馬を驚かすので。
しかし銃の製造業者がホイールロック(自動的に点火し、片手だけで扱える)
銃を開発した時この態度も変わった。
一度銃が受け入れられると、騎士は新しい戦術を受け入れざるを得ず、
それにはプレートアーマーは不向きであった。
少しずつ、鎧の鉄靴とすねあてからはじまって、
彼らは鋼鉄の装備を捨てていき、
結局輝く装甲の騎士は記憶の中だけになった。」
つまり、歩兵での長弓とクロスボウの役割が小銃にとって変わられたように、
騎士でのランスの役割がホイールロックのピストルにとって変わられ、
それにともない(近接戦闘用の)装甲が不要になったということ。
- 423 :NMR:04/02/20 13:36
- >>377
>特に年金もらって弓練習してるだけの人なんて100人いるのかな-と。
>何千人も上手だったわけじゃなくて、上手い人が小隊長やってたんじゃないですかね。
イギリスの長弓兵の活躍した戦闘、主なものでも
ファルカーク(1298),バノックバーン(1314),ダブリンムーア(1332),ハリドンヒル(1333)
以上イングランド対スコットランド
クレシー(1346),ポアティエ(1356),アジャンクール(1415)
以上百年戦争。
これに小戦闘加えると、長弓兵は始終動員されていたわけで、
それにともない腕も上がるし、逆に戦利品目当ての志願者も出たでしょうから、
弓の腕前上げるメリットもあったんでしょうね。
アジャンクールの前にはかなりのブランクあるので、長弓兵育成の
特別な政策が行なわれていたのか、もしくは急いで未熟練者も
かき集めたのかも知れませんが。
- 424 :世界@名無史さん:04/02/21 02:46
- 某映画の攻城戦場面で、弓矢を射る合図にファイアーと叫んで
いたのですが、英語では、火砲の普及以前からファイアー
という言葉を用いていたのでしょうか。
- 425 :例の170 ◆vBOFA0jTOg :04/02/21 22:12
- >>422
>などでも 1600 年ごろまで全身を覆うプレートアーマーは製造されていました。
私も、トーナメントとかパレード用と理解してます。ただ、未だに使い続けていた
変わり者がいても不自然には思いません。
>騎士でのランスの役割がホイールロックのピストルにとって変わられ、
その理解では、ナポレオン戦争〜一次大戦の槍騎兵の存在を説明できません。
ピストルが騎槍の代替に成り得ても、取って代わるほど優位性があったわけでは
ないでしょう。
- 426 :世界@名無史さん:04/02/22 13:30
- ピストル騎兵って胸甲騎兵のカモみたいなイメージが
- 427 :NMR:04/02/22 16:42
- 例の170さん、そろそろ議論の裏付けとなる文献や資料を提示して下さい。
>>425
>その理解では、ナポレオン戦争〜一次大戦の槍騎兵の存在を説明できません。
ナポレオン戦争の槍騎兵はハンガリーの Hussar とか、
プロイセンの Uhlan を起源とするものでしょう?
"History of the Art of War, Vol. 4" by Hans Delbruck
pp. 118,126
によると、これらはヨーロッパ中世の重装甲の騎士が消滅した後に、
別個に遊牧民の戦術を真似て軽騎兵として導入されたものだそうです。
> ピストルが騎槍の代替に成り得ても、取って代わるほど優位性があったわけでは
ないでしょう。
「火器の誕生とヨーロッパの戦争」第6章、騎士身分の終
によると、重装甲の騎士よりもピストル騎兵の方がずっとコストが
安かった(装甲+良質の馬)に加え訓練も容易だったことで、
一旦戦術的にピストル騎兵が対等以上になると
重装甲の騎士が消滅したとあります。
グスタフアドルフや、Uhlan 騎兵はその後の展開。
コスト的にも中世末期の重装甲の騎士ほどではないし。
- 428 :NMR:04/02/22 17:39
- あらためて
>>353
のディスカバリーチャンネルの「伝説の戦い」の要約を読み返し、
他の資料とも比較してみると、かなり信頼できる内容のように思えてきた。
若干誇張と思われる表現もあるけれども。
> イングランドの勝利に貢献した長弓兵は弓よりも短剣と鎚で活躍し、それ以上に地形が大きな要因となった。
長弓兵は騎兵突撃に対する防御のための杭を打ち込むため鎚を携えていたし、
自衛のための短剣もあったので、自分たちの陣地にまよいこんだ
フランスの下馬した騎士を短剣と鎚で始末しただろうけれども。
また、泥に埋もれたフランス騎士は結局(装甲のつなぎ目から)
短剣で始末されたんでしょう。
しかし、無理な突撃を誘発したのは長弓の一斉射撃ではないかな?
無論、フランス騎士団の統率不足もあるが。
それいがいでは
>>353
はかなり裏付けがある主張のようだ。
- 429 :世界@名無史さん:04/02/22 17:44
- 割り込んでスマソけど、
漏れも16世紀での「重騎兵→ピストル騎兵」というトレンドは動かせないと思うし、
その要因としては、コスト面の優位・訓練の容易さ等も考えられると思うが、
戦術面での第一の優位性は、ピストル騎兵はデュアル・ユースに耐えうる点でしょう。
ピストル使用=軽騎兵としての役割→重騎兵・重歩兵に対する優位
サーベル使用=重騎兵としての役割→軽歩兵(≒銃兵)に対する優位
(ちなみにこのような利点を持てたのも、ホイールロック銃の登場のおかげ。
ホイールロックは火縄銃にくらべて操作が簡単なため、馬上での「サーベル⇔ピストル」の使い分けが容易だった。)
グスタフ・アドルフの騎兵の運用も、
サーベルを用いたチャージにより重点を置いたものだったが、
それでもなおこのデュアル・ユースの枠内にあると思う。
もしかして話の流れからずれてるかもしれんが、そん時はスマソ。
- 430 :世界@名無史さん:04/02/22 18:17
- >>353
これ、ジョン・キーガンの分析、そのまんまって感じがするニャ。
john keegan, the face of battle, pimlico, 1991, pp87-116
やっぱ、ディスカバリーチャンネルの「伝説の戦い」、アタリじゃないの?
- 431 :世界@名無史さん:04/02/22 20:09
- 2chだと超DQN!?
- 432 :世界@名無史さん:04/02/22 20:24
- ちょっと出遅れたが、一応騎兵ネタ。
・・・ま、騎兵とクロスボウの話?だが。
騎兵にクロスボウは持たせられん。つうか持たせたところで
あんまり意味ねえみたいだな。
去年かおととしだったんだが、N○Kの年末か正月かの
海外ドラマ「ジャンヌダルク」で、騎兵が矢を装填してある
クロスボウを持ってたシーンがあったんだが、装填してあった
1発を撃った後にはクロスボウ本体を殴打武器として使ってたw
確かに歩兵ですら連射には時間かかるような弓を乗っけてるん
だもんな、馬上で連射はまず無理だw
まあ、そりゃ剣とかは持ってってるんだろうが・・・。
・・・とは言え、ソースが海外ドラマのワンシーンだからな。
可能性程度に考えるのが『とりあえず』妥当なのか?
- 433 : :04/02/22 21:05
- >>432
406 :世界@名無史さん :04/02/15 05:57
別スレから頂いたもんじゃが。
http://www1.neweb.ne.jp/wb/kaname/ahund/manual/manual%20HBC.htm
15世紀の武術本に乗馬弩兵との戦い方が記載されてるって事は、
それなにり需要・運用の価値があったから。とは捕らえれないでしょうか?
- 434 :例の170 ◆vBOFA0jTOg :04/02/22 21:57
- >>427
>例の170さん、そろそろ議論の裏付けとなる文献や資料を提示して下さい。
文献や資料て、そんな特別に資料その他を必要としないような主張しかしてない
つもりなんだが。
>ナポレオン戦争の槍騎兵はハンガリーの Hussar とか、
>プロイセンの Uhlan を起源とするものでしょう?
だから、それらに従来のピストル騎兵とは違った価値が認められたから採用され
たんでしょ?
>>432-433
>>406-408
北アフリカやらイベリアやらではサラセン騎兵が馬上でクロスボウを使うことも
あったそうだが、やっぱその数は極小だったようで。
- 435 :世界@名無史さん:04/02/23 00:53
- 論点がよく分からないだけど…
馬上射撃なんて弓でも拳銃でも当たるもんじゃないでしょ。竜騎兵だって結局ただの騎兵になっちゃったし。
だから歩兵に有利な槍騎兵が復活し、騎兵同士の格闘戦に有利な胸甲も復活したと。
- 436 :NMR:04/02/26 13:21
- 馬上射撃ですが、
>>435
パルティアンショットとか、モンゴル軍など、戦術的に(世界史的にも)
大きな効果をあげた例はいくらでもありますけれども。
中世ヨーロッパで馬上射撃がはやらなかったのは社会文化的な理由か、
合成弓をとりいれてないせいかはともかく、馬上射撃の効果が薄かった
ためといえばモンゴル軍が中世ヨーロッパの騎士軍団を破った事実を
説明できなくなる。
- 437 :NMR:04/02/26 18:49
- 世界史@名無しさんの
>>416
>重騎兵は
>歩兵の火力が高まる>槍の距離に入れなくなる>重装甲化>廃れる
と
>>435
>だから歩兵に有利な槍騎兵が復活し、騎兵同士の格闘戦に有利な胸甲も復活したと。
は矛盾しています。
- 438 :世界@名無史さん:04/02/26 22:54
- >>437 釣りか?
- 439 :世界@名無史さん:04/02/27 12:24
- もう15年くらい前のニュースだけど、高校生が友人にふざけてかなにかで
カサを投げつけたところカサは友人の体を貫いて、友人はその後死亡してしまったという事があった。
ケンカにカサを武器として使ったというのではなく、別れ際にからかわれたので投げたようです。
距離が不明なのですが、ふざけていても至近距離でそんな思い切り投げるとは思えないので、
投げられたカサは放物線を描いて刺さったのかなと想像。
しかし尖ってるものは強いですな。
- 440 :世界@名無史さん:04/02/27 19:04
- というか、人間がヤワ。大事にしてね。
- 441 :NMR:04/02/27 20:00
- >>438
世界@名無史さんに限らず、例の170氏も矛盾した部分ありますが。
ピストル騎兵のカラコール戦術は、小銃歩兵に対して効果が乏しかった。
そこでグスタフアドルフの発砲&突撃戦術の改革、つまり最初の1、2列の
騎兵のみピストル射撃して、残りはサーベル突撃することで、
小銃歩兵に対する騎兵の突撃破砕力を回復した指摘まではいいですよ。
しかし、槍騎兵の突撃がサーベル突撃と同程度に小銃歩兵に対し威力あるなら、
グスタフアドルフの改革直前のようにピストル騎兵のカラコール戦術がはやって
いるような馬鹿げた状況が起きたのでしょうか?
このパラドックスは16世紀前半までの騎兵は単なる槍騎兵ではなく、
重装甲の騎士の末裔とすれば理解できます。騎士は重装甲のみならず、
その重量に耐える馬も必要でコストが高くついた。この点から18世紀に
復活した槍騎兵とは違うジャンルのものです。
確かに小銃歩兵は、パビアの戦い以降特定の状況下で重装甲の騎士を
うち破れるようになったわけですが、別の状況では相変わらず騎兵の
突撃に弱かったわけですので、機動力のある騎兵は有利な状況を選べば
良く、すぐに重装甲の騎士自体が無用の長物になったわけではない。
ところがピストル騎兵が一旦戦術的に重装甲の騎士に対抗可能になると、
歩兵相手とは異なり機動力では同等の相手ですので、
後はコスト的に安くつくピストル騎兵の方が有利になる。
ちなみに、ピストル(もしくはカービン銃)とサーベルは状況に応じて
デュアル・ユース可能でしょうが、槍はそういうわけにいかないので、
ナポレオン戦争時代では騎兵の武装として槍が(弓も)限定的なものに
留まったのではないでしょうか?
- 442 :416:04/02/28 02:12
- 珍説として出した>416だけど。
「ピストル騎兵が重騎兵に勝ったから重騎兵が廃れた」と言うのなら、
例を挙げてたしかに重騎兵はピストル騎兵に歯が立たないと示さないとダメじゃないか?
例えば昔、ローマはファランクスをやめてレギオンにしたけど、
あれは別に、ファランクスがレギオンに負けるからレギオンを作った訳じゃない。
ファランクスで戦ってガリア人に負けて、レギオンを生み出したわけで(略し過ぎか?)
さらに、機動力と射程を兼ね備えた騎兵部隊が重騎兵を翻弄するのは、
何もピストル騎兵を待つまでもなく、古代から繰り返されてきたパターンだし、
「翻弄されたから」というだけの理由は、重騎兵滅亡の説明にならない。
射撃してから突撃というのも、投げ槍やダーツ、弓の時代からあるしね。
…まぁ、反論のための反論してるだけだけど。
- 443 :世界@名無史さん:04/02/28 19:01
- 重騎兵を無用の長物にしたのは歩兵だと思っていたニャ。
ピストル騎兵って、歩兵の隊列に突っ込まずに歩兵を攻撃するために、考え出されたと思ってたニャ。
- 444 :NMR:04/02/28 19:28
- >>442
ピストル騎兵と騎士の重騎兵は、1世代程度のせめぎ合いの後
ピストル騎兵が優位になったんだけれども、
武装の問題ばかりでなく、ピストル騎兵がより規律がとれていて
陣形を組んで戦ったことも重なっているので、やや複雑ではある。
じゃあ、騎士の集団が十分な規律が保てたかといえば、一つは文化的な問題、
もう一つは技術的な問題があった。
大体、クレシー、ポアティエ、アジャンクールの戦いを振り返れば、
敗北のかなりの部分はフランス騎士軍団の規律の欠如にも由来している。
技術的な点は、騎士の重装甲のヘルメット、聴覚も視覚も限定されるので
命令にしたがった連携行動をとりにくい。
# これはローマ軍のヘルメットとの違い。
武装の問題に関しては、ピストル騎兵と騎士の重騎兵の集団
のどちらが優位か、
『火器の誕生とヨーロッパの戦争』
に16世紀後半当時の軍人の記録があるのでそれを読んで下さい。
その方が私が下手な解説するよりましだろう。
# ここでもフランス騎士軍団が(長弓との対決の時と同様)
# 古い伝統にこだわろうとしている。
- 445 :NMR:04/02/28 19:44
- 話題を変えて、
>>432
>騎兵にクロスボウは持たせられん。つうか持たせたところで
>あんまり意味ねえみたいだな。
運用方法によると思う。
槍歩兵の方陣は、団結が強いと騎士の突撃でも容易には対処できないが
(というより突撃すれば馬ごと串ざしにされるだけ)、
それに対処するのに弓兵の射撃で陣形を崩して突撃のチャンスを
掴むことがある。
この時に乗馬弓兵があると機動性があるので便利だろう。
# この場合、命中率は問題ではない。
ただ、乗馬クロスボウ兵がそのように運用されたかどうかは知らない。
- 446 :世界@名無史さん:04/02/28 20:30
- >>445
まずはレスサンクス。
・・・そうだな、歩兵を混乱させて他の兵種の突撃のきっかけを作るには
有効かもな。
ただ、>>432で書いた状況は、いわゆる少数で少数を襲撃するっていうシーン
だった。大規模な軍隊vs軍隊というわけじゃなかったからな。だからあんな
書き方をしたんだが・・・。
とにかく弓はそれこそ流鏑馬みたいな事も訓練すりゃあできるって事だからな。
クロスボウの場合は・・・・・・
・・・どっかの原住民が使ってたみたいな、ほぼ使い捨て〜な簡素なやつでも
あったんじゃないか?
とか妄想してみるテスト。
あ、どっかの原住民が使ってたみたいな、ってのは、
マール社「武器」の『単体弩』を参照してほしい。
- 447 :世界@名無史さん:04/02/29 20:08
- 438は世界史@名無しさんが一人だと思っていることに突っ込んでいるのでは?
- 448 :世界@名無史さん:04/02/29 23:47
- sir-ralph payne-gallwey, the crossbow,london, 1903,p90
上の本に、15世紀の軍用クロスボウは馬上じゃ、重くて使えんし、弦も引けんとあったニャ。
- 449 :世界@名無史さん:04/03/01 00:53
- 使うとしたら下馬戦闘かね?
装填→移動→射撃→移動ってのもクソ面倒だしね。
そんな訓練するくらいなら弓使う練習した方が良いような…。
- 450 :世界@名無史さん:04/03/01 02:46
- どうも西欧の騎乗弓兵や騎乗弩兵と遊牧民族の弓騎兵を混同している意見が散見されるな。
両者の運用は基本的に全然違う。
弩と言っても徒歩兵が使うものから城壁の上で使うものまでサイズも重量も様々。
馬上では重くて使えなかったとは決めつけられない。
それならば重い鎧を着て重い武器を振るう重装備騎兵はファンタジーになってしまう。
弩を携行して騎乗する兵を描いた当時の絵画は珍しくない。
馬上で装填できないのは後に登場する前装銃を装備したドラグンも事情は同じ。
運用を躊躇わせる程に致命的な欠陥ではない。
騎乗弓兵は軽騎兵としてフランク王国の頃から一般的に使われており、フランクの
召集命令には乗馬弓兵の動員も明記されている。
中世スタイルの完全被甲した重騎兵が廃れたのは兵器としての主動性の問題であって、
対抗手段である歩兵の火力増大やピストル騎兵に駆逐されたからではない。
重騎兵が消滅した時期の歩兵の火力集中では、100メートル程度の躍進距離を十数秒で
駆け抜ける重騎兵の突撃を破砕することは出来ない。
重騎兵の対抗兵科はパイクマンであってマスケットではなかった。
- 451 :世界@名無史さん:04/03/01 16:35
- 関係ないけど、石弓は英語でFoot bowだよね。
カタパルト式?なのは足で踏んづけて矢を装填するから納得がいくけど、
ぜんまい式のものはなんと言うのだろうか
- 452 :世界@名無史さん:04/03/01 22:20
- 448だニャ。
馬上で使ってたのは小型の狩猟用のクロスボウみたいなことが書いてあるニャ。
鞍にぶら下げるとあるニャ。挿絵に狩猟用クロスボウの弦を片手で引いてる絵があるニャ。
ここで出てきた15世紀の軍用クロスボウとは約7キロの重さがあって、長さが80センチくらいで、巻き上げ機で弦を引くタイプだそうニャ。
書いた人はクロスボウコレクターのイギリスの貴族だニャ。実際に使ってみて言ってるみたいなんだニャ。
- 453 :世界@名無史さん:04/03/01 22:22
- 重装甲の騎馬の騎士を中心とした封建軍が歩兵を主体とした軍に取って代わられた原因は歩兵革命だと、クリフォード・ロジャーズが言ってるニャ。
重要なのは「槍と射撃」の組み合わせで、1339年のラウペンの戦いで始めて現れたとあるニャ。
これでいいのかニャ?
Clifford.J.Rogers, Military Revolutions of Hundred years War, in ed.Clifford.J.Rogers, The Military Revolution Debate, Colorado, 1995, pp.58-59
自信がないから他のも調べてみるニャ。
- 454 :世界@名無史さん:04/03/01 22:23
- >>450
ところで、吾輩は猫だから難しい言葉がわからニャイんだけど、「兵器としての主動性の問題」てどういう意味かニャ?
>>451
cranequin crossbowsって書いてあったニャ。
- 455 :世界@名無史さん:04/03/02 00:52
- ニャという文字列を消してくれ
そのお陰で凄く頭悪く見える
- 456 :NMR:04/03/02 19:05
- >>453
軍事革命バブルだー!
多分、Michael Roberts の就任講演
The Military Revolution, 1560-1660,"
から来ているんだろうけれども。
ところで、
http://www.deremilitari.org/RESOURCES/ARTICLES/rogers.htm
に Clifford.J.Rogers の、ほぼ同じ題名の論文掲載されていますが、
内容も同じかな?
この論文には1339年のラウペンの戦いは、平原でスイスパイク部隊が
騎士を中心とした封建軍を破ったことで戦史的に重要とは書いてあるが、
「槍と射撃」の組み合わせという表現はイギリスの長弓戦術に当てているように
読める。
- 457 :世界@名無史さん:04/03/02 20:19
- >>455
ごめんニャ。すごく頭悪いんだニャ。
コテ付けるの怖いから、文に特徴持たせてるだけだニャ。
それにこれだと目立つしね。
- 458 :世界@名無史さん:04/03/02 20:19
- >>456
そうそれニャ!
やっぱ、さすがだニャ。
それで、このクリフォード・ロジャーズの言う事を真に受けていいのかニャ?
- 459 :世界@名無史さん:04/03/03 00:18
- 14世紀歩兵革命説には、「槍と射撃」ならぬ「槍と障害物」のバージョンもあるよ。
あまり投射兵器、つまりイングランドの長弓の重要性を強調しないタイプやね。
→"Infantry Warfare in the Early Fourteenth Century", Kelly DeVries, Boydell,1996
これだと、ロジャーズが相対的に軽視している、クレシーやラウペン以前のクルトレー(1302年)が注目されることになっとる。
(ちなみにDeVries は、多分ベルギー人か、ベルギー系米国人やと思う。)
- 460 :世界@名無史さん:04/03/03 01:29
- >>456
これ、The Journal of Medieval Military History 出してる団体のページだニャ。中世の軍事関係の論文がたくさん載ってていいニャ。
このページからJournal of Military Historyのホームページに行けたニャ。この雑誌も面白そうだニャ。
- 461 :世界@名無史さん:04/03/03 01:30
- >>459
おお、この本も読んでみたいニャ。この著者はThe Journal of Medieval Military Historyの中心人物の一人のようだニャ。
クリフォード・ロジャーズもここの中心格みたいだニャ。
- 462 :世界@名無史さん:04/03/03 02:22
- 一騎当千、実は一騎当数十あるか無いか位?
http://hobby.2ch.net/test/read.cgi/warhis/1076007619/l50
此処で弓について語られてるけど、水平射撃ってあんまり有効じゃないんですか?
なんか問題が多いって言ってる人が居るんですけど…。
もしそうなら、どんな風に撃ってたんでしょう?
- 463 :世界@名無史さん:04/03/03 23:10
- >>456
ロバーツの論文は"The Military Revolution, 1560-1660"だから、ロジャースのとは違うよ。
ロジャースの方が中世に特化した内容で、この分野では一応スタンダードな研究だと思う。
- 464 :世界@名無史さん:04/03/03 23:13
- と書いてみたが、スレの流れを読んでいなかった。申し訳ない
- 465 :NMR:04/03/04 20:38
- http://www.deremilitari.org/RESOURCES/ARTICLES/bennett2.htm
はイギリスの長弓戦術の発展史としてなかなか面白い。
Nicopolis の戦い(1396)が、長弓戦術に影響を与えたかも
知れないというのも興味ある。
この戦いではトルコ側がイェニチェリの弓部隊をうまく活用しているのだが、
そこで杭による障碍をもうけている。
この戦いにはフランス騎兵も参加しているが例によって無謀な突撃で自滅してる。
どうも弓部隊と杭の障碍をアジャンクールで参考にしたのではないかというのだ。
他にアジャンクールの戦いで(失敗に終ったけれどもフランス側の反撃プランと
いうのも紹介されている。
- 466 :世界@名無史さん:04/03/04 22:12
- >>462
役に立つかわからニャいけど、ジョン・キーガンのアザンクールの戦いの描写に弓兵の戦いぶりが描かれてるニャ。
簡単にまとめると、最初は空へ向かって矢を放つやり方の間接射撃をしていたが、敵が近くに迫ってくると水平射撃に切り替えているのだニャ。
但し、前列二列しか敵をはっきりと視認できないとあるから、たぶん後ろの連中は敵が近くに来ても間接射撃を続けていたと思うニャ。
水平射撃が始まって、始めて有効打を与えられるようになるみたいだニャ。
間接射撃だとあんまり命中しないし、当たってもヘルメットとか肩当てに当たって弾き返されちゃうんだニャ。
だけど、敵を精神的に痛めつける効果があるみたいだニャ。
矢がポカポカあたると、今度は刺さるんじゃないかと不安になるみたいだニャ。
john keegan, the face of battle, kent, 1991, pp93-98
- 467 :世界@名無史さん:04/03/04 22:13
- >>459
キーガンもケリーと同じ意見みたいだニャ。弓は騎兵も歩兵も止められなかったとあるニャ。
アザンクールでは騎兵は杭で止められて、歩兵は槍襖で止められたと言いたいみたいに読めるニャ。
- 468 :世界@名無史さん:04/03/04 22:14
- >>465
おお、マシュー・ベネットの論文だニャ!
nicholas hooper & matthew bennett, illustrated atlas warfare the middle age 768-1487, cambridge,1996
我が輩はベネットのこの著作が大好きだニャ。
読み易くて戦況図が細かく入っているニャ。
アザンクールのフランスの作戦計画の原文の英訳がこのページで紹介されているアン・カリーの本に収録されていたニャ。
anne curry, the battle of agincourt: sources and interpretations, suffolk, 2000,pp.468-469
ed.anne curry & michael hughes, arms armies and fortifications in the hundred years war ,suffolk, 1994
このベネットの論文はこれに収録されている論文だニャ。
ガッコの図書館で見たような気がするニャ。
今度見てみるニャ。
- 469 :世界@名無史さん:04/03/04 23:52
- >nicholas hooper & matthew bennett, illustrated atlas warfare the middle age 768-1487, cambridge,1996
これはええ本やね。ただでかくて、高い。4000円ぐらい?
>anne curry, the battle of agincourt: sources and interpretations, suffolk, 2000,
これはアザンクール会戦を論じるときの基本文献やろ。
ただ高杉。8000円ぐらい。(ペーパーバックが出とらん。)
>ed.anne curry & michael hughes, arms armies and fortifications in the hundred years war ,suffolk, 1994
これは・・・玉石混交やね。ただペーパーバックがあるから安い。・・・といっても最初の地図の本と値段そうかわらん。
ベネット以外にもアマチュアの歴史家(長弓マニア)が長弓(とアジャンクール戦)について1章書いとるよ。
あと中世の弓兵については、
Jim Bradbury, The Medieval Archer, Boydell,1985
いうのがあってこれも基本文献やね。
(ただこれは基本的に長弓戦術(←13世紀末以後の)の画期性を否定的にとらえる視点やから、ちょっと異端と違うか?)
ベネット論文(>>465の)で興味深いのは、
長弓兵と歩兵(下馬騎士)の配置に関しても細部は諸説紛々で、決定的な説がないことや。
まあ、昔のことはあまり断定的なことは言えんちゅうことやろね。
それが面白いとこでもありまた歯がゆいとこでもあると。
- 470 :世界@名無史さん:04/03/05 00:55
- 我が輩はスヴェン・エークダールの論文にもえたニャ。
http://www.deremilitari.org/RESOURCES/ARTICLES/ekdahl.htm
ドイツ騎士団の馬とクロスボウについて論じているニャ。
馬の生産と維持に随分、気を使ってるニャ。
イギリスの長弓はドイツ騎士団領でも活躍した事があったみたいだニャ。
1390年にランカスター公がリトアニアを攻撃した時に長弓兵を使った記録があるニャ。
クロスボウはキリスト教徒に対して使っちゃいかんとなっていたが、異教徒に対してはオーケーだったから、作りたい放題作って改良を加えていったみたいだニャ。
- 471 :世界@名無史さん:04/03/05 21:36
- >>469
ブラッドベリーの本は前半だけ読んだ事があるニャ。
ヘースティングスの戦いで弓兵が集団で運用されているとか、11から12世紀の戦いでもイギリス王は弓兵と下馬した騎士を組み合わせた戦術を使っていたと言っていたように覚えてるニャ。
- 472 :世界@名無史さん:04/03/05 23:17
- >>471
そうやね。
ブラッドベリのは基本的に連続史観。
その根っこには、「根本的に長弓と短弓は区別できない」とする視点がある。
(「単弓(一木造りの弓)/複合弓/クロスボウ」の三対項で考える。)
あと彼は、長弓兵のプロフェッショナル性についても懐疑的やね。
>>470
読んでみたけど、
「クロスボウは当時のハイテク製品やから、後進地域も容易にキャッチアップでけん」
いう発想やったね。
「盛期中世以降の、中核ヨーロッパの対外拡張は軍事テクノロジーにも支えられていた」
という説の系やと思うけど、
考えて見れば面白いね。
1.築城術・騎士戦術・クロスボウの3対が有効に機能したバルト海
2.築城術と騎士戦術が有効に機能したが、長弓が「発見」されたケルト周縁
3.軍事技術的にはほぼイーヴンな敵に遭遇したイベリア半島
>1390年にランカスター公がリトアニアを攻撃した時に長弓兵を使った記録がある
余談やけど、これヘンリー・オブ・ボリングブルック(後のヘンリー4世)の、
「雌伏10年」の亡命時代の話と違う?
こんなとこで油売っとったんかい。
- 473 :NMR:04/03/06 00:31
- >>458
>それで、このクリフォード・ロジャーズの言う事を真に受けていいのかニャ?
百年戦争について書かれていることはともかく、スイスのパイク戦術について
のロジャーズの分析は不十分と思う。
15世紀後半以降、スイスのパイク戦術や、それを模倣したランツクネヒトなど
大きな役割を果たすので、片手落ちではないかな?
- 474 :NMR:04/03/06 00:57
- >>470
私も読んでみました。
騎士の乗馬は高くつくのですね、普通の馬と比べると3ー5倍するのですか。
発想を変えると、装甲なしで普通の馬を使う兵士(軽騎兵)を
もっと活用する方が効率的な部隊を編成できたでしょうに。
まあ、大本は中世ヨーロッパの騎士は兵士であると同時に封建領主
としての側面があったからでしょうけれども。
普通の農民が軍事的経験を積むようなことをいやがったでしょうから。
- 475 :世界@名無史さん:04/03/06 02:15
- 軽騎兵を活用して成功した奴って天才が多いね。
それだけ運用が難しいのかも。
- 476 :世界@名無史さん:04/03/06 02:34
- >>472
そうそう、そうニャ。
バイユーのタペストリーの弓兵の絵を指して、「これは長弓と同じようなもの」みたいな事が書いてあって、確かにその通りだニャ、とか納得したのを覚えてるニャ。
只この頃の陣形は弓兵が前列にいるか、前列が弓兵と下馬した騎士の混成って感じで、両翼に弓兵を配置する百年戦争の頃の陣形とは違う感じだったニャ。
- 477 :世界@名無史さん:04/03/06 02:36
- >>472
そういう発想だったんだニャ。
いまいち掴みかねたんだが、これでよりよく理解できそうだニャ。
この論文の扱ってるのは、この中だと1だけだニャ。
中世の騎士の戦いのイメージがそのまま現れてきそうな世界だニャ。
騎士戦術のせいで馬の損失が大きいから、獣医や馬の治療法だのを重視していたみたいだし、馬の繁殖なんかも組織的にやってたみたいだニャ。
戦いの背後で行われていた努力が見え隠れしてもええニャ。
- 478 :世界@名無史さん:04/03/06 02:37
- >>473
百年戦争関連の部分は問題なしってことだニャ。
スイスについてはこの論文が百年戦争を対象としている論文だから仕方がない気がするニャ。
質問に答えてくれて感謝するニャ!
- 479 :世界@名無史さん:04/03/06 02:37
- >>474
この論文の対象はドイツ騎士団だから、どうなんかニャ?
ドイツ騎士団は阿部謹也や山田作男の本を読んでると封建領主とは違って、当時としてはけっこう効率よく組織化されていたように見えるニャ。
山田作男,プロイセン史研究序説,風間書房,1982
山田作男,プロイセン史研究論集,近代文芸社,1994
阿部謹也,ドイツ中世後期の世界,未来社,1974
文書主義も徹底してたみたいだしニャ。
これでもそれなりに効率化されていたんじゃニャイかと。
それとも、封建領主のやり方に引きずられてたのかニャ?
それとも、あんがい騎士のやり方を使うのが効率が良かったのかニャ?
今知ってる情報だけじゃ判断できないニャ。
これは、もっと調べてみるニャ。
- 480 : :04/03/06 03:45
- ホントどうでもいいことだが・・
良い意見を述べてると思う。
猫語(ニャ)やめてみないか?
- 481 :世界@名無史さん:04/03/06 11:16
- 日本で、弩が発達しなかった理由は何でしょうか?
そもそも、江戸時代の開国前に存在していたの? 弩・クロスボウ・ボウガン?
- 482 :世界@名無史さん:04/03/06 12:26
- 流行らなかっただけで存在はしていたような。
このスレのどっかに使用した記録が書いてあったはず
- 483 :世界@名無史さん:04/03/06 14:24
- >>481
弩なら弥生時代からある。日本製の。
このスレにも出てたと思う、つかログ最初からよめよ。
http://record.museum.kyushu-u.ac.jp/nippon/4bunsatu/l062.html
シーボルトが書いた日本の武器の一種。
- 484 :世界@名無史さん:04/03/06 14:35
- >>479>>480
そうそう、猫タソぐらい知識があって礼儀正しければ
コテハンを名乗っても尊敬されこそすれ、
いじめられることはないと思われ。
さっさと、コテハンになって猫語は卒業すれ。
- 485 :世界@名無史さん:04/03/06 22:03
- >>483
リンク先の絵は中国の兵法書、又はその写し
シーボルトは勘違いをして日本の兵器として紹介したんだろう。
- 486 :世界@名無史さん:04/03/07 00:06
- >>472やけど、スレの流れに関係あらへんので恐縮ですが、
>>1390年にランカスター公がリトアニアを攻撃した時に長弓兵を使った記録がある
>余談やけど、これヘンリー・オブ・ボリングブルック(後のヘンリー4世)の、
>「雌伏10年」の亡命時代の話と違う?
>こんなとこで油売っとったんかい。
これ間違いや。厳密には亡命時代やあらへん。
リチャード2世との諍いのほとぼりを冷ますちゅう意味合いはあったやろけど。
ところで、>>465で言及されとるニコポリス十字軍には、
ヴァロア・ブルゴーニュ2代目のジャン・サン・プールが参加し・・・敗北のきっかけを作っとるね。
当時100年戦争の小春日和やから、力を持て余した若者が十字軍いう名目で異文化圏に戦争に行き、
飛び道具で甘い汁を吸うたもんもおれば、痛い目におうたもんもおる、と。
- 487 :世界@名無史さん:04/03/07 01:14
- http://record.museum.kyushu-u.ac.jp/nippon/4bunsatu/index-4.html
どうだろうな。
>>485
の言う事は分かるが、これほど克明に分別されてるのに勘違いするかな?
とは思うが。
- 488 :世界@名無史さん:04/03/07 03:11
- 和弓って見た目結構大きいと思いますが、西欧のロング・ボウと威力の差
ってどれぐらいですか?
- 489 :世界@名無史さん:04/03/07 15:45
- >>487
http://record.museum.kyushu-u.ac.jp/nippon/4bunsatu/l062.html
剣の形状が直刀だし、銃も三眼銃などは中国の物。
http://record.museum.kyushu-u.ac.jp/nippon/4bunsatu/l063.html
戦車に乗る兵士の鎧や旗の形状も日本の物では無い。
上の2ページの絵に限れば、元は中国の兵書「武経総要」か「武備志」だと思われ。
- 490 :世界@名無史さん:04/03/08 00:50
- >>484
まあ、暫くは様子を見ていて欲しい。
まだ、なんとなくビビッてるんだニャ。
- 491 :世界@名無史さん:04/03/08 00:51
- >>479 の続きだニャ。
ドイツ騎士団の戦い方についての記述を見つけたのですが、内容的に騎士団スレに書いた方が良いように思うので、向こうに書き込みます。
http://academy2.2ch.net/test/read.cgi/whis/1065707943/l50
- 492 :素人:04/03/08 17:28
- 弓が活躍した時代、エアガンやペットボトルロケットのような、水圧・空気圧を利用した兵器はやっぱり無かったのかな?
吹き矢は空気圧を利用してるけど、もっと強力なもので。
と、思ったら↓こんなのが。
『古代ギリシア発明品ファイル/蒸気砲』
砲身の片方に小さな蒸気室が付いており、そこで水を気化させ、蒸気の圧力で砲丸を発射したという。
文献によると重さ8kgの砲丸を1200m以上も飛ばす威力を持っていたという。
1981年、ギリシアの古代ギリシア技術研究会イオアニス・サカス氏によって実際に再現され、テニスボール大のセメント製の砲丸を
200mも飛ばしたという記録が残っている。これがもし実在したとすれば、歴史上初めて登場した蒸気機関となる。
ってのがあったんですが、特に進化したり広まったりはなかったんですね。やっぱりこの時代、身分の低い人の命はとことん軽いので、
この程度の威力なら人手をかけるほうが安くて手っ取り早いってことでしょうか
しかし発展してたら、火薬登場前にプチ機関銃みたいな事ができたかも?なんて思ってしまう。
- 493 :世界@名無史さん:04/03/08 17:32
- 日本の古式銃に空気銃があって、とても優れていたが高すぎたのでお蔵行きになったらしい
- 494 :世界@名無史さん:04/03/08 18:31
- 貴重な情報、ありがとうございます!
ネットでちょっと検索しただけでは情報が探し出せませんでしたが、
なかなか楽しそうな武器ですねえ
小型・軽量なら、暗殺や護身用、また騎兵の隠し武器とかに良いかも。
歩兵は敵の隊列に突入する前に槍や斧を投げつけてから剣などを抜いて切り込むような戦術を取ることも
あったようですが、突撃する騎兵も軽量で取り回しの良い射撃武器があればそういうことができたかもしれませんね。
騎士の権威が発達した時代のヨーロッパではそれも無いでしょうけど・・・
- 495 :492&494:04/03/08 18:52
- おっと、過去ログではピストル騎兵などの話で盛り上がってましたね、一度読んでたんですが
間があいてたので混乱してしまった・・
銃の登場以前の時代で、弓と長槍でガチガチに構えられても、優秀な騎兵隊が華麗に打ち破るなんていうロマンが欲しいなと思ったりして。
歩兵は連射のきく弓を用いるので不用だが、花形となる突撃騎兵用の、なかば使い捨てのような単発射撃武器があったらなあ、という妄想でした。
- 496 :世界@名無史さん:04/03/08 23:46
- >495
ボウガンを使い捨てるか、槍を投げるかぐらいやろうなぁ
- 497 :世界@名無史さん:04/03/09 18:47
- 投げ槍かダーツだろうなぁ
- 498 :世界@名無史さん:04/03/09 19:31
- 空気銃だったらからくりぎえもんも作ってたはず。
まあ10年以上前の2年の科学の情報だから真偽はわからんが
- 499 :世界@名無史さん:04/03/09 21:07
- 袖箭を大型化するとか。
- 500 :素人:04/03/10 15:43
- >袖箭
これまた初耳です。ありがたや〜。
ググってみたところ、諸葛孔明の作という説で、筒にバネを仕込んで矢を飛ばす武器とのこと。
しかしコイルスプリングの登場はかなり遅めのようですが、どうやって飛ばしてたんでしょうか・・
ttp://www.nhkspg.co.jp/museum/01.html
中国ならこの程度のものがあっても不思議じゃないという気もしますが、
巻きバネがなくとも、袖の中に隠せる筒におさめる別の工夫があるのかも。
木の合板を曲げた石弓は古代中国にあるとのことなので、それをバネにしていたのかもしれませんね。
ttp://www2.nkansai.ne.jp/users/believes/hpdata/sayouhan.htm
こんなのとか
しかしスペツナズ・ナイフでも有効射程が10mほどらしいので、暗殺用の飛距離を超えようとすると
飛行に適した矢を用いるにしても小型で充分な威力を得るのはむずかしそうですね。
>からくりぎえもん
おおおwさすが日本の職人さんは楽しいですな〜
おかげさまで国友一貫斎という人の話にもめぐりあえました。
オランダ製の空気銃を改良し、数十倍の威力にしたり、20連発にしたり。すごいですね。
ttp://www006.upp.so-net.ne.jp/tepponosato/ikkansai/ikkan2.htm
- 501 :世界@名無史さん:04/03/11 07:29
- スタッフ・スリングで火炎瓶投擲。
- 502 :世界@名無史さん:04/03/11 11:44
- スタッフスリングを槍と一体化しても面白そうですね。 さすがに長すぎるかな?
ただ、目の前でいきなり火が燃えさかると自分たちの馬が怖がって
きちんと突撃できないなんてことはないでしょうか?
(逆にそれで乱れるような騎兵なら守備側が火の壁を焚きますかね?)
- 503 :501:04/03/11 12:17
- ……正直そこまで考えてなかった。スマソ。
- 504 :501:04/03/11 13:34
- 謝罪に加えて賠償も。
「1834年、デンマークの発明家で、軍の銃器製造業者でもあったN・J・レブニッツが
実物大の空気機関銃を発明した。デンマーク軍の軍事委員会でテストされ、最高1分間
あたり80発発射できることが実証された。弾丸の初速は従来の火器よりも劣ったが、
それでも250フィート(75メートル)の距離から厚さ1インチ(2.5センチメートル)の松材を
撃ち抜いた。しかしこの銃を実際に軍事的に価値のないものにしたのは、発射に使われる
縦型の空気圧縮機が直径2メートルはあろうかといいう巨大なはずみ車2つで動かされて
いたという点だった。さらに、この巨大な銃を移動するには車輪付きの銃架が必要だった」
(ジョン・エリス「機関銃の社会史」平凡社、1993)
- 505 :501:04/03/11 14:09
- さらに賠償。
>>500
>素人さん
「武当絶技(続集)」によれば、宋の真宗皇帝(在位998〜1023年)の頃に霞鶴道士が四川省
峨嵋山で諸葛孔明の著作「機輪経」を発見、その中に袖箭の製造法も記されていた……と
あるので、諸葛孔明うんぬんは権威付けのための創作で、実際の発明がその頃と見れば
良いのではないでしょうか。
なお、発射筒は銅または鉄の鋳造で作り(一例では直径2.6cmで全長26cm)、中に鋼製コイル
スプリングを仕込み、矢は竹の節が無い部分を箆に使い(一例では全長23cm、太さは細い箸
ぐらい)鋼製の鏃(全長3cm)を付けたものです。
単装の単筒袖箭の他、2連装の双筒袖箭、3連装の三才袖箭、4連装の四象袖箭、6連装の
梅花袖箭、7連装の七星袖箭、9連装の九宮袖箭もあります。
有効射程は100mに達するとされていますが、暗殺用なので毒矢を用いた上での数値かも。
(以上、篠田耕一「武器と防具 中国編」新紀元社、1992より。厨臭い種本で済みません。)
また、バネではなく紐を引っ張って矢を射ち出すものや、筒に鉄か鉛の散弾を入れ遠心力で
振り出すものもあるとか。
- 506 :502:04/03/11 14:29
- >503
いえいえ、素人なのでこの反論も自信ありません。運用の仕方しだいでは有効かもしれませんし
爆音に弱いはずの馬も訓練すればピストル騎兵になれるのなら、これもやればできそうな気がします。
映画やマンガなどでは、騎兵が敵陣の柵の向こうへ紐つきの火炎瓶を振り回して投げ込んで逃げ去る
というのはよく見ますよね。
夜襲や敵の矢が尽きたのを見極めた時など、機動小隊がスキを突いて一気に接近して攻撃する時などには
こうした戦法も実際に行われのかな?
>504
おお!すばらしい!爆発力のある火薬がもっと貴重な存在だったら、きっとこういう武器が一時的にも発達したでしょうねー
昔のサバゲのようにエアタンク背負ったり、今の銃のように、カートリッジ単位で圧縮空気をつめておくとか・・想像がひろがります
そういえば銃の場合、銃兵と防衛用の槍兵がペアになってたのがまもなく銃剣に進化し、効果をあげたようですね。
弓と槍の持ち替えがきかないような重装騎兵も、散兵と突撃兵を兼ねるような武器や戦術が早期に登場していたら、
初期の銃剣のような大きな効果を上げた可能性も、と思いをはせてしまいます。
- 507 :素人=502です:04/03/11 14:48
- 書いてる間に新カキコがw
>505
至れり尽せりの情報、たいへんありがたく拝読させていただきました!
すごいですねー!ネット上ではコイルスプリングはヨーロッパ17世紀の発明、というのも2,3見かけるのですが、
これは車用の話かもしれませんね。
やはり中国は凄い!
種本のほうは私にとって便利で好きなシリーズでいくつか持ってましたが、
これはなかったので早速購入します〜
- 508 :501:04/03/11 14:52
- WW1では発射時の音や煙、使用火薬量を減らそうと、
アセチレンと空気の混合ガスを爆発させる(ドイツ)
ボンベから圧縮空気を吹き込む(オーストリア-ハンガリー)
迫撃砲が実戦投入されてますね。
チェコなんかはWW2でも低反動を目的に空気迫撃砲を試作してますし。
空気砲関連
ttp://www.geocities.co.jp/Technopolis-Mars/5908/zalinski/index.htm
さすがに粘着なのでそろそろ消えます。
またそのうち名無しで……
- 509 :素人:04/03/11 15:31
- こちらこそ長々ともうしわけないです。&多くの楽しい情報をいただいて感謝感激!
空気砲自体は役立たずでも、副作用でさまざまな技術が生み出されたのは面白いですねえ。
- 510 :世界@名無史さん:04/03/12 08:26
- 日本版ダーツの打矢(内矢、短矢)は手で投げるだけではなく、
筒に入れて振り降ろす打法がある。
武板でこれを棒手裏剣で試した人によると、簡単に達人並みの
威力と精度を出せたとか。
これを応用して棒手裏剣を筒(竹?)に収め、一端は塞いで(節を残す)
もう一端は打ち出す際に破れるよう紙の蓋で覆い、矢のように箙や
空穂でまとめて携帯すると良さげ。
- 511 :世界@名無史さん:04/03/12 17:59
- >510
おお、武板の猛者たちの実験ずみw
これなら特別な技術もいらず、コストも安く、大量生産ができ、小型軽量で使い捨てもできる。
またさほど凝った訓練もいらず、目的に応じていろんな弾丸を投げられる、とメリットが大きいように思えますね。
槍投げ器でも良いかもしれませんが、こちらは近距離用に、コンパクトなスイングで高精度に使えそうです。
(ローマ歩兵も中距離は投げ槍で、近距離にはダーツを使ったようです。)
騎兵が敵の槍ぶすまに対して使う場合、右手の槍は重さや時間的に持ち変えるヒマがないならば、
左手に盾と一緒に握りこんで使うといいかも。
(スコットランドの突撃歩兵は右手に剣、左腕に盾と一緒に短剣をにぎっていて、相手の武器を払った後に短剣でも攻撃するらしい)
- 512 :世界@名無史さん:04/03/12 19:27
- >>511
も素人さん?
どうしてもランス・チャージと併用できないと不可?
あとSSでも書かれるつもりですか?
- 513 :511:04/03/12 20:57
- >>512
あ、はい>>500以降、長文投稿を重ねさせていただいてる素人です、
仮想戦記の設定みたいな話で一人で盛り上がってはウザがられると思い、そろそろ名無しにしとこうかと思いまして。
>>SS
恥ずかしながら、それに近い感じです。会社のゲーム企画に少し関わる事もあるので、趣味もかねて
騎士などについて少しずつ勉強中です。勉強の足りない状態であれこれ語るのはたいへんに迷惑ですし、
その他スレ初心者として配慮の足りない事を申し訳なく思っています。
応用できそうないろいろな情報を知るたびに嬉しくて飛び上がってた状態でした(´д`)オハズカシイ
そっち方面のための目的としましては、少数精鋭の騎士団の生存率の向上についての研究です。
はなやかな反面犠牲者が出やすい突撃戦術を主体としながら、主要なヒーロー達を長く生き残らせたいという場合、
その根拠とするために、火薬登場前に存在可能な銃や特殊な戦法は無いか考えていた所です。
ですのでその目的上、ランスチャージとの併用は必須ではありません。
しかしキリスト教を守るガチガチの西洋騎士の場合は飛び道具は信条的に使えないですから、
実際の西洋騎士は歩兵にくらべて戦法は退化していると評されることも多いですね・・
アジャンクールの戦いで、自業自得とはいえ誇り高い騎士が惨殺されていく様にちょっと感情移入してしまった事もあります。
もっとも、過去ログや手元の資料によると敗因はロングボウを侮ったことではなく、地形や運用の問題が大きかったようですね。
- 514 :例のにゃあにゃあ:04/03/13 17:05
- >>513
騎士の戦死者って意外に少ないニャ。
1066から1346年を封建騎士優位の時代と呼ぶ事があるニャ。
この説に反対している研究者も多いとあったニャ。
1127年のフランドル戦争だと千人の騎士が戦って戦死者は一人、
ブーヴィーヌの戦いではフランス側の騎士の戦死者は三千人中の二人で、負けたドイツの方は1500人中、70から100人、
1217年のリンカンの戦いだと三人、
1119年のブレムールの戦いでは900人の騎士が参加して戦死は3人だけニャ。
ここまでは下の論文にあるニャ。
http://www.deremilitari.org/RESOURCES/ARTICLES/rogers.htm
1298年にイギリス王エドワード一世が槍兵を中心としたウィリアム・ウォレス率いるスコットランド軍と戦ったファルカークの戦いの時のエドワード一世側の騎士の戦死者は一人だけで、それ以外の兵士の死傷が二千人に及んでいるニャ。
戦死した騎士はテンプル騎士団のマスターとあるニャ。
馬は記録にあるだけで百十頭死んでるニャ。
多分この二、三倍の馬が戦死したみたいだニャ。
上の数値はイギリスの支払い台帳を元にしてるから当時の史料としてはかなり信頼できる数値だそうニャ。
michael prestwich, edward I,london,1988,p.481
敵の騎士を殺さないで、捕まえようとするのは、捕まえて親類から身代金をせびり取る方が儲かるからみたいだニャ。
騎士同士の戦いが突撃戦になりやすいのは、その方が敵の騎士を捕まえやすいからみたいだニャ。
- 515 :世界@名無史さん:04/03/13 17:30
- 紋章官も大忙しってわけか
- 516 :素人:04/03/13 20:17
- >>514
おぉお!なるほど!
アジャンクールの戦いでは、報復を恐れた英軍は王の命令により、落馬して身動きのとれない
騎士を庶民の兵たちが殺していったとのことですが、英軍側も貴族身分の人たちは名誉をかけて戦ったフランスの騎士を
殺したくなかったようですし、そうでなくとも本来は人質としての価値のある人は捕らえて利用したほうが良いということですね。
地獄の沙汰も金次第(*´Д`)・・
それにしてもすごい生存率ですね・・キリスト教会による騎士に対するクロスボウ攻撃の禁止や、
弓矢の威力(プレートメイルを軽々打ち抜く)などの実験データからのイメージがあって、これは本当に意外でした。
落馬して後ろの馬に踏まれたりもしたでしょうけど、いやはや死なないもんですな・・
他にも、戦場の医療のレベルの問題で、アメリカの南北戦争のようにケガ人の放置による死者
が出るとも思ったんですが、銃創ほど深刻なケガは少なそうですし、大金を呼べる貴族の人質とあれば
治療にも力が入りますよね・・
貴重な情報、ありがとうございます!英論文もがんばって読んでみます〜
- 517 :NMR:04/03/13 23:53
- >>514
>騎士の戦死者って意外に少ないニャ。
>1066から1346年を封建騎士優位の時代と呼ぶ事があるニャ。
...
>1298年にイギリス王エドワード一世が槍兵を中心としたウィリアム・ウォレス率いる
>スコットランド軍と戦ったファルカークの戦いの時のエドワード一世側の騎士の戦死者は
>一人だけで、それ以外の兵士の死傷が二千人に及んでいるニャ。
この生存率の違いは、身代金という文化的要素もあったでしょうが、
元来騎兵は突撃も華々しいが、不利になって(歩兵を置き去りにして)
逃げるときも早いという要素があるためじゃないですか?
# 敗走しかけた歩兵の秩序を取り戻し、再び戦線を立て直すよりも、
# 敗走しかけた騎兵の秩序を取り戻す方がはるかに難しい。
で、歩兵から騎兵に対する期待とともに不信感もある。
その不安を取り除くためもあって、イングランドは長弓兵と
下馬した騎兵の組合せで長弓兵の士気を高めたとも聞きます。
- 518 :NMR:04/03/14 00:11
- 無論戦傷の悪化による死者もあるが、戦場および行軍中の不衛生な状態での
病死も多かった。
20世紀に入ってからでもアメリカースペイン戦争ではマラリアによる死者が
戦闘による死者を大きく上回っていた。
アジャンクールの戦いの直前でもイングランド軍の多くの兵士が下痢で
消耗していたとある。
この種の消耗のかなりは、行軍中のキャンプでの注意(便所の適切な設営、
沸騰した水を飲むことなど)で避けられるが、なかなかそこまで規律ある
軍隊は珍しい。
# 古代ローマ軍はこの種の注意で戦闘以外の損耗避けたというが。
- 519 :NMR:04/03/14 00:16
- 補足
>>518
は
>>516
の
>他にも、戦場の医療のレベルの問題で、アメリカの南北戦争のようにケガ人の放置による死者
に対する返答でした。
- 520 :世界@名無史さん:04/03/14 00:17
- 「中世の傭兵戦争で死亡率が低い」というデマを流したのは
ニッコロ殿の陰謀でござるよ
- 521 :素人:04/03/14 16:30
- >>517-518
ありがとうございます。
アジャンクールの場合は英軍の圧倒的な数的不利と、敵地での川を挟んだ行軍のかけひきの問題もあったかもしれませんが
ローマ時代の歩兵より衛生状態が悪いとは、徴用兵のつらさでしょうかねえ(涙
戦術書などはあったようなので、研究不足や戦術の退化というよりは、
ローマのように大資金をかけてキッチリと訓練した専業の軍隊を常備するのが難しく、
規律その他のレベルを高くすることができないということでしょうか。
投石器で死体を投げ込むなど、疫病の恐ろしさは当時から認知されていたようですが、
それでも衛生を保つのは難しかったのですね。
ロングボウの射手も、弓は日常から相当練習していたものの、ふだんは別の仕事をしているので
行軍などの組織的訓練は不十分だったかもしれませんね。
># 敗走しかけた騎兵の秩序を取り戻す方がはるかに難しい。
うーむ、これも言われてみればナルホドですが、いままでまったく意識してなかった事です。アリガタヤ アリガタヤ〜
歩兵は後ろから味方の剣や弓に脅されているケースが多いですし、
逃げたいときに逃げられる騎士と違ってつらい立場なのですね。
- 522 :世界@名無史さん:04/03/15 16:29
- http://www.hobbyterra.com/hm.asp?idHm=1
これはただのヒストリカルモデルだけど、
弩持った騎兵はそんなに珍しい存在でも無かったはず。
- 523 :例のにゃあにゃあ:04/03/15 23:26
- >>516
まだ全部は読んでないけど、下の論文見ると1300年以降の戦いでは捕虜を取る事にそれほど価値があるとは見られていなかったみたいだニャ。
アザンクールの戦いでも、捕虜を身代金取らないで解放したり、処刑したりしてるみたいだニャ。
http://www.findarticles.com/cf_0/m0293/468_116/79334667/print.jhtml
だけど、捕虜の身代金ってどのくらい魅力的だったのかニャ?
どうやって、調べたらいいのか今は分からないニャ。
- 524 :例のにゃあにゃあ:04/03/15 23:28
- >>517
どうなんだろう。わからないニャ。
馬で逃げたから死なずに済んだのかニャ?
あの論文によると、リンカンの戦いで死んだのは三人だけど、捕虜は四百人に達したとあるニャ。
ブーヴィーヌの戦いでは神聖ローマ皇帝以外の有力諸候、フランドル伯、ブーローニュ伯、ソールズベリ伯などはみんな捕まったみたいだニャ。
だけど歩兵は手当たり次第に殺されたようにも見えるし、単に追い散らされただけにも見えるニャ。
ブーヴィーヌの戦いについては下の本を見たニャ。
ジョルジュ・デュビー,ブーヴィーヌの戦い,平凡社,1992
ファルカークの戦いは敵を大きく迂回した騎兵隊の突撃で始まってるニャ。
スコットランド軍の主力は4つの槍兵集団で、各集団の周囲に騎兵と弓兵を配置していたニャ。
騎兵隊は背後からスコットランド軍を攻撃して騎兵と弓兵を追い散らしてから、次に創兵隊を攻撃したけど、攻撃に失敗して退却したニャ。
次にイギリス軍は弓攻撃に切り替えて、敵の陣形を動揺させてから再び騎兵隊を突撃させて、スコットランド軍を撃ち破ってるニャ。
歩兵はなにをしていたか、はっきり書いてなかったけど、たぶん正面から突撃を行って直ぐに退却したみたいだニャ。
囮にされたのかニャ?
これはサー・オーマンの構成した戦闘像で、プレストウィチによると迂回したのは騎兵隊じゃなくて歩兵隊だと言ってる史料もあるみたいだニャ。
sir sharles oman, a history of the art of war in the middle age vol.2,london, 1978(first ed.1898),pp.78-80
他の戦いはまだ分からないニャ。
- 525 :NMR:04/03/16 13:23
- >>524
>馬で逃げたから死なずに済んだのかニャ?
まあ、そこまで強い主張はしませんが、その要素もあったということで。
http://www.deremilitari.org/RESOURCES/ARTICLES/rogers.htm
にも
"The mobility afforded by his horses, in addition to its obvious strategic value,
enabled him to pursue a defeated enemy effectively,
to flee rapidly if himself defeated,
and to avoid unwanted battles with slow-moving infantry forces."
「馬が与えた機動性により、明白な戦略的価値に加え、
敗北した敵を効果的に追撃したり、
自分自身が敗北した時素早く逃げたり、
ゆっくりと移動する歩兵部隊と不必要な戦闘を避けることが可能になった。」
とあります。
戦闘の損害は、主要な戦闘の最中より、秩序を乱した敗者に対する追撃、
落ち武者がりの方がずっと多きいのは中世に限らず、古代、近代の戦闘でも
共通する要素ですね。
# 第一時世界大戦のような塹壕は別ですが。
>ファルカークの戦いは敵を大きく迂回した騎兵隊の突撃で始まってるニャ。
その前後のスターリングブリッジの戦い(1297)、ロウドン・ヒルの戦い(1306)、
バノックバーンの戦い(1314)が抜けているのが気になりますが?
# つまり、騎士の側が大きな損害だした例を無視していないか?
年代は
>1066から1346年を封建騎士優位の時代と呼ぶ事があるニャ。
だし。
- 526 :NMR:04/03/18 00:10
- >>514
>敵の騎士を殺さないで、捕まえようとするのは、捕まえて親類から身代金をせびり取る方が儲かるからみたいだニャ。
という慣習はいつから始まったのでしょうね?
貨幣経済が麻痺したことで封建制度が発達したと聞きますが、
じゃあ身代金をどうやって調達するか?
身代金という慣習は商業の復活以降なのか?
それともそれ以前にも「牛百頭分」とか取り引きしていたのか?
- 527 :例のにゃあにゃあ:04/03/18 18:21
- 弓の話から思いっきりずれてきたから、騎士の集団の話として騎士団スレに移動するニャ。
http://academy2.2ch.net/test/read.cgi/whis/1065707943/l50
- 528 :例のにゃあにゃあ:04/03/18 18:31
- >>526
貨幣経済や封建制云々は、持ち出さない方が無難だニャ。
ピレンヌ他,古代から中世へ,創文社,1975(original ed.1922)
これ見るとわかるけど中世に於ける商業の衰退云々を言い出したピレンヌの説が出た当初からその説についての追従論に異論反論が現れていて今に至るも議論が続いている見たいだニャ。
残念だけど、今の我が輩の能力ではそこまで話を広げられても困るだけだニャ。
今言えるのは、身代金をどのように払ったか疑問があるのならそのような主張を持ち出したロジャーズに聞いてくれと言うくらいしかできないニャ。
もし、もっと調べる必要があると思うなら、貨幣スレに持っていった方がよいと思うニャ。
http://academy2.2ch.net/test/read.cgi/whis/1038211373/l50
だけど、身代金の制度が現れてきたのがいつなのかは面白そうな話だニャ。
たしか、ロジャーズの論文の根拠の一つにあげられていた Verbruggen, Art of Warfare はガッコの図書館で見た覚えがあるから調べてみるニャ。
- 529 :世界@名無史さん:04/03/20 20:06
- いまテレビで、プロゴルファー片山晋吾選手が
厚さ10cmの氷柱に対してゴルフボールでこれを打ち抜く、というのをやってました。
7メートルの距離からドライバーショット。 ショットの初速は時速290kmだそうです。
一球目はヒビが入っただけで跳ね返されましたが、氷柱も新しくした2球目で、ボール大の穴を空けて貫通。
やはり速度が速いとなかなかのパワーがありますね。
野球のピッチングとサッカーのシュートはプロによるものではないものの、いずれも歯が立たなかったらしい。
- 530 :世界@名無史さん:04/03/21 10:02
- ボールの硬さとかはいいのか?その実験。
- 531 :世界@名無史さん:04/03/21 14:24
- >530
硬さが最重要だと思われ。
野球の硬球大のゴルフボール作って投げさせりゃ割れると思う。
- 532 :世界@名無史さん:04/03/23 23:41
- 厚さ10cmなら、野球のボールでもいけそうだが。
当たらなかっただけじゃない?
- 533 :世界@名無史さん:04/03/24 15:29
- 当たってたよ。
- 534 :世界@名無史さん:04/03/28 12:10
- その場面見てみたかった〜
- 535 :世界@名無史さん:04/03/31 07:01
- その実験だが、反射弾が出てかなり危なっかしかった。
ゴルフボールの時は防護用の板をゴルファーの前に用意してたし・・・
それとゴルフのプロでも一発貫通はできず、一回目でヒビの入った
氷にぶちあてて貫徹してた。5cmのは一発貫通してたが。
- 536 :世界@名無史さん:04/04/01 21:12
- 世界史板住人って偉そうな話する割にはちゃんと論拠やソース示さないよな。
史料とか研究論文とか。
- 537 :世界@名無史さん:04/04/02 00:36
- >>536
そうかね?
見るスレッドよりけりか?
このスレは比較的にソースは出してると思ったが。
- 538 :世界@名無史さん:04/04/02 00:57
- >>536
そんな風に批判する割にはちゃんと論拠やソース示さないよな。
該当レスとか。
- 539 :世界@名無史さん:04/04/02 01:28
- 所詮2ちゃんだしな
- 540 :世界@名無史さん:04/04/02 14:15
- みんな半ば憶測で言ってんだから典拠示すと立場が悪くなるんだよ
- 541 :世界@名無史さん:04/04/02 16:55
- 論文に注付けるために読み返すと、内容が記憶と微妙にちがってた、
なんてことはあるからなあ。だからスレに出す話はうろ覚えだよ。
信用すんな。
- 542 :例のにゃあにゃあ:04/04/02 23:21
- >>541
もの凄く力強く同意するニャ。
我が輩も漠然とした記憶だけで書いたレポートに注付けようとしたところで、
文献の読み違いや読み落とし見つけて、よくアワアワしてるニャ。
だから、最近は読みながら書いて、直ぐに注付けたりしてるニャ。
ここに書き込む時はツッコミが激しいから、読みながら書くようにしてるニャ。
- 543 :世界@名無史さん:04/04/08 23:11
- すいません。アーネスト・ヴォルクマン著「戦争の科学」を読んで、
イングランドの長弓の威力に驚愕したクチです。
「(中略)あっという間に数百名の騎士が倒された。フランスの騎士たちは
わが眼を疑った。百八十メートルの彼方から放たれた敵の矢は、最強の
甲冑をあたかも紙であるかのように貫いていたのだ。」
このスレ読むとその威力に否定的なカキコが多いんですが、それがホントなら
この本の第二章の前半(長弓・長弓の科学)の項ははまったくの誇張というか捏造に・・・。
- 544 :世界@名無史さん:04/04/09 22:48
- 実際アーチェリーの弓持っているけど
フライパンぐらいは軽く打ちぬけるよ。
長弓の威力は本当だと思う。
- 545 :世界@名無史さん:04/04/09 23:11
- 長弓は威力や精度では明らかに弩に劣る
イングランドの長弓戦術の真の恐ろしさは威力ではなく
その火力集中による突撃破砕射撃の弾幕密度にある
- 546 :世界@名無史さん:04/04/10 14:21
- >>544
歴史群像の別冊か何かで
治承・寿永の乱で使われた弓を再現していましたが、
遠くからフライパンを射抜いていました。
正確な距離は忘れた・・・。
しかも世界史じゃなくてスマソ。
- 547 :世界@名無史さん:04/04/10 21:26
- >545
弩は連射できんから野戦とか会戦じゃ使い物にならん
つうのも百年戦争でイングランドが善戦した理由だと思う
- 548 :六:04/04/11 00:22
- 長弓、弩、鉄砲の射程と威力&連弩の存在についてたまたま調べて本に記述が
あったんで書き込んどくね。
- 549 :六:04/04/11 00:30
- 明末の『天工開物』(宗応星著)によれば、
1.最も強力な弓の射程距離は200歩(317メートル)
2.最も強力な弩の射程距離は50歩(79.25メートル)で、射程距離から1歩でも
離れると極端に威力が落ちて、絹一枚貫通できないんだって。
- 550 :六:04/04/11 00:47
- じゃあ、なんで弩が必要かって話なんだけど。
1.射速は弓の10倍で
2.貫通力は弓の2倍なんだって。
3.(矢を装填した状態で待機でき、)城塞の防衛戦に向く
といった利点があったから必要だって。
4.は私見なんだけど、4.弩は弓に比べて腕力が必要ないってこと。
例えば、英のロングボウマンは育成に時間がかかったんで
結局欧州の戦争で主役になれなかったわけやし。
- 551 :六:04/04/11 01:00
- そんでもって、明代の連弩には
1.神臂弩・克敵弩というのがあって、これは2〜3本の矢を同時に発射する
弩だったみたい。で…
2.諸葛弩というのが10本の矢を装填して、発射するごとに矢が装填される
連発式の弩なんだって。でも、射程は31.7メートルと短くて、実戦向きの
弩じゃなくって、対泥棒用の護身武器に使われる程度だそうです。へぇー
- 552 :六:04/04/11 01:14
- そんで次に火砲の射程距離いっきまーす。
1.銅鋳造の西洋砲は射程が285.3メートル
2.防衛戦用の鉄鋳造のオランダ式砲は1141.2メートル
たぶんどっちも大砲かなぁ?
両方とも射程内で当たれば人馬は木っ端微塵(ギャ〜、えぐ過ぎ!)
大将軍(中国の巨砲)、仏郎機(水戦用)は射程の記述わかんないから
省略して…
- 553 :世界@名無史さん:04/04/11 01:23
- >六
お前がAfoだってことは十分承知してるつもりだが、それにしても
>1.最も強力な弓の射程距離は200歩(317メートル)
>2.最も強力な弩の射程距離は50歩(79.25メートル)で、射程距離から1歩でも
と
>じゃあ、なんで弩が必要かって話なんだけど。
>1.射速は弓の10倍で
との両立が物理法則と矛盾してるぐらいのことはわからんのか?
なぜ射速が十倍なのに距離的には1/4しか飛ばないんだ?
お前が「ゆとり教育」の産物なのか、それともリア厨なのかはわからんが。
- 554 :六:04/04/11 01:24
- 3.狩猟用の鳥撃銃(鳥銃)の記載は詳しくて…
射程47.55メートルで鳥はバラバラって、それ猟じゃないっちゃ!
射程79.25メートルで鳥の原形をとどめる。うーん(-_-;)
射程158.5メートルでは威力はまったくなし。って書いてます。
補足で銃身の長い鳥撃槍の最大射程は317メートルに及ぶそうです。
なるほどねぇ。
- 555 :世界@名無史さん:04/04/11 01:29
- >>547
>弩は連射できんから野戦とか会戦じゃ使い物にならん
後のマスケットの発射速度を考えればその考えにはいささか同意しかねる
- 556 :例のにゃあにゃあ:04/04/11 01:31
- もしかしたら、割り込んじゃうかもしれないけど、横からごめんニャ。
西洋だと、15世紀の巻き上げ式で金属ボウの軍用クロスボウは、
45度の角度で発射した場合で最大飛距離が350メートル、
浅い角度での有効射程が64メートル、水平射撃時には45メートルだニャ。
14世紀の主流は両手引きの木製ボウで、最大飛距離が180メートルだニャ。
イギリスの長弓は木製ボウよりも射程は長いが、金属ボウよりは短いニャ。
騎乗から使ったり狩りに使うタイプの金属ボウの小型クロスボウは、
最大飛距離が250メートル、有効射程が45メートルだけど、
打ち抜けるのは小型の動物くらいで武装した人をうち倒せるかどうかは?だニャ。
軍用とは矢が違うみたいだニャ。
sir-ralph payne-gallwey, the crossbow,london, 1903,pp.5-6,20-22
このトピでも何度か紹介してる本だけど、著者はクロスボウコレクターのイギリスの貴族だニャ。
実際に当時のクロスボウを再現したりして実際に使った結果から算定した値らしいニャ。
- 557 :六:04/04/11 01:45
- 放物線をかく弓の起動に対して、弩の矢は直進してより強い空気抵抗を
受けます。加えて、弩の矢は弓に比べて短く、羽の形状から空気中では
不安定で早く威力を失うため、射程は短くなります。
一方、機械式もしくは梃子の原理で巻き上げてるんで、威力は弓に比較
して、弩の方が高くなるんです。
ほんと、個人攻撃は感心しないっちゃね。それと少し理系の勉強したら
どうでしょう?食わず嫌いはいけんよぉ。
- 558 :六:04/04/11 01:48
- 軌道が変換ミス…(TロT)
ネコ語さんの資料もかじっとこ♪サンクス☆
- 559 :m:04/04/11 01:49
- 非公開部分
http://www.spiegel.de/video/0,4916,2549,00.html
- 560 :世界@名無史さん:04/04/11 02:16
- 矢羽の形状などどうにでもなるし、そもそも直進するほうが
空気抵抗を受けるというのは信じられない
そもそも弩だって弾道が放物線になるように仰角をかけて撃てるし、
長弓だって水平弾道で撃てる
全然説得力を感じないな
それ以前に命中率で格段の違いがある曲射弾道と水平弾道を比較している
時点で意味がない
弩でも弓でも銃でも遠くの目標を射撃する場合は仰角をつけて撃つだろうし、
目標が近ければ水平に構えて撃つものだ
- 561 :六:04/04/11 14:13
- 放物軌道=斜方投射は、水平方向に等速直進運動し、鉛直方向に鉛直投射運動します。
簡単に言うと、軌道は発射後に頂点に到達する弧をかいて落ちます。蛇足になるけど、
45度の斜角が一番飛びます。
直進軌道=水平投射は、水平方向に等速直進運動し、鉛直方向に自由落下運動します。
こちらの軌道は発射時点が頂点で、ひたすら空気抵抗を受け落ちるだけになります。
- 562 :六:04/04/11 14:22
- クロスボウガンはもともと構造上斜角がつけにくいんで時代が下ると
最初から台座に45度の傾斜をつけるんですが…効果は?どうなんかなぁ?
あと、矢を台座に固定する機構のために矢羽や矢の形状は限定されちゃうんです。
- 563 :六:04/04/11 14:30
- もっと根本的に…空気抵抗は速度の2乗に比例なの。
つまり、初速の速い威力のある弾ほどより強い空気抵抗を受けるわけ。
ソフトボールの球は速いほど軽いのと同じっちゃ。
思いつきだけの批判の為の批判はやめなよ、大人気ないなぁ(ーへー;)
- 564 :六:04/04/11 14:32
- 重要なとこ書き落とし…
威力の高いクロスボウガンの方がより強い空気抵抗を受けて
急速に威力を失うんですよ
…です。
- 565 :世界@名無史さん:04/04/11 16:19
- やれやれ、直進するほうが空気抵抗が大きいとか、初速が大きいから空気抵抗が大きいとか
ころころ持論を変えるのはいかがなものだろうか
初速が大きければより空気抵抗を受けて射程が短くなるというのは
明らかに矛盾しているのだが、罵倒の文句をひねり出すのに夢中で気づいていないのかな?
現代の火砲が射程を延伸するために初速を上げようと様々な改良を施すのと同様に、
弓や弩も射程を伸ばしたり精度や威力を向上させるために、弓部を大型化したり
材質を改良したりして初速を上げようと工夫をこらしているのだが
- 566 :六:04/04/11 17:00
- 科学知識が無いって悲しいっちゃね。
ずっと弩の方が空気抵抗の大きい理由を羅列してるだけなのに、
どうやったら変節したようにとれるのかな?
世界史や物理学だけじゃなくて、日本語も苦手な人?もしかして?
- 567 :世界@名無史さん:04/04/11 17:37
- >放物線をかく弓の起動に対して、弩の矢は直進してより強い空気抵抗を
>受けます。加えて、弩の矢は弓に比べて短く、羽の形状から空気中では
>不安定で早く威力を失うため、射程は短くなります。
この文を読むに、弩は空気抵抗が大きいから弓より射程が短くなると主張してるようだが?
ところで空気抵抗の大きい矢羽とはどういう形状なのかな?
- 568 :世界@名無史さん:04/04/11 17:45
- まあ初速で10倍も違うのに、射程が1/4というのは明らかに物理の法則を超越してるのだが(苦笑
- 569 :世界@名無史さん:04/04/11 17:51
- 変なコテ付けてsageないで書き込んでるだけでNGワードだな
- 570 :世界@名無史さん:04/04/11 18:00
- 弩も弓も、用途や技術レベルに応じて種類やサイズは勿論、威力も射程も精度も千差万別
両者の違いは、発射に必要なエネルギーを人力に頼るか梃子等の装置に頼るかでしかない
中世ヨーロッパにおいて、携行可能な火器や投射式冷兵器の射撃戦の戦闘距離は
直接射撃を行う関係上、百〜百数十メートル程度で、二百メートルを超えることは滅多になかった
イングランドの長弓戦術は純粋に公算射撃を行うので仰角をかけて射撃できることから
従来の弩や手銃よりも戦闘距離は幾分長かっただろうが、それを戦場で実現するためには
いくつもの要件をクリアしなければならない
決してイングランドの長弓がイタリアやドイツの都市で製造された弩よりも
長距離で貫通力が勝っていたわけではない
本来、イングランドの長弓戦術がフランスの騎兵ではなくスコットランドの槍兵密集陣に
対抗するために編み出されたことは長弓戦術の戦術的意義を考察する上で注目に値する
- 571 :世界@名無史さん:04/04/12 04:48
- 素人でただの推測だけども。
矢が降ってきている状態では、たとえ装甲ではじき返せるとしても
落ち着いて陣形を組んだり、会議をしたり、昼飯を食ったりは
できないだろうと思う。
攻撃する側は、防御側の射程外で攻撃の準備をし、
攻撃を始めたら、弓の射程内ではじっくり活動することは許されない。
そうやって、攻撃側の自由度を拘束することに、
野戦での弓矢大砲の意義はあったんじゃないのかな。
イングランドだけでなく、古代のペルシアとかもやってた気がするけど、
なんで英国のロングボウだけが騒がれるんだろう。
- 572 :世界@名無史さん:04/04/12 05:04
- あと、ひたすらあほらしいんだけど、
>561
・なぜ斜方投射では空気抵抗を受けないのか
・なぜ斜方投射では45度が最も飛ぶのか
・空気抵抗のある矢やボルトが、
等速直線運動をするにはどのような条件が必要か
>563
・速度の自乗に比例する項に対して
速度に比例する項を無視できる理由は何か
・「威力のある弾」の威力とは何か 単位は?
わかってると仮定して物理の問題
高さhからある速度vで水平に矢を射出した時、
到達した距離はlであった。
同じ矢を速度10*vで射出した時の到達距離l2を求めるために
必要な物理量を列挙せよ。
- 573 :世界@名無史さん:04/04/12 21:17
- 弓や弩が欧州で最後に使われた戦争はなに?
- 574 :世界@名無史さん:04/04/12 21:49
- 今でも矢文を使ってたりするんじゃね?
- 575 :世界@名無史さん:04/04/13 07:16
- ランボーも使ってたしな!
- 576 :例のにゃあにゃあ:04/04/14 21:06
- >>543
sir charles oman, a history of the art of war in the middle age vol.2,london, 1978(first ed.1898),pp.143-144
これがなにを根拠にしてるかが分からなかったんで調べてみたんだけど、
ここまで長弓を過大評価しているかもしれない、歴史系の本は上のサー・オーマンくらいしか見あたらなかったニャ。
オーマンはクレシーの戦いでのフランスの損害の大半は長弓によるものだと評価しているニャ。
但し、弓がどこまで強力な物だったかははっきり書いてないニャ。
というより、見つけられなかったニャ。
>>556にも書いたけど、長弓より威力が強い金属ボウの大型クロスボウですら、有効射程は60メートル足らずだニャ。
ttp://www.deremilitari.org/RESOURCES/ARTICLES/ekdahl.htm
エークダールの論文によるとクロスボウは敵を威嚇する目的で200メートルの距離から射撃を開始するけど、
これは威嚇が目的でこのために矢に飛ぶ時に音が出るように細工がしてあったみたいだニャ。
実際の戦闘距離は80メートルみたいだニャ。
鎧はと言うと、上の論文によるクロスボウの恐ろしさはよく知られていただけあり、
アザンクールの戦いが行われた15世紀の鎧はクロスボウや弓に対する防御を念頭に入れて発達したもので180メートルで、
紙のように打ち抜けるほど弱くなかったみたいだニャ。
- 577 :例のにゃあにゃあ:04/04/14 21:06
- john keegan, the face of battle, pimlico, 1991, pp.90-94
キーガンによるとアザンクールの戦いの時にイギリス軍は270メートルの距離で射撃を開始したけど、
これによる被害は殆どなく、フランス軍が前進してきた時にも水平射撃で鎧の隙間なんかを、
ねらい打ちしてようやくうち倒せるって感じで鎧を簡単に打ち抜けるってほどじゃなかったみたいだニャ。
それで、弓だけではフランス軍の前身を阻止できずに歩兵同士の戦いに移行したニャ。
>>353 で実際に弓の威力を実験した番組が紹介されてるニャ。
この手の実験は昔からちょくちょく行われてきたみたいで、キーガンなんかその手の実験を元にアザンクールの戦いを分析したりしているみたいだニャ。
とりあえず、180メートルの距離で長弓が甲冑を紙のように打ち抜くとは、考えづらいってことになるみたいだニャ。
但し、捏造とか何とかとは考えない方がいいと思うニャ。
この手の学説って論争が激しくて、明確なファイナル・アンサー、最終結論って出し難いみたいなんだニャ。
我が輩もなにを信じていいのやら、困ってるところだニャ。
- 578 :AIRSHIP:04/04/14 21:42
- 4月17日(土)1300から、台東区墨田公園で流鏑馬が行われます。
興味がある人は、行って見たら如何ですか。
駅は、浅草から、場所的には吾妻橋と言問橋の間の隅田川沿い。
- 579 :世界@名無史さん:04/04/14 22:40
- >575
ランボーが射たあの矢は実在するの?
- 580 :世界@名無史さん:04/04/15 20:22
- >>551
神臂弓は元や明の時代には既に実態不明になってたらしいが。
連弩なのかどうかすら、誰も断言はしてないとはず。
ついでに神臂弓→克敵弓→神勁弓、と強化改良されてったみたいだな。
>>562、>>564
・・・クロスボウガン?
クロスボウかボウガンだろ?
もまえはモンハンプレイヤーか?
- 581 :世界@名無史さん:04/04/15 22:50
- 神臂弓は中国におけるバリスタって意見もありますね。
- 582 :580:04/04/18 20:21
- >>581
そうか、>>562と>>564はバリスタと言いたかったのかも知れんなw
それはそうと、確かに? 神臂弓はかなり強力らしいな。
とは言え、確証や正体の正確な情報は今のところどこにもないのか・・・。
実物がどっかで出土でもしないだろうかな?
- 583 :Krt:04/04/24 14:17
- 以下の話は本来なら鎧スレ向きかも知れないのだが、見るとむしろこちらの方で何度も
話題に上りながらも立ち消えしてしまった話のようなので、ここに書かせてもらいたい。
それは、<<西洋の中世から近世にかけて用いられた武器の威力はどの程度のものなのか
そして鎧はその攻撃にどれぐらい耐えられたのか>>という基本問題である。
以下の叙述については下記の本が主なネタ元だが、上記のテーマに関心が深い人には
購入を勧める。かなり高価(279$)だとはいえ科学史畑出身の著者による大判で954p.の
この本には、質と量の両面で十分値段に見合った情報が詰め込まれていると思うからだ。
Williams,Alan:The Knight and the Blast Furnace:A History of the Metallurgy
of Armour in the Middle Ages & Early Modern Period:Brill:2002:90-04-12498-5
(以下における参照及び引用で「Williams, p.○○」とあるのはこの本のことである)
私はこのスレの諸氏ほど鎧や武器、及び戦史や戦術に明るくないので、不十分な記述も
多々あるかと思うがその点はご容赦願いたい。だがこと金物としての鎧の強度と武器との
力関係に関してならば、きちんとmechanical testを行った上でのシミュレーションに
基づいて書いているこの本の方がネット上や邦語文献の情報よりも信頼性は高いと思う。
- 584 :Krt:04/04/24 14:17
- ではまず装甲用金属について基本的な事実を確認しておこう。対象は銅と鉄である。
基本的に装甲用金属の強度を高める方法は、成分の工夫、鍛造、熱処理の三つである。
まず銅に関して言うと純銅の硬さは40VPH(Vickers Pyramid Hardness(kg/mm^2)だが、
錫の添加によってその硬度は増加し錫を10%含む青銅の場合110VPH程度にまで達する。
さらに銅及び銅合金は冷鍛が硬度向上において効果的であり、純銅を厚さが70%減少
するまで冷鍛を行うと硬度は約100VPHに高まるし、青銅の場合も同様に冷鍛によって
硬度は増大し錫10%の青銅では270VPHに達する。(Williams p.5f.)
なお銅合金の場合、焼き入れによる硬度の向上が可能なものと(ある種の黄銅系合金)
逆に柔らかくなってしまうもの(銅ーアルミ、銅ー金系)があり、青銅は錫の量にも
拠るが、錫が7-8%を超えるものでは急冷でかえって柔らかくなる可能性があるようだ。
(参:鹿取一男:工芸家のための金属ノート p.28f.:アクネ社:4-900041-03-3)
これに対して鉄はどうかというと、実は純鉄の硬度は60-80VPH程度に過ぎない。
だがこれに炭素を吸収させる事で漸次硬度が増すのは周知の通りで(いわゆる鋼鉄)、
空気中で徐々に冷まされた炭素1%含有の鋼鉄の場合、硬度は230VPH程度に達する。
(ただ昔の鉄はスラグが多いため脆いが硬度に関しては低炭素でも100VPH以上あった)。
- 585 :Krt:04/04/24 14:18
- だが鋼鉄といえど、このままでは必ずしも鍛造された青銅に硬度の点で及ばないことが
わかるだろう。実際、前6世紀ギリシャの9-11%の錫を含んだ青銅鎧の史料は平均で
155VPHを示しており、これは16世紀のドイツで低炭素鋼によって作られた大量生産の
兵卒用甲冑(munition armor)の硬度に匹敵するほどなのである。(Williams, p.8)
従って鎧の素材としての青銅が鉄に駆逐された原因としては、古代においてはコスト、
特に近東の資源が枯渇して以後はイギリス南部まで赴かざるを得なくなったことによる
錫のコスト高に帰因する面が大きいと思われる(刃物ではなく鎧の素材としての話)。
(cf.Embrey,P.G.& Symes,R.F.:Minerals of Cornwall & Devon p.16f.:British Museum)
だが鋼鉄の実力はこんなものではない。もちろん鉄にも鍛造は効くが、鋼鉄の場合、
焼き入れという遙かに効率的なやり方によって大幅に硬度を増す事が出来るからだ。
即ち800-900度に熱した鋼を水で急冷することにより、僅か0.1%程度の低炭素鋼ですら
約300VPHにまで、そして炭素含有量を増すにつれ硬度は上に凸の放物線を描いて増大し
炭素1%の鋼では1000VPH近くに達するのである。だからスラグの多い昔の鋼でも容易に
300-700VPHを得られただろう事は、強靱さを増すため焼鈍しで硬度を落した15世紀末
以後のインスブルック製良質鎧がなお400-500VPHを示していることからも明かだろう。
- 586 :Krt:04/04/24 14:19
- この焼き入れ技術自体は紀元前からあったものなのに、鋼鉄のプレートアーマーが
14世紀末あるいは15世紀初めまで作られなかったのには冶金学的な理由がある。
それは人類が長い間、鉄を完全に溶かす事が出来ず、鉄鉱石を比較的小さな炉の中で
木炭による還元を利用するやり方によって小さな塊(bloom)状態で鉄を得ていたため、
この塊鉄の大きさが最終製品である装甲板の大きさを限界づけていたのである。
この不純物を含んだ塊鉄から最終製品としてできる鉄の量はおよそ1/2〜1/4(研究者
によって見積もりが異なる)である。仮に1/3とすると、リベットでつなぎ合わせながら
ブレストプレートを構成するやり方をとっても、その鉄板を作るのに必要な3〜4kgの鉄
を得るためには最低10kgの塊が必要だが、高炉技術の発達によってこれ以上の塊が
安定的に得られるようになったのがまさに14世紀末頃なのだ。(Williams P.877f.)
実は帝政時代のローマでも、ほぼこの水準の塊鉄が作られ始め、lorica segmentataを
超えるような板金鎧の製造も可能になる寸前だったのだが、平均的な炉の能力がその
水準に及ばなかったのか、それとも戦術思想の問題だったのか、結局実現しなかった。
そしてその後は製鉄技術の衰頽のため大きな鉄塊が得られなくなったせいで中世の鎧は
長い間、chain mail等の形で発達せざるを得なくなったのである。
- 587 :Krt:04/04/24 14:20
- では、当時のロングボウやクロスボウ、さらにはピストルや火縄銃、マスケット銃は
どの程度の威力があり、同時代の鎧との力関係はどのようなものだったのだろうか。
まずはロングボウとクロスボウの放つ矢の威力から話を始めよう。
種々の武器による打撃力を比較するには運動エネルギーとして一般化するよりない。
一般に、運動エネルギー(J)=1/2x質量(kg)x速度(m/sec)x速度(m/sec)、であるが、
古代から中世にかけての剣、槍、斧の出せるエネルギーは60-130Jであったことが
(Blyth,P.H.:unpublished PH.D.Thesis, University of Reading:1977)
の実験によって検証されている。
もちろんインパクトエリアはエネルギーと同じぐらい重要な問題で、同エネルギー
なら、あたるポイントが小さいほど貫通の脅威は増大する。
例えばPope,Saxon:Bows & Arrows rep.1974、によればロングボウの矢のエネルギーは
draw-weight50lbのものが10ft地点で170J、75lbので212Jであるが、矢頭については
ソフトな目標にはbroadhead型のものが、装甲化された目標にはbodkin(尖った)
タイプのものがエネルギーは同じでも、より効果的であったという。
- 588 :Krt:04/04/24 14:20
- ではこれは当時のmail系の鎧に対してどれぐらいの効果があったのだろうか?
Popeの実験では75lbの弓で7ヤードの距離からbodkinタイプの矢を撃ったところ、
松板の箱に張られた重量25lb、直径13mmで22ゲージワイヤの輪からなるmail shirt
を貫き、さらに箱の両面をもぶち抜いたという。ただ彼の数字はやや過大であるか
あるいは弓が材料等の関係で歴史上の長弓より過剰な性能が出ていた可能性がある。
なぜならMcEwen et al:Experimental Archery in Antiquity,62(1988)pp.658-70
の実験によれば、draw-weight36kg(80lb)のイチイ製のロングボウで射られた50gの
field arrowの初速は53m/sec、90gのbroad-head arrowは43m/secにすぎずイニシャル
エネルギーも計算上それぞれ約70Jと83J程度だからである。なお彼らはクロスボウに
ついても考量しており、41kg(90lb)draw-weightのクロスボウから発射された100gの
boltの初速は62m/secに達し192Jのエネルギーを得るとした(*)。(Williams p.919)
(*)ただこれは初速であり空気抵抗を受けた矢やboltは徐々に減速するが、この抵抗は
矢より短く太い形をした弩のboltの方が著しく、例えば50mの地点では最初43m/sec
だった矢が37m/secに減速しエネルギーは83J→61Jとなるのに対して、同じ地点での
boltの速度は62m/secから41m/secへと減少し運動エネルギーも192J→101Jへと急減する。
- 589 :Krt:04/04/24 14:21
- 次に当時の銃器の威力はどれぐらいだったのだろうか。もちろんこれが口径、銃身長、
火薬量、火薬の質といった多様な条件に左右されるのは言うまでもないことだろうが、
とりあえず各時代における標準的と思われる性能を持った銃の威力を数値化してみよう。
初期のハンドガンは14世紀に登場するが、レプリカを造り実験したLassonのデータ等
から推測するに、50gの鉛弾丸に38gのuncorned powderを使用した (200x23mm)口径の
この銃ですら250J程のイニシャルエネルギーを持ち、現に実験では30mの距離で軽装甲
の鎧を貫通したという(*)。
(*)ただこの250Jという数値を持つ銃弾の破壊力が矢や弩のそれと同列には論じられない
ことは後で説明する。実は弾丸は鎧を「破壊」するのに矢などよりも大きなエネルギーを
要するのであり、この鎧(詳述されていない)はかなり脆弱なものだった可能性がある。
その後ハンドガンの火力は15世紀のフス戦争の際に大いに発達して500-1000Jに達したし
後に登場した長銃身の火縄銃やマスケット銃の威力は火薬の改良もあってさらに恐るべき
ものとなった(serpentine powder から燃焼速度の均一なcorned powderへの改良などで)
cf.Hall,Bert S.:Weapons & Wafare in Renaissance Europe chap.3:Johns Hopkins:1997
- 590 :Krt:04/04/24 14:22
- 以下に各時代別の武器の威力の概算的な値をまとめて挙げておく。(Williams, p.922)
@時代 @武器 @イニシャル・エネルギー
全時代 剣、斧 60-130J
11-12C ロングボウの矢 80-100J
クロスボウのbolt 100-200J
14C 初期のHandgun+serpentine powder 250J
15C フス戦争期のHandgun+serpentine powder 500-1000J
16C 火縄銃+serpentine powder 1300J
火縄銃+corned powder 1750J
16C後期 マスケット+serpentine powder 2300J
マスケット+corned powder 3000J
これを見ると15世紀以後の銃器の発達がどれほど戦争の内容を変えたか想像がつこう。
はたしてこれらの火力に対し同時代の鎧はどの程度対抗できたのだろうか?
- 591 :Krt:04/04/24 14:23
- Grancsayが強度実験のため自分の持ついくつかの鎧を、ホイールロック型マスケット銃、
draw-weight 30kgの弓、同じくdraw-weight330kgのクロスボウで5mの距離から試し打ち
したところ、その距離でも目標に対する角度が大きい場合、矢やboltは弾かれることが
わかったし(正面からなら貫通しても)、マスケットの弾丸の場合も2/3はhelmetや
brestplateを貫通したものの、16世紀の上質の鎧を貫通させる事はできなかったという。
彼が用いた火薬は20gのserpentine powderという比較的弱いものでイニシャルエネルギーは
マスケットなのに900J 程度だったと推測されるとはいえ、鎧は意外と効果的に見える。
また王侯貴族のような高級な鎧の注文者は15世紀においてはクロスボウに対する耐久力の
保証を、16世紀においては火器に対するそれをしばしば要求したことも記録されている(*)。
(*)そういう顧客の要望に応えるため当時の鎧制作者は注文の鎧をクロスボウやハンドガン
による近接射撃テストで安全を確かめてからマーク付きで販売する事もあった。ただこの
テストをクリアできたPistol-Proof鎧は高価で重い物ではあったが。(Williams, p.920)
次回はこういうプレートアーマーの強度を実際のmechanical testとシミュレーションから
算出しているWilliamsの論考を追ってみる事にする。(この項続く)
- 592 :世界@名無史さん:04/04/24 23:59
- ブラボー!
すばらしい!
- 593 :世界@名無史さん:04/04/25 00:44
- >>583-591
グッジョブ!!
- 594 :Krt@:04/04/25 17:38
- さて、博物館の鎧を破壊するわけにもいかないのでWilliamsの採った方法は以下である。
(1)まず現代の軟質鋼板(厚さ2mm、炭素0.15%、硬度235VPH)を用意し、これに各種の武器
(主に当時の模造品)によって攻撃を加えてデータを取り、様々な厚さのこの種の鋼板が
矢と弩のbolt、及び弾丸に対して発揮しうる抵抗力の基本数値を測定&シミュレートする。
(2)著者が長年に渡って調査した当時の鎧に関するデータと、(1)におけるデータに基づき
(i)鎧の厚さ(ii)形状(これにより当たる角度が変化する)(iii)硬さ(iv)スラグの混入
といった諸要因が持つ強度への影響力を具体的に数値化する修正強度算定式を作る。
(3)対象の鎧に(1)の基本数値と(2)の数式を当てはめて、当時の鎧の強度を計算する。
ただ「鎧の破壊」の定義だが、実際問題としてこれが矢と弾丸では同一でない事は明白
である。例えば矢やboltはある程度先端が食い込めば「中の人」に致命傷をも与え得るが
銃弾は全体が完全に正面装甲を貫かなければ「中の人」を傷つけられないし(打撃力に
よるショックは無視する)弾丸は変形でエネルギーをロスすることも考慮せねばならない。
それゆえWilliamsは矢系の場合それが鎧に40mm食い込めばdefeatedとみなしたが、弾丸は
装甲を完全に貫通した場合にのみそうみなしている。(以下「破壊」に替えdefeatを使用)
- 595 :Krt@続き:04/04/25 17:40
- 矢(及びbolt)に対する現代軟質鋼板の抵抗力の表(defeatするのに必要なエネルギー)
鉄板の厚さ1mm 2mm 3mm 4mm
垂直正面 55J 175J 300J 475J
角度30° 66J 210J 360J 570J
角度45° 78J 250J 425J 670J
弾丸に対する(現代軟質鋼板の)抵抗力の表(defeatするのに必要なエネルギー)
鉄板の厚さ1mm 2mm 3mm 4mm
垂直正面 450J 750J 1700J 3400J
角度30° 540J 900J 2000J 4000J
角度45° 630J 1050J 2300J 4700J
これを基に前述の鎧の強度を左右する要因である(i)鎧の厚さ、(ii)形状、(iii)硬さ、
(iv)スラグの混入、の影響度を具体的な数値で見てみる事にしよう。
- 596 :Krt:04/04/25 17:41
- (i)鎧の厚さ
上の表からでは読み取り難いが抵抗力は厚さの約1.6乗に比例することがわかっている。
(cf.:Atkins,A.G.& Blyth,P.H.:Stabbing of Metal Sheets by a Triangular Knife:
International Journal of Impact Engineering:2001 の研究によるWilliams, p.928f.)
具体的には1mmの抵抗力を1とすると1.5mmなら1.9、2mmなら2.9、2.5mmで4.1、3mmで5.5
3.5mmで7.0、4mmで8.6、4.5mmで10.3、5mmで12.1、5.5mmで14.1、6mmでは16.1である。
(ii)鎧の形状
上記の表からも判るように平らな板の垂直正面に命中する場合と角度がある場合とでは
defeatに要する力はまるで異なる。(a)鎧には丸みを帯びたものがあるし、中にはさらに
(b)竜骨的形状をを付加したものもある。図を書いてみれば理解できるだろうが、一般に
角度Aで板に当たった場合のエネルギーはcosAを掛けたものになる。逆を言えば、平板
ならEのエネルギーでdefeatされる場合、角度Aで板にぶつかった場合defeatに必要な
エネルギーE’=E/cosAであり、これを実際に(a)や(b)のような形状をした鎧を撃つ
場合に当てはめてみると、(a)には1/cos30=1.2、(b)には1/cos45=1.4を掛けたものが
実際のdefeatに必要な修正値となることが確かめられている。(Williams, p.930)
- 597 :Krt:04/04/25 17:42
- (iii)鎧の硬さ、と(iv)スラグ混入の影響とは「鋼の質」で一括して数値化しよう。
容易に想像されるように、鎧の材質にとって重要なのは単に硬いだけではなく強靱で
あることであり、これは鋼の熱処理の過程が優れているだけではなくスラグの混入が
少ない事も重要な条件である。Williamsは調査対象となった鎧の成分検査と平行して
現代の鉄にスラグを混入したものを造って、それが強度に及ぼす影響を実験した。
この結果に基づいて彼は当時の材質をおおよそ四段階に分け、前記の現代における
軟質鋼板の強度を1とした場合に、それらの材質が示す強度修正係数を算出している。
従ってそれぞれの材質カテゴリーでできた鎧の板金をdefeatするためには同じ厚さの
現代軟質鋼板をdefeatするのに必要なエネルギーに以下の係数を掛ける必要がある。
@材質のカテゴリー @現代軟質鋼板を1としたときの修正係数(W)
(*) (最低品質の)鉄製兵卒用甲冑 0.5
(**) (中品質の)低炭素鋼の鎧 0.75
(***) (ミラノ式の)中炭素鋼の鎧 1.1
(****)(インスブルックの)熱処理で硬化された中炭素鋼の鎧 1.5
- 598 :Krt:04/04/25 17:43
- 現実にはさらに考慮すべき要因がある。
(1)鎧下などの緩衝材の効果:
十六折りのリネンが鎧の下にあると、刃物に対しては+80Jの、槍の切っ先に対しては
+50Jの追加防御効果の存在が検証されている。
(2)肉体に深手を負わせる事自体に必要なエネルギー:
戦闘中に軽い傷を負っても相手は戦いをやめないだろう。だが「深手」をモノとしての
肉体に負わせるには、さらに50-60Jのエネルギーが必要だと考えられる。
それゆえ、単に鎧をdefeatするのに必要なエネルギーだけではなく(1)と(2)とを併せて
(余裕を見て)150J程度の付加的エネルギーが現実の戦闘においては必要と考えられる。
従って、Eを同じ厚さの現代軟質鋼板をdefeatするのに必要なエネルギーとすると
(中の人のdefeatに必要なエネルギーである)E'=(EW/cosA)+150J、となり、
T^1.6を厚さ(mm)の1.6乗を表すとすると矢の場合は、E'=(55WT^1.6/cosA)+150J
弾丸ではE'=(450WT^1.6/cosA)+150J、剣ではE'=(80WT^1.6/cosA)+150J
となる。(Williams,p.935)(原文には弾丸の場合の数字が155になっているが訂正した)
- 599 :Krt:04/04/25 17:44
- 次にmail及び非金属製の鎧の耐久力(defeatに必要なエネルギー)について触れる。
ただしmailはプレートの場合と異なり下にキルトのlinen jackを着けての評価である。
なおここでのbladeは、剣ではなくハルバード著者が長年に渡って調査した当時の鎧に関するデータに基づきを模したものによる実験結果である。
@材質 @対Blade @対Lance @対矢 @対弾丸
現代の材質でのmail >200J >200J 120J 400J
15世紀のmail 170J 140J 120J −
buff leather 70J − 30J −
hardened leather 50J 20J − −
horn 120J − 50J −
cuir-bouilli 80J 30J − −
(padding) 80J 50J − −
jack 200J − −
hardened leatherとcuir-bouilli(革を蝋につけて硬化したもの)は5mm厚のもの。
paddingは16x21cmで60gのlinenの16折。jackは12.5x15cmで171gの物がテスト対象。
- 600 :Krt:04/04/25 17:45
- さて、最後に具体的な戦闘状況におけるWilliamsによるケーススタディを紹介しつつ
当時の鎧の総合的な防御力について考察してみる事にしよう(これまでの表を参照)。
(1)mailを着用した11-12世紀の騎士の場合。
@刃のついた武器で彼の鎧(の中の人)をdefeatするためには少なくとも200Jが必要。
(mailと下のjackは170Jでdefeated、それ以上の分が人体を直接傷つける力となる)
200Jは極めて力の強い男が両手で斧や剣を振るった時かろうじて可能かも知れぬ数値。
@弓矢の場合は120Jでmailと下のpadding双方をdefeatできるが、これは例外的な力
を持った射手の強弓でないと不可能。ただクロスボウなら片手用のでも可能であろう。
(2)増大するクロスボウの脅威に対抗してmailに加え別の鎧も着けた13世紀の騎士の場合。
@cuir-bouilliによる補強。これで対抗できる運動エネルギーは120+30=150Jにすぎず
近距離からのクロスボウの攻撃に対抗するには不十分。
@厚さ2mm、材質カテゴリー(*)のcoat of iron plateによる補強。不快なほど重いが
120+175x0.5=207.5J、でなんとか対抗できそうである。
- 601 :Krt:04/04/25 17:46
- (3)15世紀初めのミラノ式鎧に身を包んだ騎士。2mm厚で丸い形状(cos30°が適用可能)
鎧の材質カテゴリーは(***)以上だが、焼き入れ硬化はされていない場合。
@矢の場合は、210(=175/cos30)x1.1(材質***による修正)=231J+50J(padがあれば)=281J
これは鋼鉄製のクロスボウでもdefeat困難な値である。
@フス戦争期の1000J級のハンドガンに対しても、900x1.1+50=1040Jでかろうじて安全。
だがこのマージンは時代とともに喪失するし、これ以下の材質の鎧では近距離では危険。
(4)16世紀半ばのニュルンベルク式の歩兵用鎧に身を包んだラントクネヒトやスイス人
パイクマンで2.5mm厚、材質(**)、竜骨的形状(cos45°が適用可能)の鎧着用の場合。
@矢に対しては、78x4.1(2.5mm厚の係数)x0.75(**修正)=240+50(pad)=290Jで安全。
@弾丸に対しては、630x4.1x0.75=1937+50(pad)=1987J、で火縄銃にも安全なことになる。
(原書には、矢の場合260J(+50=310J)、銃弾の場合の耐久力は1250Jで後者に関しては
当時の火縄銃(1300-1750J)でも危険だ、としているのだが計算根拠が判らない)
(5)Zutphen(1584)の戦いにおいて鎧を着ないで銃弾を受けたSir Philip Sidneyを巡って
当時の軍事専門家達によるマスケット銃に対する鎧の有効性に関する論争が行われた。
- 602 :Krt:04/04/25 17:48
- 彼が着用していたのが3mm厚、(***)材質、竜骨的形状のミラノ式の鎧なら弾への耐久力は
2300x1.1=2530J+50J(pad)となるがこれでは近距離からのマスケット銃を防げないだろう。
しかし他の条件が同一で材質が(****)であるグリニッジやインスブルックの良質鎧なら、
2300x1.5=3450+50(pad)=3500Jでマスケット銃の弾のエネルギー3000Jを上回る事になり、
安全マージンが存在する事になる、というのが我々の結論ということになる。
(後者の耐久力は原書では3000Jでぎりぎり安全、としてるがこれも計算根拠わからず)
(6)十七世紀の胸甲騎兵の場合。彼らのブレストプレートは厚さ4mmほどだが、財質は(*)
形状は丸形であった。それゆえ耐久力は、4000x0.5=2000+50程度でマスケット銃には
近距離では全く敵し得なかったことがわかる。(故にもっと厚い胸甲を着けた者もいた)
これらの情報を総合すると、クレシーなりアジャンクールなりにおいて、ロングボウは
当時の最高の鎧を着た騎士達をも圧倒した、といった類の主張に対してはいささか懐疑的
にならざるを得ない。恐らくロングボウの矢が倒し得た者は比較的貧弱な鎧を着た者か、
射手の超絶的技量によって鎧の隙間を射られた者達で、それ以上の戦果はむしろ他の要因
に帰しうるのではないか、というのが上記から得られる私の平凡な結論である。(終)
- 603 :世界@名無史さん:04/04/25 18:08
- イングランド長弓戦術において長弓射手が最も期待されていた役割は
敵の攻撃衝力の破砕で、敵兵を直接殺傷するのは副次的なものでしかない
- 604 :Krt:04/04/26 09:42
- 失礼、当方のミスで>>599の最初の四行がおかしなことになっている。
その四行を下記の三行と入れ替えて読んで欲しい。
(訂正部分)
次にmail及び非金属製の鎧の耐久力(defeatに必要なエネルギー)について触れる。
ただしmailはプレートの場合と異なり下にキルトのlinen jackを着けての評価であり、
またここでのbladeの数値は剣ではなくハルバードを模したものによる実験結果である。
- 605 :世界@名無史さん:04/04/26 22:12
- このスレでまだ話題に上がってないと思うので一つ・・・
毒矢は世界各地で使われていましたが、ユーラシアの高文明圏では
早い時期に廃れた地域が多い気がするのですがなぜでしょう?
ヨーロッパ・イスラム圏・中央アジア・中原しかり・・・
かつてはスキタイやモンゴルなどが盛んに用いていたはずが・・・
・急所を外しても致死傷に至らせられる
・少ない命中本数で相手を殺傷でき、矢の節約にもなる、など利点は多いと思うのですが。
反面、矢毒調合や量産の手間、運搬や塗布の危険性など不便な点もありますが。
- 606 :世界@名無史さん:04/04/26 22:23
- そういやコンゴ動乱の時でも
反乱軍が毒矢や毒マキビシで
ベルギー軍や国連軍を苦しめたっけな。
1960〜65年の話だよヲイヲイw
- 607 :世界@名無史さん:04/04/26 22:46
- 戦場で敵兵を即座に殺したり行動不能にするような即効性の毒は存在しない
そもそも事故等で自分や隣の奴が毒にやられる危険性がある
古今東西戦場では自分の武器で自分や戦友を殺したり傷つけたりする事例は珍しくない
モンゴル軍が使用したと言われている毒も種類は明らかになっていない
モンゴル軍の残虐性を誇張するための恣意的なデマだった可能性もある
- 608 :世界@名無史さん:04/04/27 10:35
- モンゴルやフンの弓騎兵について詳しい方はいないだろうか。
標準としてどれくらいのスペックをもっていたのだろう?
- 609 :世界@名無史さん:04/04/27 15:32
- >>563
ソフトボールの球が、速いほど軽いってどういうこと?
- 610 :世界@名無史さん:04/04/27 17:33
- >>564
>威力の高いクロスボウガンの方がより強い空気抵抗を受けて急速に威力を失う
空気抵抗を受けて速度が落ちた時点で、
空気抵抗も少なくなっていると思われるんですが?
空気抵抗は速度の2乗に比例しますので、
矢の速度が初速の1/2になれば抵抗は1/4
仮に初速が緩い方が遠くまで飛ばせるんだったら、
初速がゼロに近づくほど到達距離は無限に伸びるはずですが。
ボールを150km/sで投げられるプロ野球選手と
80km/sで投げる小学生では、
どちらの方が遠くまで投げることができますか?
- 611 :世界@名無史さん:04/04/27 17:54
- http://www.google.co.jp/search?hl=ja&inlang=ja&ie=Shift_JIS&oe=Shift_JIS&c2coff=1&q=%83N%83H%83%8C%83%8B&lr=
ゲーム知識で悪いが、クロスボウの矢の方が短くて太いので射程が短いとされるな。
投影面積は確かに太い方が大きいだろうが、主な抵抗要因は矢羽のような希ガス。
「クロスボウはあまり仰角つけて撃たないから」っていうのが漏れ的に説得力No.1
- 612 :世界@名無史さん:04/04/28 02:06
- 弩と弓では用いる矢が著しく異なるということなのでしょうね。
でなきゃ弩の方が射程が短いというのは理屈に合わない。
矢が細いほど空気抵抗が少なくなり、
長いほど慣性が大きくなる。
遠くまで飛ばすには、矢を細く長くしてやればいいということでしょうか。
同じ速度で打ち出しても、ゴルフボールとピンポン球では飛距離が全く違う、
そういうことでしょう。
- 613 :世界@名無史さん:04/04/28 02:53
- 矢は直径と長さの比が1:22〜30以上細長くすると
重心を中心とする矢の飛行軸に対するぶれが大きくなり不安定になる
すなわち、常識的に考えれば矢が細く長くなればなるほど射程や精度は落ちることになる
矢の形状の制約は弩より弓のほうが大きい
弓の場合、矢の全長は弓の全長によってある程度規定される
弓の材質が同じならば、より強い力で引けるように弓の全長を大きくした場合、
矢の全長も長くなり、結果、射程や精度の向上はあまり期待できない
(無論、発射エネルギーが大きくなるからある程度は向上する)
合成弓のメリットは取回しが容易という点だけでなく、短い矢を使用できるために
射程や精度に優れている点にある
- 614 :世界@名無史さん:04/04/28 12:21
- 矢の長さが1mの場合、
長さの1/30だとすると直径=3.3cm
〃 1/22 〃 =4.5cm
(ちなみにトイレットペーパーの紙芯が、今測ったら直径4cmほどだった)
感覚的にはちょっと太すぎるような気がするんだけど、
実際の矢のサイズってどれくらいなもんだろうか。
- 615 :世界@名無史さん:04/04/28 15:31
- >>550
>1.(弩の)射速は弓の10倍で
うーん。
弓の射速が200km/s前後だとすると、
弩の射速は2000km/sぐらいになるのですね?
つまり音速を突破するということですね。
んな訳ない。
- 616 :世界@名無史さん:04/04/29 14:33
- >>613
>直径と長さの比が1:22〜30以上細長くすると
この数字はどこから出てきたの?航空力学?
矢の直径1cm、長さ100cmなら
1:100
になってしまうのだが…
- 617 :世界@名無史さん:04/04/29 14:48
- >弓の射速が200km/s前後だとすると、
すげえな。秒速かよ。
>弩の射速は2000km/sぐらいになるのですね?
音速どころかスーパーマン並みの速さですな。
- 618 :世界@名無史さん:04/04/29 14:59
- >616
弾道学でぐぐれ
>矢の直径1cm、長さ100cmなら
>1:100
>になってしまうのだが…
だから?
- 619 :615:04/04/29 16:27
- >>617
ほんとだ。まちがえたゴメン。
s→hということで。
>>618
>だから?
ってわからないかな。
613で「1:22〜30以上に細長くすると不安定になる」とあったが、
実際の矢の比率は1:100くらいのものもある。
そういうことを言いたかったんです。
まあとりあえず弾道学で検索してみるね。
- 620 :615:04/04/29 16:49
- ぐぐってみたけど、わからんかった!
どこを見ればいいの?
よくわからないで書いていますが、弾道学というからには
銃弾or砲弾のようなものを想定してるんじゃないのかな。
確かにあんまり細長い砲弾だと感覚的に不安定かな、という気はする。
実際の矢で1:100程度の比率もありえるのは、どうしてなのかな?
矢羽根がついているためだと思うんだけど、何かわかったら教えてください。
- 621 :世界@名無史さん:04/04/29 19:10
- 翼付徹甲弾では直径と長さの比率が1:30を超えるようなものは殆どない。
大抵は1:20以下。
翼付徹甲弾はスピンしないから矢羽がついた矢と同じ。
この比率を超えて細長くなればなる程、飛行中の矢の安定性が低下する。
つまり、矢は上記の数値を超えて細長くなればなるほど精度が低下する。
- 622 :世界@名無史さん:04/04/29 19:11
- ああ、最近の翼付徹甲弾には1:30に近いものもあったな。
- 623 :615:04/04/29 20:03
- その翼付徹甲弾って、大きさどれくらいなの?
えらい細長い砲弾だな。
大きさも射出速度も重量も矢の場合とはだいぶ異なると思うけど、
単純比較できるんだろうか?
- 624 :世界@名無史さん:04/04/29 20:25
- 自分で調べろ
- 625 :615:04/04/29 21:19
- 調べてみた。
といっても具体的な数値は見つからなかったけど、写真を見た。
だいたい直径2〜3cm(かなり適当)、長さ60cmほどかな?
(120mm戦車砲用、DM33翼安定式装弾筒付徹甲弾(APDSFS)って書いてあった)
なるほど、見る限りではまさに「矢」の形だね。
重量は、2〜3kgくらい?(これも適当)
詳しく知ってたら教えてね。
- 626 :615:04/04/29 21:33
- で、矢のサイズですが
「シャフトの最大直径は9.3mmを越えてはならない」
(フィールドアーチェリー競技規則)
ということで、アーチェリーの矢の長さって80cmくらいかな?
直径:長さ は 1:86
1:22〜30という数字からは大きくかけ離れていますね。
弓道(和弓)では矢の長さをおおよそ
身長×0.55+10cm 程度
としているそうなので、身長170cmの人の場合
矢の長さ=103.5cm
シャフト径は8mmほどだそうです。この場合比率は
1:130
やはりかなり細長くなってます。
現実にこの比率の矢を使用しているということは、弾道学の比率が
そのまま当てはまらないということになるのではないかと思います。
- 627 :世界@名無史さん:04/04/29 22:04
- 何が言いたいのかさっぱりわからん。
弾道学的常識を覆して矢は細長いほうが命中精度が上がると
主張したいのならその根拠を示せ。
- 628 :615:04/04/29 22:28
- なぜ弾道学的常識が矢には当てはまらないのか?
どうしてなんでしょうね。
考えてみたんですが、砲弾は比重が大きいため羽根による整流効果が
比重の軽い矢に比較して少ないのではないでしょうかね?
ちょっとわかりにくいかもしれませんが、
例えば同じ長さ・同じ径の竹の矢と鉄の矢があったとして、
これらの矢が飛翔中にちょっと傾いたとします。
矢羽根に風が当たってこの傾きを直そうとするでしょう。
空気が羽根を押す力は竹の矢も鉄の矢も同じです。(羽根もまったく同じ形状として)
竹の矢は「軽い」ために、姿勢の復元に要する力が少なくて済む。
鉄の矢は「重い」ために、姿勢の復元により多くの力を必要とする。
場合によっては、鉄の矢は充分な復元力を得られずに
傾いたまま飛んでいってしまうということもありえるでしょう。
弾道学でいうところの1:22〜30という数字は、
充分に「重い」(比重の大きい)矢(砲弾)の限界を指すもので、
それよりも「軽い」(比重の小さい」矢の場合は弾道学の比率に当てはまらない。
これでどうでしょうか。
- 629 :世界@名無史さん:04/04/29 22:35
- それは君の根拠のない憶測に過ぎない。
- 630 :615:04/04/29 22:42
- >根拠のない憶測
そうですよね。
こういうのは図を書いて説明した方がわかりやすいんでしょうけど…
ない知恵絞って考えてます。
さてそれではお聞きしたいのですが、
実際の弓道やアーチェリーに使用されている矢は、直径:長さの比率が
弾道学でいうところの1:22〜30という数字を大きく越えて、
1:100前後となっています。
弾道学的常識では
>矢は直径と長さの比が1:22〜30以上細長くすると
>重心を中心とする矢の飛行軸に対するぶれが大きくなり不安定になる
だそうですが、弓道やアーチェリーに使用する矢は
不安定なものをわざわざ使用しているということになるんでしょうか?
- 631 :世界@名無史さん:04/04/29 22:45
- スポーツ競技のレギュレーションの事情まで知るか。
スポーツ板で聞けば?
- 632 :615:04/04/29 23:09
- 何度もゴメンネ。
「弾道学でいうところの1:22〜30という数字」というのは、
ひょっとしたら矢羽根がついていないものに関しての数字じゃないかな?と思ったんですけど。
矢羽根の大きさ・形状・枚数などによっても安定性というのは大きく変わるんじゃないですか?
そういう不確定要因までも折り込んでの数字なのでしょうか。
ご教唆願います。
- 633 :615:04/04/29 23:24
- ホントに何度もゴメンネ。
「弾道学でいうところの1:22〜30という数字」(しつこいな漏れも)
このとき、飛翔体の回転も関係があるのですか?
ライフルの弾丸のように、飛翔体に回転を与えると直進性が向上するというのは
常識だと思います。
前出の「翼付徹甲弾」を調べていたときにも、スロースピンを与えることで
命中精度が上がるというような記述がありました。
この回転数も速いか遅いかで安定性が変わってくると思います。
そういう要素も含めた上での比率なのでしょうか?
- 634 :世界@名無史さん:04/04/29 23:44
- 旋条砲から発射されるスピンする砲弾の場合、上記の数値は1:6になる。
翼付徹甲弾にスロースピンをかけるのは工作精度上完全に無回転にするのが困難だから。
旋条砲の砲弾のスピンとは関係ないし、これのどこが
「細長い矢のほうが精度が高い」という主張につながるのか?
板違いだからこの件に関してはもう回答しない。
- 635 :615:04/04/30 00:27
- >634
レスありがとうござんす。
いろいろ勉強になります。
ひょっとして、軍関係の人?
誤解されたかもしれませんが、
>「細長い矢のほうが精度が高い」
とは言ってないですよ。現実に使われている弓道・アーチェリーなどにおいて
1:100くらいの矢が使われているということは、矢においては
それくらいの比率でもさほど命中精度の低下を見ずに使用可能なのだな、
それほど不安定にはならないのだな、ということを言いたかったのです。
本来、直接ひざ付き合わせて図を書いたりして議論できればいいのですが、
こういう掲示板ではそうもいかないですよね。
- 636 :世界@名無史さん:04/04/30 00:45
- >>613に書かれてる通り、普通の弓より短弓の方が命中精度が良い、でFAじゃないの?
普通の弓は達人クラスじゃないと命中させにくい、
短弓は素人でも比較的扱いやすい、って感覚的にはそんな感じするけど。
- 637 :世界@名無史さん:04/04/30 06:35
- もうあれだ、当時の甲冑を再現して人間に着せて、そいつに向けて
本気になって同じく再現したイングランドの長弓を射る。距離は文献を参考に。
そしたら装甲を貫通しなくても、甲冑の騎士が気絶して落馬するとか、
痛みで動けなくなるとか、人形じゃなくて人間が実際に甲冑を
着用しているケースならではの事実がわかるんじゃなかろうか?
肝心の騎士役が見つからなそうだけど。
- 638 :世界@名無史さん:04/04/30 12:10
- >>613
>>630
>>634
スピンする砲弾の場合、慣性モーメントの問題で安定性が議論できる。
これに対し翼付徹甲弾および弓の矢は両方とも尾翼で流体力学的に
安定させている。
違いは、弓の矢は音速以下で翼付徹甲弾は超音速。
翼付徹甲弾はマッハ5ー6程度。
音速を越えると尾翼による流体力学的安定性が悪くなる。
また、他の要素としては、弓の矢の場合、ヤジリが大きな質量を占めていることがある。
これにより、重心が前方になり、流体力学的安定性の面では有利。
- 639 :世界@名無史さん:04/05/02 08:46
- 音速を超えるようなロケット弾なんてないよ。
- 640 :世界@名無史さん:04/05/02 09:55
- >639
あなたの言う「ロケット弾」は何を意味しているのかお訪ねしたいのだが。
- 641 :世界@名無史さん:04/05/02 10:20
- 現代のロケット弾の中にはハイドラのように音速を超えるものもある
勿論、音速に達しないロケット弾も多い
矢は重心が中心から幾分前方にあったほうが命中しやすい
無論極端に前方にあると逆効果だし矢自体が反転することもある
しかしこれは短い矢でも長い矢でも事情は同じ
細長ければ細長いだけ精度に優れるという根拠にはならない
材質にもよるが長すぎれば飛行中に矢自体が撓ることもある
- 642 :世界@名無史さん:04/05/02 13:47
- >>639
何処からロケット弾の話が出てくるんだ???
- 643 :世界@名無史さん:04/05/02 22:49
- 翼付徹甲弾(120mm砲?)、初速が1750m/sだって!
常温常圧での音速を340m/sとすれば、音速の約5倍だね。
- 644 :世界@名無史さん:04/05/02 23:53
- ちょっと教えてほすぃんですが、
矢は(ライフルのように)回転しながら飛ぶんですか?どうなんでしょ?
というのは、20cmくらいの竹でおもちゃの弓を作ってよく遊んでたんです。
矢は割り箸使用。先端にビニールテープ巻いて重くして、
矢羽根もちゃんとハトの羽根を取り付けました。
このとき、羽根をまっすぐに取り付けたものと、スピンするように
わずかに角度をつけて取り付けたものとでは、やはり
スピンする矢の方が格段に命中精度が良かったんです。
おもちゃといえど体育館の対角線を端から端まで飛ばせました。
飛距離30mくらいでしょうかね。
- 645 :世界@名無史さん:04/05/02 23:55
- fffffffffffffffff
- 646 :世界@名無史さん:04/05/03 00:22
- 弓矢も基本的に回転する
アーチェリーでは矢羽に故意に捩れをつけてスピンさせるようにしたものがある
これは近距離では精度が上がるが遠距離では速度が落ちて逆に精度が下がる
この特性を活かして、弓に糸を巻いたり旋条様に刻みを入れるような細工は
かなり昔から行われていた
- 647 :世界@名無史さん:04/05/03 00:39
- なるほど。
ということは、遠射用の矢はなるべく回転を少なく。
近距離用は回転を多くして命中精度を上げる。
というような使い分けも行われていたんでしょうね。
- 648 :世界@名無史さん:04/05/07 06:11
- >646
>弓に糸を巻いたり旋条様に刻みを入れるような
「弓に」じゃなくて「矢に」じゃないの?
で、百歩譲って矢にそんな細工したとしても
矢がスピンするとは思えないよw
- 649 :世界@名無史さん:04/05/07 07:10
- >648はアホ。フィンランド風に言うとエィホ。
- 650 :世界@名無史さん:04/05/07 12:24
- >649
いきなり「アホ」ですかw
意見を否定されて怒っちゃったんだね。悪かったよ。
で、キミはなるべく論理的な書き込みを心がけようね。
- 651 :世界@名無史さん:04/05/07 18:25
- >>650
実際にそういう矢があるんだがなあ。
矢羽の代わりに蔦を巻くの。
- 652 :世界@名無史さん:04/05/07 20:36
- >>650
ほんとにアホだなw
- 653 :世界@名無史さん:04/05/07 23:55
- みんな、>650をアホアホいうなや!
アホではあるが不憫や。
弓矢なんか作らんでもいい。
ストローかなんかにタコ糸でも巻いて、
できることいろいろ試してみなさい。
- 654 :アホの650:04/05/08 17:53
- アホアホ必死だなw
いいよ別にアホでも。
>>646
弓に糸を巻いたり×
矢に糸を巻いたり○
でいいんだな?
弓に藤蔓を巻くものがあるのは知ってるけど、
矢は初耳だな。そんで、矢羽のかわり?
ということは矢羽はついてない?
どこの国のもの?古代?中世?近代?
ソース出してみ。そしたら信じてやるよ。
- 655 :世界@名無史さん:04/05/08 19:02
- 偉そうなアホだな。
- 656 :世界@名無史さん:04/05/08 19:35
- そのうえこのアホは自ら努力することを知らないアホであるな。
自論にミソがついたなら調べてみるという最低限のモチベーションに欠けている。
学術系板にはふさわしくない類のアホだな。
- 657 :アホな650:04/05/08 21:53
- やっぱりソースはありませんかw
具体的な証拠も出さずにアホアホ言うだけでつか。
ふさわしくないのはどっちだか(プ
弓矢の議論もしましょうね。
「矢羽根の替わりに蔦を巻き付けた矢」が仮にあったとして
それは羽根よりも効果があるものなのか?
スピンするのは空気抵抗によってなのか、それとも弓と擦れることによってか?
そういう矢を使うメリットは何か?
デメリットとしては
(1)重くなる
(2)加工が面倒
(3)矢羽根ほどの効果が得られない
これくらいが思いつくけど…。
もし矢羽根を使用する以上のメリットがあれば、そっちの方が主流になってるはずなのにな。
- 658 :世界@名無史さん:04/05/08 22:12
- ろくに調べもせずに妄想を垂れ流すアホ
- 659 :世界@名無史さん:04/05/08 23:43
- とりあえずマスターキートンで見た。
>紐巻いた矢
- 660 :世界@名無史さん:04/05/08 23:51
- マール社の「武器」にも紐巻いた矢についての記述があるね。
アホには悪いけど・・・
- 661 :世界@名無史さん:04/05/08 23:55
- >スピンするのは空気抵抗によってなのか、それとも弓と擦れることによってか?
空気抵抗
>(1)
矢の末端に紐なり蔦なり巻く事で矢羽と比べてどれだけ重量が変わると言うのか。
>(2)
矢の末端に紐なり蔦なり巻く事にどれほどの技術が必要だと言うのか。
>(3)
効果はどちらが上かは知らないが、仮に低かったとして「羽根が無い時の代用品」と考えれば十分利用価値がある。
>もし矢羽根を使用する以上のメリットがあれば、そっちの方が主流になってるはずなのにな。
誰も紐巻き矢が矢羽根以上のメリットがあるなどとは一言も言っていない。
「そういう矢もある」ってだけだろう。
- 662 :世界@名無史さん:04/05/09 00:10
- そろそろアホの釣り宣言が来る頃と予想。
- 663 :世界@名無史さん:04/05/09 00:13
- アホ脳内物理法則とアホ的誤認識に従ってタワゴトを
並べ立てるのを議論とは呼ばない罠。
まあそれでも生暖かく付き合ってやるとすると、
(1)重くなるのは必ずしもデメリットばかりではない。
(2)お前は物臭すぎ。
(3)紐巻いて矢羽も付けたらいいじゃん。なんで二択なん?
いいから明日図書館でも逝って調べてこい。
- 664 :世界@名無史さん:04/05/09 00:54
- http://kyu-do.hp.infoseek.co.jp/qq.htm
・矢の羽はなぜ3枚なのですか。
=なぜでしょうね? 民族や目的により2枚、3枚、4枚、
螺旋など、いろいろあります。3枚が最も多いようです。
↑↑
(つД`)ノ(´・ω・`)ヽ(´∀⊂)
- 665 :世界@名無史さん:04/05/09 14:59
- \ /
( ´∀`) アホへ げんきですか。ソース出ちゃってます
_
i_iヽ
(゚д゚,,;;) うるさい死ね アホアホ言うな殺すぞ
______
\ /
( ´д`) ごめんね。みんなアホアホ言ってるから、ごめんね
_
i_iヽ
(゚Д゚;;;)うるさいくたばれ、ageんな
______
\ /
( ´∀`) 晒しておきました。カキコしてね ソースは確認しますか?
_
i_iヽ
(#)Д`;;) モウコネエヨ!
- 666 :世界@名無史さん:04/05/09 16:22
- アホのコメントきぼんぬ
- 667 :世界@名無史さん:04/05/09 21:46
- 六といいアホといいこのスレには身の程知らずの厨が定期的に湧くな。
- 668 :世界@名無史さん:04/05/09 21:55
- 六=アホだったんだよ!!
- 669 :世界@名無史さん:04/05/09 22:02
- 真剣にそうであることを祈ろう。
あんなクズが二人もいてたまるものか。
- 670 :世界@名無史さん:04/05/10 00:03
- なんでWilliamsの紹介長文がスルーされて、
アホでこんなに盛り上がるんだか。
- 671 :アホですわ650:04/05/12 19:50
- 話題のアホでーす!
ご声援ありがとー!
ちなみに漏れは「六」なるご仁じゃないのでよろしく。
いや、ソース確認するまではうかつなこといえねえなと思って黙ってました!
ソース提供者のみなさん、サンクス!
図書館行ってマール社の「武器」借りてきたよ!
「矢」の項目、100Pの左下に「矢羽」の種類が描いてあった。
その中の「e」の図。
…なるほど、この絵では「ひもを巻き付けた矢」に見えても仕方ないよね。
解説文
「e:トルコの羽をらせん状に巻いた練習用の矢」
確かによく見ると、羽がらせん状に巻き付けてある。
でもこれは絵が悪いよな。
- 672 :アホアホ650:04/05/12 22:14
- ついでにブクオフ行ってマスターキートンも確認してきました!
13巻「トム・バウワーと少年」のエピソードですな。
自作の弓矢を練習している少年。
そこへキートン現われ、アドバイス。
矢がいけないな…とかいいながら、確かに
ひものようなものを矢羽の替わりに巻き付けています。
「トルコの練習用の矢に、こういうのがあるんだよ」
- 673 :超アホ650:04/05/12 22:19
- あれっ?どっちも「トルコの練習用の矢」なんでつね!
「トルコの練習用の矢」には、羽をらせん状に巻いたものと
ひもを巻きつけたものの二種類があるんでしょうか?
漏れはアホなんでよくわかりません!
親切なお方、解説おながいです!
- 674 :アホなの650:04/05/12 22:27
- キートンって、おもしろいよね。
特に、出てくる武器がいつもユニーク。
パチンコ(武器)を「スリングショット」ということを知ったのは
キートンを読んでからでした。
ああいう作品を描くからには、いろんな資料を参考にしてるんでしょうね、原作者。
(勝鹿北星でしたか?)
- 675 :アホっす650:04/05/12 23:22
- キートンはひもを矢に無造作に巻いて、それを発射すると
スピンしながら的に当たりました。
あれ、実際にやろうと思ったらひもの両端はどうやって固定するんでしょうか?
そのまま結びつけるのかな?
意外に難しいような気がするんだけど。
また、結ぶときにそこでひもの輪ができてしまうと、
らせん部分に空気が当たりにくくなるような気もする。
となれば、別の細い糸で固定するか。
もしくは接着か。
キートンは瞬間接着剤でも持っていたのかも。
- 676 :世界@名無史さん:04/05/12 23:53
- 収集癖のある昔ながらの考古学者であるキートンのポケットには瞬間接着剤くらい入っているんだろう。
- 677 :アホっす650:04/05/13 06:53
- トルコの「練習用の」矢。
マール社の図にも、マスターキートンにも同様に「練習用」とあります。
どうしてこれが「練習用」なのかな?と。
何か意味があるのでしょうか?
練習用以外には使われない、ということなのでしょうか。
これが戦闘や狩猟にももちいられたのなら、
「トルコにこういう矢があってね」
で良かったとおもうのですがねえ…。
- 678 :アホっす650:04/05/13 07:08
- らせん状に巻き付けられたものがもし羽ならば、
空気抵抗はかなり大きなものになるんでしょうね。
ストレート取り付けと比較して。
前部投影面積がかなり大きくなりますし。
Cd値も大きいでしょう。
もしそうなら、この矢は良く回転するけどあまり遠くへは飛ばないんでしょうな。
うーーん
なんで練習用なのかなー
アホな漏れにはわからんなー。
と冗談はさておき、
いろいろソース出してもらっておきながら恐縮なんだけど
もし他にも資料があるという御仁がおられたらうpしてはもらえないだろうか?
漏れもぐぐっていろいろ調べたんだけど、どうにも見つからんで…
海外のサイトまで調べたけど。
(ちなみに英語でトルコ、矢、羽とか入れて具具ったらなぜか七面鳥の羽とかがヒット)
本当に知りたいので、よかったらおながいします。
- 679 :世界@名無史さん:04/05/13 23:50
- そういやキートンってテープをぱくってたな
- 680 :アホ:04/05/15 15:43
- >>664
>・矢の羽はなぜ3枚なのですか。
> =なぜでしょうね? 民族や目的により2枚、3枚、4枚、
>螺旋など、いろいろあります。3枚が最も多いようです。
>↑↑
>(つД`)ノ(´・ω・`)ヽ(´∀⊂)
・矢の羽はなぜ3枚なのですか。
↑↑
この文を読んだ限りでは、螺旋状の「羽」といってるようですね。
それからAAかわいいね。気に入ったよ。
- 681 :世界@名無史さん:04/05/15 15:58
- 615=650=680?
- 682 :例のにゃあにゃあ:04/05/15 21:12
- わ、なんか凄いカキコがあるニャ。
前見た時は別のカキコに埋まってて見えなかったけど、このままにするのはもったいないニャ。
>>588(*)の部分によると50メートルの段階でのエネルギーだと弓だと61J、クロスボウだと101Jで、
>>595 によると現代軟質鋼板でこのエネルギーで打ち抜けるのは垂直に当たった場合で、1ミリの厚さだけ。
たぶん、クレシーとかアザンクールに参加した兵の多くはあんまりお金のない人だったろうから品質の悪い鎧を着けたと思うニャ。
だから、最低の鎧を基準に考えて見ると、
>>597 によると現代軟質鋼板を1にすると(最低品質の)鉄製兵卒用甲冑が0.5で、(中品質の)低炭素鋼の鎧が0.75だから、
約28Jから41J必要って事だニャ。
そうすると、50メートルくらいなら鎧を打ち抜けるって事になりそうだニャ。
だけど、>>598によると肉体にダメージを与えるためにはもう50から60J必要だニャ。
そうすると、最低でも78から91J必要だニャ。
これだと、クロスボウが精一杯で矢はダメニャ。
下のエークダール論文によると200メートルの段階でクロスボウのエネルギーは半分になるから、この段階でのエネルギーは約80Jだニャ。
ttp://www.deremilitari.org/RESOURCES/ARTICLES/ekdahl.htm
問題はこれは空へ向かって打つ間接射撃の場合で落ちてきた時の角度は70度くらいになるから、45度以上の値を使わなきゃダメだニャ。
だけどその値はないから、45度を使うと、基本が78Jになるから、上の計算を全部ひっくるめて最低の鎧で89J必要だニャ。
最低の鎧でも打ち倒せないニャ。
えーと、こんな感じの理解でいいのかニャ?
- 683 :世界@名無史さん:04/05/16 01:44
- ええっ、だめなのかよ? じゃあどうすりゃいいんだろ?
もっと、20mぐらいまで近付いてから撃つのか?
本当に「相手の黒目が見える」距離だよ…こわいなあ。
- 684 :世界@名無史さん:04/05/16 13:00
- 間接射撃により随伴歩兵を制圧して騎兵と歩兵を分離させる
あとは近接してから直接射撃ですな
ん、現代戦で良く聞くことのような
騎兵の突進速度は路面状態が良い時のギャロットで40km/h前後
ってことは平坦時で有効射程30mとして一回射撃が手一杯
ただし、騎兵は密集すると接触する危険がある
弓兵の方が展開密度が高いから、集中射撃で撃破できる可能性もある
雨が降ると突撃速度も低下するけど、弓のトラブルも多発するから難しいところ
地形障害や障害物構築、数名でチーム組んでの集中射撃とか訓練しておかないと辛いでしょうね
- 685 :684:04/05/16 13:16
- あ、重装騎兵でギャロットは不可能だわな
トロットでいっぱいだとして15km/hくらいか
これでも、2回射撃は無理のような気も
- 686 :Krt:04/05/16 21:23
- >>682
多分肉体に深刻なダメージを与えるための+50Jっていうのは、直接戦っている間どうしとか、
近距離で敵味方が相対している場合とかに、相手を手負い状態にすることなくKOするのに
十分なダメージを与えるのに要する、という意味での「余分なエネルギー」なんだと思う。
でも、もし射手が相手の目の前にいないんだったら、そこまでのダメージを与えなくとも、
撃たれた側も死にもの狂いにはならずに普通に戦意喪失したり退却したりするだろうから、
その場合、この+50Jの部分はもっと少なくとも戦術的な効果があったんじゃないだろうか。
それにロングボウやクロスボウの投射しうるエネルギー量についても、論者によって
随分見積もりの違いがあるようだから(エークダール論文でのように)、この点からしても
矢と鎧の対抗関係については、まだ決定的なことはいえないかもしれないね。
あともう一つ、クレシーやアジャンクールの時点でのフランス側が、はたしてどういう鎧を
どれぐらいの比率で着ていたか、という問題があるわけで、少なくともクレシーの場合は
時代的にいって、プレートアーマー以外の鎧を考えなくてはならないと思う。
その場合、下に良いキルトを着たmailなら意外と矢にも強かったようだけれど、プレートと
違って角度による威力減少が少なそうで、これにはまた別の計算が必要なんじゃないかな。
- 687 :世界@名無史さん:04/05/17 15:40
- >>685
「ギャロット」って何ですか?
- 688 :世界@名無史さん:04/05/17 21:41
- 馬の全力疾走。競馬みたいな走り方のこと。
- 689 :世界@名無史さん:04/05/18 00:40
- >>687
トロットがちょっと入ってるギャロップ。
- 690 :世界@名無史さん:04/05/18 12:04
- >689
それは「キャンター」では?
(ウォーク→トロット→キャンター→ギャロップ)
弓スレで馬の話題になってスマン
- 691 :世界@名無史さん:04/05/18 15:16
- ギャロットは絞首紐だよ
- 692 :例のにゃあにゃあ:04/05/20 01:02
- >>686
鎧さえ打ち抜ければ戦意を失うだろうから、肉体にダメージを与えるための+50J はもっと小さい値にしてもいいって事かニャ?
だとすると、エークダールの説を採れば200メートルで 80Jだから、鎧は打ち抜けるから退却に追い込むことはできそうだニャ。
エークダールも200メートルなら効果があるとしていたニャ。
それと、弓矢でも50メートルで 61Jだから、buff leather(革製の鎧?) なら、打ち抜けるニャ。
こんな感じかニャ?
使われた鎧の比率は分からないけど、プレートアーマーが高価のものだから騎士くらいしか使わないと仮定するのなら、目安となる数値があるニャ。
プレストウィチの算出したイングランド軍の構成を見ると14世紀の騎士の割合は1割切ってるニャ。
prestwich,armies and warfare in the middle ages,yale,1996,pp.71-73
残りは余りお金のないサージェントみたいだったから、鎧すら着てなかったかもしれないニャ。
あと、>>684と関連する話で、人間と馬を同列に論じていいか分からないけど、馬も50J程度で矢が刺さるのかニャ?
エークダール論文には人より馬を狙ったってあったし、プレストウィチが支払い台帳なんかを元に調べたところによるとファルカークの戦いでは乗り手は一人しか死んでいないけど、馬は110頭も戦死してるニャ。
prestwich,edward I,yale,1997,.p.481
死ななくても、馬ってもの凄く敏感な生き物だって聞いた事があるニャ。
もしそうなら、矢が1本刺さっただけでもパニックを起こして逃げ出すんじゃないかと思うニャ。
キーガンも馬が暴走すると想定してたニャ。
john keegan, the face of battle, pimlico, 1991, pp.94-97
そうすると、弓とかクロスボウは100から200メートルくらいでも効果があったと考える事ができそうだなニャ。
うーん、そうか我が輩は単純に矢が鎧を、特にプレートメールを打ち抜けるかどうかだけを考えてたけど、それだけじゃダメって事かニャ?
なかなか難しいニャ。
補足説明感謝するニャ。
- 693 :世界@名無史さん:04/05/20 01:19
- ちょっと横やり。スルーして頂いても構いません。
よく「鎧を貫く」とか「装甲を貫通」とか書かれていますが、具体的には、どんな感じ?
鉄板に穴を開けてなお飛んでいくのか、矢が中程まで刺さった状態でとまるのか。
前者であれば、恐ろしい威力です。盾が無効化しますね
- 694 :世界@名無史さん:04/05/20 08:17
- 後者
- 695 :世界@名無史さん:04/05/21 20:05
- クロスボウのが射程短いんだね、実際は。
- 696 :世界@名無史さん:04/05/22 03:34
- >692
ここでも既に(>>181以降)触れられていることだが、弓兵の集中運用で
近代の野砲よろしく面制圧効果が期待できた、と考えれば、
矢が鎧を正貫するかどうかなんてのは瑣末事に思える。
地勢や装甲以外にも人馬の気合度、練度が大きく物を言うだろう。
滅相もねえ。あんなびゅんびゅん矢が飛んでくる方向に突っ込むのなんて、
そんなごめんだよオラは ガクブル ってなもんで、弱兵には重荷では。
弓兵側としてはいちいち狙って矢を命中させる必要すらなかったかも、
とも考えられる。
同じ程度の力具合で似たような仰角で、一線に並んで同時に射れば
長弓も単なる確率論兵器であり、言われていたような針穴通す名人芸は
照準役となる基幹人員以外に不要ではないのか。
もっとも長弓は工業製品ではないので、「癖」を直して他に合わせるのに
既に超絶技量が必要だったりするのだろうか。無知なもので知らん。
長弓兵がフランス野郎をゆわしてた頃の弓・矢の製造の実際ってどうだったのだろう?
バッチリ規格を合わせていたりしたのだろうか。教えてエロい人。
あと、弓兵は弾幕射撃で敵の攻撃前進の圧力を削ればOKで、槍とか抱えた
他の兵科が逆襲かまして実際の突撃破砕を担当すればいいと思うのだが、
なしてここでは「弓! VS 馬!」とかなの?
- 697 :世界@名無史さん:04/05/22 03:37
- >>696
実際そういう運用してるしな。
- 698 :世界@名無史さん:04/05/22 17:50
- フルフェイスと革のつなぎ着てる香具師らが獲物を持ってて突進してくるとき
銀玉鉄砲をいくら撃っても止められないのと同じで、
あたったらダメージを与えられるんじゃなきゃ面制圧効果なんて問題外だわな。
- 699 :Krt:04/05/22 19:26
- >>693
583〜604特に594を参照。従ってここでそれに必要なエネルギーとして具体的な数字を
挙げて語られている貫通の定義は、矢の場合は矢頭が正面装甲を貫いて40mm食い込むこと、
弾丸の場合は正面装甲を完全に貫く事、でありそれぞれ意味が違う。勿論盾は有効だよ。
>>692
弓矢の効果に関してはにゃあにゃあ氏の理解の通りだと思う。特にロングボウの威力が
エークダール論文の通りだとすると、当時の最良の鎧(クレシーでは良質リネン+mail、
アジャンクールあたりでは良いプレートアーマー)に対しては効果が薄くとも、革鎧や、
鎧をつけていない者に対しては大きな威力を発揮しただろうことは容易に推測できる。
次に、にゃあにゃあ氏の指摘の後半の部分だが、確かに馬の問題は大きいと思う。
馬が生身ならば50Jものエネルギーがあれば当然刺さるだろうし、その場合のダメージも、
人間とは体格も皮膚や筋肉の厚さも違うから同列には語れないにせよ、急所や複数箇所を
やられれば当然致命的だったろう。これについての科学的なデータは持ち合わせていない
んだけれど、北条早雲以下の小田原北条氏の盛衰を描いた「北条五代記」という寛永年間
に出た軍記物の中に次のような話があるという(孫引きですまんが)。
- 700 :Krt:04/05/22 19:27
- 当時はまだ矢合せという、戦の初っぱなに両軍の内で腕に覚えのある者が遠距離から
腕試し兼決闘のような形で、矢を射掛け合う慣習のようなものが残っていたらしい。
とはいえ普通なら遠距離のせいもあってたいした戦果も得られないのだが、この時は
北条美濃守氏親の臣下に鈴木左京亮という、強弓で知られた男が出て相手方を射殺し、
次に名乗り出た青木角蔵という男に対しても、その左手の脇鎧を貫いただけではなく、
退却中の青木の馬の太腹に矢羽の所まで深々と矢を突き立て彼を馬から放り出させて
勝利したという。とはいえ所詮は後の時代に書かれた軍記物の挿話なので、どこまで
真実を反映しているのかは判らないし、例え真実だとしてもこれは例外的な強弓を引く
者の話なのだが、それでも目標が大きく装甲の弱い馬こそが射手にとって絶好の標的
であったことはわかる。この時馬鎧をつけていたかどうかは不明だが、日本のやつは
どちらかというと防御力より美装、あるいは相手の馬を脅かすための用途だったため、
着用していたとしてもあまり防御力は期待できなかっただろうね、
もちろんそれ以外にも、にゃあにゃあ氏が指摘しているように、神経質な馬が
パニックを引き起こし、そこから生じたスタンピードによって戦線が混乱する事も
あったろうけど、この件に関しては日頃の訓練もあるだろうから評価は難しいかな。
- 701 :「俺のビールは世界一イィィ!!!」:04/05/22 20:41
- とのたまってる、大英帝国の"ギ○○"社の本'04年日本語版に
「信頼できる情報では、人類史上最古の石弓の使用は
前341年、中国・馬陵の戦いでの事」
とあった。
「歴史家はこの石弓は単発式で、銃のような持ち手を握って
構えたと推測している」
とかとも書いてあったな。
「また記録には残っていないが、石器時代にはアフリカや
東南アジアの人々が石弓を使っていたと推測されている」
らしいんだが、ソースを提示しろと言いたい。
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